ミラージュという名前を、今の今まで忘れていた人は多いことと思います。1978年に三菱初のFF車として登場し、車格的にはランサーの一つ下のクルマとして2000年まで生産されていました。一旦はラインナップから消えますが、2012年、世界戦略車として再度デビューしました。日本向けを含め全てをタイの工場で生産していますが、品質や乗り味はどんなものでしょうか?
どんなクルマ?
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6代目にあたる現行ミラージュは、2012年に発表されました。
かつてはランサーの一つ下の車格でしたが、6代目はコルトの後継車という位置付けになっています。
デビュー当初は1,000cc3気筒DOHCエンジンのみでしたが、後に1,200cc3気筒DOHCが追加され、2016年のマイナーチェンジでは1,200ccエンジンのみとなっています。
組み合わされるトランスミッションはCVTのみ、駆動形式はFFのみです。
日本だけでなく、世界93か国で販売されるワールドカーとして開発されており、新興国では初めての一台として、先進国では環境に優しいスモールカーとして販売されています。
デビュー当初はインテリアもエクステリアも質素きわまるものでしたが、2016年のマイナーチェンジではクロームやピアノブラックを多用し、より現代的な見た目に仕上げられました。
またそのマイナーチェンジの際、衝突安全ブレーキなどの先進安全装備が全車標準装備となりました。
三菱ミラージュのここがイイ!!
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オーソドックスな車内
ミラージュの運転席に座って最初感じるのが「シンプルさ」です。
すなわち、用途不明のボタン類がありません。
最近のクルマは、クルーズコントロールやら何やらのスイッチがステアリングやそこら中にあり、ゴチャついた印象を覚えるものもありますが、ミラージュはいたってシンプルなものです。
エアコンのボタンも大きくて押しやすく、サイドブレーキもシート横にあり、年配の方が初めて乗っても戸惑う事はありません。
軽くてコンパクトな車体
現行ミラージュはとても軽量で、デビュー当初の最廉価グレードで860kg、現行の最上位グレードでも900kgしかありません。
また、全長×全幅×全高は3,795×1,665×1,505mmと、巨大化を続けるコンパクトカーの中でもかなり小さめです。
最小回転半径は4.6mなので、狭い路地や混雑した駐車場でも取り回しには全く苦労しないでしょう。
安い!
デビュー当初の最廉価グレードは、100万円を切る値段が付けられていました。
2016年のマイナーチェンジで先進安全装備を標準装備とし、現代風のお色直しをしたため値段は上がりましたが、それでも下のグレードは138万円、上のグレードは148万円です。
コンパクトカーたるもの、こうでなくてはいけません。
三菱ミラージュのここはそうでもない…
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走りは楽しめない
ミラージュと聞いて「サイボーグ」を連想する方には残念ですが、現行ミラージュに走りは期待できません。
エンジンもシャーシも街乗りをメインに味付けされているため、峠道に持って行ってもさほど楽しくはありません。
足回りは、乗り心地は悪くないのですが、タイヤの細さもありコーナーは弱アンダーが出ます。
シートのホールド性があまり良くないので、攻めたコーナリングはあまりしない方が良さそうです。
しかし、下りに限っては軽い車重のおかげでヒラヒラ感は楽しめます。
安っぽい
安いクルマなので当たり前ですが、クロームやピアノブラックで加飾されてもなおチープさは拭えません。
ですが、本来のコンパクトカーとはこういうものではなかったかと思います。
豪華な装備が欲しければ、上のクラスのクルマを買うべきです。
ターゲット層が不明
現行ミラージュがあまり売れない原因の一つであると思いますが、誰をターゲットにしているのかが今一つ分かりません。
スポーティーなわけでもなく、外観がとびきりスタイリッシュなわけでもなく、若い女子に媚びるわけでもなく…
パッケージングからして、一人で乗る機会が多い人やセカンドカーとして乗る人に向いているのかなとは思いますが、もっとクルマの性格を明確にしてやればもう少し売れるのでは…と思いました。
まとめ
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三菱ミラージュは、クルマの値段がどんどん高くなっていく現代においてもお手頃価格で買える、ベーシックなコンパクトカーでした。
このクルマの特徴は何と言っても安い事で、中古市場でもかなりお得な値段が付いています。2013年式の1.2万kmの個体が50万円で買えてしまう位です。
見た目も中身もシンプルなクルマだからこそ、アルミホイールやステッカー等で個性を主張することが出来ます。
免許を取ったばかりの若者の、初めての一台にオススメなクルマですが、昔を知る世代は、自分なりにカスタムしてミラージュサイボーグを再現するのも面白いかもしれません。
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