2018年8月21日 更新

ウェイクをもっと「デッカク使おう!」

「デッカク使おう!」の謳い文句のCMで華々しく登場したダイハツ・ウェイク。軽自動車最大のサイズのスーパートールワゴンですか、最近ちょっと販売面で苦戦しているようです。それには何か原因があるのでしょうか?

ウェイクをもっと「デッカク使おう!」

軽トールワゴンの巻き返し役

ダイハツ・ウェイク

ダイハツ・ウェイク

「ウェイク」はダイハツの軽スーパートールワゴンです。

2013年東京モーターショーに出展した「DECA DECA」というコンセプトモデルをベースにして、2014年11月に登場しています。謳い文句はみなさんご存知の「デッカク使おう!」。まさに通りで、軽自動車最大の室内空間を誇り、当時、軽トールワゴンで大人気だったホンダN-BOXに対抗しようとしたのです。

大きなポイントは、同じダイハツの軽トールワゴン「タント」と食い合いにならないように、デザイン面などで差異化が図られている点です。そしてスーパーハイトながらも、従来の軽ワンボックス車とは一線を画するような走行性能を備えようと設計された点です。

7月販売台数 確報

7月販売台数

7月販売台数

ウェイクは登場した2014年ではまずまずの販売台数であったものの、その後は年々販売台数は減り続けています。(全国軽自動車協会連合会データ参照)

今年7月の販売台数は2,600台程度で、軽乗用車全体から見ても上から14番目の販売台数となっており、これは誰の目にも苦戦しているというのがわかります。今年の累計でN-BOXはウェイクの8倍以上も売れています。

軽自動車として最大のボディサイズを持ち各種のメリットもありながらウェイクの販売が不振だというのはどうしてなのでしょうか?

価格設定

タント・ウェイク

タント・ウェイク

ウェイクが不振の理由のひとつは価格設定かもしれません。

NAエンジンの「L・SA3」は約156万円、タントの同グレード「X・SA3」が約142万円なので14万円も違います。ウェイクの最上級グレードとなる「GターボSA2」は約167万円、タントの最上級グレード「XターボSA3」は約150万円ですから割高感があるのは否めないでしょう。

最廉価モデルの場合、N-BOXよりもやや高くなっています。Dを除くグレードに安全運転支援システム「SAⅢ」の設定がありまずが、約141万円、B-BOXのGホンダセンシングは約139万円です。

タントよりはかなり高く、N-BOXと比べても割高感があります。これは、ちょっと販売面に影響していると思います。

走行性能

走行性能

走行性能

ウェイク最大のメリットは車室内の高さですが、それはそのまま車高のアップにつながり、大きく重くなりますから、走行性能に悪影響が出ます。

軽自動車の場合は、最大出力が64PSに制限されているので、重量の増加分はそのまま車の加速や登坂性でのデメリットになります。ターボエンジンならば、トルクもあって競合車との差は少ないのですが、車両重量が50kg〜100kgも重いのはやはりこたえます。

新型N-BOXが更に軽量化され、差が広がっているので、ウェイクの走行性能はいよいよ不利になってきています。
もちろんウェイクも現代の軽自動車の一定レベルの走行性能は確保しているのですが、競合車と比較して悪いのは確かです。人気が下がる理由のひとつになっても仕方がないでしょう。

ちなみにウェイクは同社のタントに比較すると約70kgも重く、同社内でユーザーがタントに流れていくことも多いのではないでしょうか。

車高の高さ

車高の高さ

車高の高さ

スーパーハイトールワゴンとはいっても、軽自動車の車高には枠に対しまだ余裕があり、ウェイクの場合は1,835mmまで拡大することで、更に上に広い室内空間をつくっています。車高だけみれば普通車のミニバンに匹敵するレベルになっています。これこそウェイクの最大の特徴です。

室内高は1,445mmであり、何とホンダ・ステップワゴンよりも50mmも高いのです。もちろん、軽トールワゴンの中ではトップです。ただし、室内長はそれほどプラスになっていません。

もともと、車高を高くするというのは、乗員を高い位置に座らせることで、足元にゆとり空間を持たせるのがメリットになるのです。ただ、あまりに乗車位置を上げても、今度は運転する姿勢が不自然になってしまう可能性があるので、限度もあります。

ウェイクの場合、天井だけが高くなったような印象になっているのかもしれません。頭上空間は間違いなく広いのですが、「ここまで高くする必要はあるか?タントでも充分では?」というイメージもあるはずです。N-BOXやタントでも十分以上に広く、それ以上に広くしてもあまり恩恵を感じないというのが現実かもしれません。

あまりに車高が高く、しかも重量もあるとなると、車両の重心は必然的に高くなり、乗り心地を悪化させる原因にもなります。とくに左右旋回時のロール性能には車高の高さが悪影響を与えます。それは旋回時に車体が横振れしやすいからです。車両重量もサスペンションとダンパーには悪影響し、車の上下振動が大きくなります。

ウェイクの設計上では、いろいろな改善はしてあるはずですが、やはり条件が悪いので、比較すれば競合車より劣ってしまうことになります。ウェイクの車高の高さが、逆に売れない理由にもなっているかもしれません。

デザイン

デザイン

デザイン

ウェイクはどちらかと言うとゴツゴツしたデザインです。同じダイハツのタントはやや女性向けですから、競合しないように意識して男性向けのデザインになっているのだと思います。

男性向けで力強いデザインを軽自動車で行うと、ゴツゴツした塊感の高い感じになりました、ということでしょうか。

タントではカバーしきれないアウトドア系へのアピールもあったようですが、必要以上にゴツいイメージになってしまっているのかもしれません。男性であってもミニバン風でスタイリッシュなタントカスタムに流れているようです。

アウトドア派はライバルのスズキ・ハスラーに流れてしまい、万人受けしにくいウェイクのデザインはややリスキーになっていると考えられます。ウェイクはコンセプトを絞り過ぎたのかもしれません。

ウェイクは使える!

収納性

収納性

ここまでウェイクの販売不振の原因についてお話してきましたが、もちろん、いい部分もたくさんあります。要は使い方、利用の仕方ということだと思います。

ウェイクのアウトドア性は、室内の広さから来る積載性、利便性の両面に焦点を当てています。車内で着替えができるなどのアピールは充分納得できます。

アンダーラゲッジなども充分な長さがあって、アウトドアには使いやすいはずです。レジャー用途では便利な収納スペースが多いというのも助かります。

ウェイクの内装面では、広い車内をしっかり生かすべく収納スペースがたくさんあります。床下収納には90Lも入るほどのスペースがあり、特にラゲッジルームは2Lペットボトルが24本も入るほどです。また、カスタマイズによって車内天井の内側にネットを引き、そこを小物置き場に出来るなど有効に利用できるように考えられています。

つまり、ウェイクは「室内の広いトールワゴン」として考えればかなり便利な車であり、大きな荷物を載せることが多いならN-BOX、タント以上に価値がある車となります。

さて、ズバリ、ウェイクを買うならターボモデルを選びましょう。車体が重いこともありますが、この車を選ぶ人は、人を乗せ、荷物を多く積載することが予想されます。その場合、自然吸気エンジンでは、ちょっと厳しいと思います。燃料の点が気になりますが、そこは仕方がないと考えた方がいいでしょう。

目的がピッタリあえば、ウェイクはまさに「お役立ちグルマ」になりますよ!
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