コンパクトカーが欲しいけど、新車はちょっと予算が…という方へ。手頃な中古のコンパクトカーはいかがでしょう?ひとつふたつ前のモデルだと、現在でも通用する実力を持ちながらも、値段は実にお手頃。筆者が実際に乗り比べ、感じた事を率直にレビューします。皆様のクルマ選びの一助となれば幸いです。
どんなクルマ?
初代トヨタbBは、初代ヴィッツをベースにした5ドアのトールワゴンです。2000年2月から2005年12月まで販売されていました。
アメリカでは、トヨタの若者向けブランド「サイオン」から「xB」という名前で発売されました。20代の男性をターゲットとして開発され、カタログはレコードのジャケットを模したデザインを用いたり、モデル途中で荷室を大胆にカットしたオープンデッキを追加するなど、優等生的イメージのあるトヨタには似つかわしくない遊び心を持ったクルマでした。
若者向けの想定でしたが、箱型ボディの見切りの良さは幅広い年齢層に人気を博しました。
via www.goo-net.com
初代トヨタbBのここがイイ!!
エアロもスピーカーも最初から付いてる!
若者はクルマを手に入れると、どうしてもカスタムしたくなります。
ワイルドな見た目に変身するためのエアロパーツを付けたり、お気に入りの音楽を大音量で聞くためのスピーカーを追加・交換したり。初代bBは、どちらも最初から付いていました。当然すっぴんグレードもありましたが、人気があったのは当然エアロ付きグレード。
そしてスピーカーは、なんと全グレード6スピーカー。ダッシュボードに6.6cmツィーター、フロントドアに16cmフルレンジ、そして荷室に14cmフルレンジ。ヒップホップからジャズまで、そのままでも十分いい音で聞けました。
それでも足りない人のために、オプションで天吊りスピーカーや100W×4chのウーハーBOX(!!)が用意されていました。
大人4人が快適に乗れる
bBは、ヴィッツがベースだとは信じられないくらいの居住性があります。
フロントシートはベンチシートでゆったり座ることができますが、それでも必要十分なホールド性があり、長距離ドライブでも疲れることはありません。 リアシートは前席とのクリアランスがしっかり確保され、また頭上のスペースにも余裕があり、まったく閉塞感を感じません。コンパクトカーなのに、リアシートに長時間座っていても苦にならないのは驚きです。
フロントシートはベンチシートでゆったり座ることができますが、それでも必要十分なホールド性があり、長距離ドライブでも疲れることはありません。 リアシートは前席とのクリアランスがしっかり確保され、また頭上のスペースにも余裕があり、まったく閉塞感を感じません。コンパクトカーなのに、リアシートに長時間座っていても苦にならないのは驚きです。
シートアレンジと積載性
フロントシートを一番前に出し、左右のヘッドレストを外してフルリクライニング。たったこれだけでシートをフラットにすることができます。足を延ばしてのびのび寝そべるには少し窮屈ですが、仮眠を取るには十分な広さです。
また、リアシートを畳むと、26インチの自転車を簡単に積むことができます。筆者もかつてこのbBを所有しており、友達を「自転車ごと」迎えに行ったり、引っ越しを手伝ったりした覚えがあります。
容積的には、プロボックス等のライトバンに匹敵するのではないかと思います。
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初代bBのここはそうでもない…
意外と小回りが利かない
最小回転半径は5.5mとなっており、駐車場などではそこまで不便には感じません。しかし、道路上でUターンする時は、曲がり切れるかどうか少し緊張します。
ヴィッツベースではありますが、全高が10cmほど高くなっているため、急ハンドル時の横転の危険性を考慮しこのような味付けになったのではないかと思われます。
鈍重なドライバビリティ
そういうクルマではないと分かってはいます。
このクラスにしては珍しく、185/60R15というワイドなタイヤを装備し、カローラアクシオ等と同じ1,500ccエンジンが選べるようにはなっていますが、峠道を走っているとどうもモヤモヤします。アクセルを開けてもパキっとした反応はなく、いつでもどこでもダルなハンドリング。
まなじり吊り上げてコーナーを攻めるのではなく、仲間を乗せて目的地まで楽しくドライブするクルマだということですね。
また、高速道路を走る際などは、同じエンジンを搭載し100kgほど重いカローラに加速で負けます。これはおそらくボディ形状のせいだと思われます。居住性を確保するためフロントウインドウが立っており、空気抵抗を受けやすい形になっているからです。
高速道路を走っていて上り坂に差し掛かると、気が付かないうちにスピードが落ちていることがよくありました。
高速道路を走っていて上り坂に差し掛かると、気が付かないうちにスピードが落ちていることがよくありました。
4人乗車時の積載性
先に、シートを倒すと自転車でも積めると書きましたが、シートを倒さない状態だと荷室の狭さが気になります。
ヴィッツベースで4人乗車でも快適な作りであるため、どうしても荷室が犠牲になる事は避けられな
かったのでしょう。1家族の1週間分の食料品の買い物をすると、荷室はほぼ一杯になってしまいます。
しかしヴィッツと違って荷室の高さが確保できるため、大きいスーツケース等は難なく積むことができます。
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まとめ
現在、このクラスのクルマは各社からたくさん出ていますが、どれもこれも装備が豪華すぎ、コンパクトカーの本質から少し外れているのではないかと思います。安くて小さくて工夫次第で好きに使えるのが、コンパクトカーのいい所ではないのでしょうか。
その点、初代bBは筆者の考えるコンパクトカーの本質をほぼ全て備えているといえます。中古市場は、10万円~80万円といったところ。最終モデルでも13年が経過しているため、過度にカスタムされた車両や過走行車は避けたいところです。
筆者のおすすめは1500ccエンジン搭載のグレード。1300ccでも不足はありませんが、やはり余裕を持って乗りたいですね。
若向けな見た目とは裏腹に、マルチに使える初代bB。ファミリーカーとしても十分活躍できますよ。
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