2018年9月3日 更新

燃料電池でクルマの未来は変わるのか?!

クルマを取り巻く環境はどんどん変化しています。排ガス規制という考えが出てからもう40年以上も経ちました。トヨタはいち早くハイブリッド車の開発、市販化を実現し、日産もEVカーを定着させようとしています。そしてトヨタは更に燃料電池によるモーターカーについても市販化を実現させたのです。

燃料電池でクルマの未来は変わるのか?!

燃料電池とは

短い充填時間

短い充填時間

燃料電池は、燃料の化学エネルギーによって発電する電池のことです。その燃料は方式によって種類があるのですが、水素をはじめ、炭化水素、アルコールなども使われます。

燃料電池が注目されるようになった最大の特長は、電気エネルギーに変換する途上で熱エネルギーや運動エネルギーを経由をしない点です。そのため、従来の熱機関よりも発電効率が高くなります。

水素を利用する場合は、化石燃料を改質して取り出した水素を使います。この水素と酸素を化学反応させて電気を発生させます。トヨタ・MIRAIの場合もこうしてモーターの駆動をしています。ある程度科学知識がある人なら「水の電気分解の逆の化学反応」と言えば理解できると思います。

エネファーム

エネファーム

エネファーム

最近では家庭用燃料電池「エネファーム」などもすっかり定着してきていますが、これも燃料電池コージェネレーションシステム(排熱利用システム)です。これでもう少し燃料電池のおさらいをしてみましょう。

家庭用燃料電池は、都市ガス、LPガス、灯油などから改質器で水素を取り出し、これを空気中の酸素と反応させることで発電させます。そして発電時の排熱を利用して給湯しています。もちろん、発電の際は水素を用いるので二酸化炭素は発生しません。

ここでは改質器もポイントになります。これは天然ガス、メタノール、ガソリンなどの化石燃料から水素を取り出す反応装置です、燃料電池に水素を供給する重要な技術です。化石燃料を水蒸気と反応させて一酸化炭素と水素にする水蒸気改質法は吸熱反応で、反応に必要な熱は外部から供給します。

トヨタ・MIRAIと違うのは、エネファームの場合は改質器を装備し、自ら水素を作り出しますが、トヨタ・MIRAIは既に改質された水素を水素ステーションで補給しているという点です。

お湯は発熱の副産物なのでタダ、その上、地球環境にもいいということで注目されているわけです。

燃料電池は、化石燃料を燃やすのではなく、水素と酸素の化学反応による発電だから、CO2はまったく出ないのか?と言えば、実はそうではありません。都市ガスのメタンから水素を取り出す際には、若干CO2が発生し、そのまま大気中へ排出されるのです。

この点はあまり知られていないかもしれません。

燃料電池のメリット

効率

効率

CO2を出しながらも、環境にいいとはどういうことか?と思いますよね。

化石燃料を燃やす火力発電の場合は、まず燃料自体を大量に消費し、燃えるためには酸素も大量に使い、多くのCO2を排出します。これを永年続けると地球温暖化の原因にもなってしまうほどです。

これに対して、燃料電池の場合は化石燃料を燃やしませんし、化学反応で使う酸素の量も、排出するCO2も少ないのです。つまり、総合的に見れば、やはり地球にやさしいエネルギーとなるのです。

従来のシステムと、燃料電池システムのCO2排出量を比べればわかります。従来のシステム(火力発電とガス給湯の組み合わせ)では、その両方でCO2が排出されます。しかし、燃料電池システムなら、CO2は、メタンから水素に改質する際に副産物でできるだけです。お湯は発電時の排熱利用で沸かせるので、ここでも燃料は燃やしません。従って合計CO2の排出量が、従来システムよりも約40%も少なくなるのです。

トヨタ・MIRAI

トヨタ・MIRAI

トヨタ・MIRAI

さてトヨタ・MIRAIです。MIRAIは、トヨタが製造販売する、量産車としては世界初のセダンタイプ燃料電池自動車です。ホンダのクラリティ・フューエルセルもありますが、こちらはリース専用であり、一般に誰でも変えるのはMIRAIだけです。

ポイントは「トヨタフューエルセルシステム・TFCS」です。これは、自社開発したトヨタFCスタック・高圧水素タンクなどで構成された燃料電池技術とお得意のハイブリッド技術を融合させた技術です。水素の充填は約3分で完了するのでガソリン車と変わりません。それで走行距離は約650km(JC08モード)も走れます。高圧水素タンクは金属製ではなく、3層構造の炭素繊維、樹脂などで構成されています。

燃料電池で長距離走行を実現するには、高圧力で水素を圧縮し、タンクに蓄積しなければならず、圧力は通常大気圧の約700倍となる70MPaです。これには高い耐久性と気密性が求められ、技術が結集されています。トヨタ車体が開発した燃料電池スタックには3次元構造体が採用されています。当然ですが、リアにはマフラーがない外観となっています。

税込価格は723万6000円。販売店はトヨタ店とトヨペット店[ですが、この価格について、あるドイツの自動車メーカーでは「ゼロ1個間違っている。7000万円では」と思わず言ったとされています。トヨタは初代プリウスの時も驚きの価格で販売しており、まさにインフラのリーダー的存在であるのは間違いないでしょう。

ちなみに、2016年3月にホンダが発売した「クラリティ フューエル セル」も、70MPaの圧縮水素タンクを採用しています。これはトヨタ・MIRAIと共通化することで、水素ステーションの設備共通化に貢献するという考えだと思います。

ランニングコスト

水素ステーション

水素ステーション

ハイブリッド車が普及したのは「高燃費」というメリットがあったからなのは確かです。ノートe-powerも同様でしょう。そうなると燃料電池自動車の場合もソコが気になってきます。ちなみにガソリンで発電するノートe-powerは「ガソリン燃料電池車」ということになります。

水素燃料電池車に使用する水素の販売価格ですが、JX日鉱日石エネルギーが1,000円/kg、岩谷産業が1,100円/kgとなっているようです。

安いほうのJXを前提にトヨタのMIRAIを考えると、MIRAIの水素タンクは容積が122.4Lであり、満タン状態で650km走行可能とします(JC08モードによるカタログ燃費)。満タンにするのに4,300円かかるので、走行1km当たりの水素価格は「4,300円÷650km」で、約6.6円となります。

電気自動車の場合はどうでしょうか。電気自動車として定着してきた日産・リーフで見てみます。リーフは、フル充電の状態で280km(30kWh駆動用バッテリー)走行が可能とされています。

充電料金は、ガソリンスタンドや、ディーラーなどに設置されている急速充電器を利用すると金額はマチマチになり、比較が難しいので、自宅で充電する電気代から計算しましょう。

仮に12.16円/kWhとすると、「30kWh×12.16円」で364.8円となります。つまり、走行1km当たりの電気代は「364.8円÷280km」で約1.3円となります。ずいぶんと安いのですが、3分ではフル充電はもちろんできません。これがEVの最大の弱点です。

ちなみに1L150円のガソリンで約25kmは確実に走れるハイブリッドのアクアなら約6円です。ノートe-powerも同様です。こうしてみると、ランニングコスト面で、水素燃料電池車に突出したメリットがあるということではないようです。

今後の展望

水素燃料電池は「トータルしたエネルギー効率」の良さをメリットにしています。だからこそ注目されているわけです。水素への改質時に発生するCO2については更に研究が進んでおり、殆どCO2を発生させない技術も充分に可能な状況のようです。

トヨタ・MIRAIは一号車ですから、まだまだ高額ですし、水素ステーションも都市部でないと不便な状況ですが、環境改善を見据えた取り組みは大きな価値があり、今後に期待が持てることは間違いないでしょう。
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