今、国内外の自動車メーカーから沢山のSUVが発売されています。本格的な機構を備えたものから見た目の体裁を整えただけのものまで様々です。 三菱がかつて販売していたパジェロミニを覚えている方はいるでしょうか? 軽自動車ながらも本格オフローダーとして発売され、ジムニーのライバルとされていました。 ジムニーと違うところは、パジェロ譲りの豪華な装備です。 内装にラグジュアリー性を持たされ、質実剛健なジムニーと差別化していました。 見た目だけのSUVが多い現在、小さくても本格的な悪路走破性を持つパジェロミニに乗ってみるのはいかがでしょう?
どんなクルマ?
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2代目パジェロミニは、1998年10月、軽自動車規格の変更に合わせてデビューしました。先代同様にパジェロの弟分的な存在であり、4WDはローレンジを持つ本格派です。
ラダーフレームのように加工された部材をフロアパンに溶接した、ビルドインフレームのモノコックボディを採用しており、ライバルのジムニーとは異なり、オンロード性能も重視されています。
エンジンはNAとターボ、駆動形式はFRと4WD、トランスミッションはMTとATが用意されており、ATは全車4速化されています。
日産に「KIX」の名前でOEM供給され、共に2012年6月まで生産されていました。
2代目パジェロミニのここがイイ!!
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SUVではなくクロカン
ここのところSUV流行りで、ハッチバック車の車高を上げ、フェンダーを黒樹脂にしてSUVでございと嘯いているクルマが多いですが、パジェロミニはごく全うなSUVです。
SUVというよりも、昔風にクロスカントリーと呼んだほうが良いのかもしれません。
4WDはパートタイム式ですが、Hi/Lo切り替えが付いており、急勾配の悪路にも対応できるようになっています。
渓流釣りや山歩きなど、アウトドアが趣味の方には心強い相棒になるでしょう。
ジムニーよりも上質な車内空間
質実剛健なジムニーとは少し違い、パジェロの弟分ということもあってか、パジェロミニは乗用車的な性格を与えられています。
そのため、内装の素材や質感はジムニーよりも良く、リアシートも畳めばフラットになるなど、日常使いをある程度考慮した作りになっています。
それでも、リアシートは大人が乗るには窮屈ですが…
貴重な4気筒660ccエンジン
ほとんどの軽自動車は3気筒エンジンですが、パジェロミニは先代も2代目も4気筒エンジンが搭載されています。
3気筒に比べ静かで回転フィールも滑らかであるため、普段使いに向いていますが、加速のパンチがないという欠点があります。
しかしターボ搭載モデルであれば、動力性能に不満はありません。
しかしターボ搭載モデルであれば、動力性能に不満はありません。
2代目パジェロミニのここはそうでもない…
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舗装路での乗り心地
ジムニーに比べて舗装路面の乗り心地は良いですが、正直な所普通の乗用車とは比べることは出来ないでしょう。
路面の凹凸に応じて車体が揺さぶられますし、柔らかいサスペンションは同乗者の乗り物酔いを誘います。
ターボモデルはパワーがあるので高速道路でも流れに乗れますが、車体の上下の動きのせいであまり飛ばす気にはなれません。
オフロードを走る必要があって買うのなら気にならない所ですが、見た目優先で買おうとしている方は考え直した方がいいかもしれません。
シートの作り
軽自動車にしては大きめのシートですが、長い時間座っていると腰に疲労が溜まってきます。腰痛持ちの方は要注意です。
リアシートはジムニー同様、言ってみればオマケみたいなもので、大人が座るのは正直厳しいです。
小学生までなら何とか…といった具合です。
小学生までなら何とか…といった具合です。
燃費
大きいタイヤ、重たい車体により、燃費は軽自動車らしくない数字です。10.15モードではどのグレードも15km/l台ですが、実際の燃費は10km/l程度になります。
先にも述べた通り、必要に応じて買うのならともかく、見た目優先で選ぶと後悔してしまう可能性があります。
まとめ
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2代目パジェロミニは、オフロード性能だけでなくデイリーユースもある程度考えて作られた、小さいながらも本格的な軽クロカンでした。
パジェロの弟分という位置付けであり、グレード名も「VR」「ZR」「エクシード」などと、三菱党ならニヤリとするものでした。
ジムニーと同じく本格的なローレンジ付き4WDでありながらも軽規格のボディであるため、渓流釣りや山歩きで林道に入っていくのに全く不安がありません。
むしろ、ローレンジを駆使し自分のアクセルワークで悪路を攻略する楽しみさえ感じることが出来ます。
パジェロミニは、お子さんが大きくなって手を離れ、そろそろ趣味のクルマが欲しいなと思っているお父さん方へ大変オススメできるクルマです。
販売期間が長かったこともあってか、中古市場のタマ数は豊富ですが、人気があるのか年式の割に価格帯は少し高めです。
走行2万km以下の最終型最上グレードの4WD・ATがちょうど100万円程度で、探せば2004年式のターボ・4WD・AT・走行距離3万kmが50万円で出ていたりします。
バッジにこだわりがなければ、日産へOEM供給していたKIXを探してみるのもいいでしょう。
オフロードで酷使された個体は少ないようですが、新しいクルマではないため、購入時は下回りやリアフェンダー、ドア下端に錆が出ていないかを確認しましょう。
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