2019年7月31日 更新

「弊社の電気自動車は、世界初の三輪車式。良く走りますし、ほら見て下さい。このように垂直に駐車出来るんです!」と、エストニアのスタートアップが驚愕のPR

熾烈なる電気自動車の開発競争。大手だけでなく、スタートアップ(新興企業)もクラウドファンディングで資金を調達して参入に名乗りを上げています。そんな中、エストニアで産声を上げたNobeという企業が、競争から抜け出そうと驚愕の一手を打ちました。何と、「壁に垂直に駐車できるようにしました」というのを、売りにしているのです。

「弊社の電気自動車は、世界初の三輪車式。良く走りますし、ほら見て下さい。このように垂直に駐車出来るんです!」と、エストニアのスタートアップが驚愕のPR

■キュートでレトロな三輪車だけでは苦しい?

賢明なるチビカの読者の皆様は「エストニア…Nobe。はて、どこかで聞いたような」とお思いでしょう。そう、「エストニアのスタートアップが目指す、『早い』電気三輪自動車とは?」というタイトルで紹介しています。YouTubeで可愛らしい姿をお披露目した映像をご記憶の方も多いでしょう。

その後もYouTubeで様々な映像をアップロードしています。こちらの映像を見ると、雪道でも難なく走行可能なことをアピールしていますね。バルト三国の1つですから、冬は大変でしょうし。

雪道でも難なく走るNobe100(YouTubeの公式チャンネルより)

また、フェイスブックやインスタグラムの専用ページでも小まめに投稿しています。海外市場を意識して、もちろん英語。民族衣装をまとった女性と車を一緒に収めるなど、注目を集めるための工夫もしています。

が…驚かされるのが、この写真でしょう。
フェイスブックでも同じ写真を配信し、次のように誇らしげに説明しています。

「Nobeはヤモリとなりました。年間最良三輪車として選ばれました。カテゴリーは駐車です。垂直に駐車できるのが優勝の理由です。特別な用具の手助けを借りて、壁に駐車出来るようになったのです! 壁に駐車させたいとお考えのフェイスブックのお友達に知らせて、タグ付けよろしくお願いします」

優勝おめでとうございます。というか、それに何か意味あるんでしょうか。レトロとかだけでは、苦しいのか? キュートとヤモリって、相反するコンセプトに思えますが…。

■「ヤモリ式駐車には理由があるんだ」とCEO

とりあえず、世界中のメディア(特に英語圏)の注目を浴びるのには成功したようです。その1つ、英国のデイリー・エクスプレスの記事を要約・紹介してみましょう(2019年7月17日付け)。

記事によると、三輪車としては世界初ということもあって、予約注文は順調なのだそうです。

創業者兼CEOのローマン・ムジャール氏は、この日のインタビューで「道路での旅の進化に於いて、独自の一里塚となったのが今日だ。Nobe100は、世界初の電気三輪自動車となり、最も持続的な商業車両となった。それだけじゃあない。もっともスタイリッシュなんだ」と、まずはドヤ顔をしながら、好調な業績をPR。

「緑に囲まれた未来のために、車を再発明したいというのが我々の目的だ。同時に、アイコンとなるデザインにより、その歴史に祝意を示したいのだ」などと長広舌を奮ってます。

しかし、同紙の関心事は、やはり「ヤモリ駐車」。「恐らく最も尋常でなく、デザインの未来として独特と言えそうなのが『ヤモリ駐車』。用具の助けを借りて、垂直に駐車が可能となったのだ」と、不思議そうに記しています。

これについてムジャール氏は、「道路のスペースの節約と、セキュリティ強化の観点から必要なのだ」と答えています。確かに、こんな駐車されたら盗むのは大変そうですね。なお、車そのものの重量は600キロ。Miniの一番軽いタイプの約半分の重さにすぎないのだそうです。

■まとめ:フェイスブックでは今ひとつの反応

言われてみれば、都市部では駐車場の確保は難儀な話ですよね。エストニアの国の面積は日本の9分の1(外務省のホームページより)ですから、分からなくもありません。

ただ、フェイスブックのデイリー・エクスプレスの記事のシェアは19。少しばかり滑っている感じがします。
ちなみに、前回の記事では航続距離が220キロでしたが、改良を重ねて今は260キロ。時速100キロまでの加速が、たった6秒という性能の向上ぶりを紹介しています。

いずれもドライバーにとって重要な要素。こっちを素直にアピールしたほうが良かったのでは? まぁ、実際に垂直駐車させれば目立ちましょうけど、日本の賃貸住宅では難しいだろうし…。
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