2018年7月17日 更新

アメリカのスタートアップが手がける「空飛ぶ車」が優雅でSFっぽくて、どうしても車に見えないんですけど!

カナダで産声を上げ、現在はアメリカのシリコン・バレーで奮闘中のOpenerというスタートアップが、目下「空飛ぶ車」を開発中。ところが、余りの優雅さとSF的な外観が、どうしても車に見えません。アドバイザーにはスペース・シャトルに乗っていた元宇宙飛行士も名を連ね、もう何が何だか…。

アメリカのスタートアップが手がける「空飛ぶ車」が優雅でSFっぽくて、どうしても車に見えないんですけど!

BlackFly - Flight

BlackFlyという名前の一人乗りのオール電気自動車…タイヤは無いけど

エッジの利いたIT情報サイトとして知られるギークワイアの記事を見てみましょう(2018年7月12日付け)。
いや〜、実に優雅な飛行ですね。そのデザインと言い、一瞬CGかと思ってしまうほど。同社によると、車の名前はBlackFlyと言いまして、一人乗りで、オール電気で空を飛べます。飛行に際して、アメリカでは関連する免許は必要としないと、同社では説明しています。そう言われると、乗ってみたくなりますよね。

ディレクターを務めるのはアラン・ユースタス氏。グーグルの元役員でして、超高硬度からのスカイダイビングで記録を持っているような人だそうで、よほど大空が好きなのでしょうね。そのユースタス氏は「今日から、空を飛ぶ新たな歴史が始まった」と豪語。「空を飛ぶという夢は、難しいし高くつく。だけど、間もなく数百万もの人に使ってもらえるようになる。Openerは、空を飛ぶ行為に楽しさを呼び戻し、新たなる可能性の世界を開拓していくのだ」と、熱く語っています。

実際、この映像を見たら、そんな思いになりました。

飛行回数は1400回を超え、距離に換算したら1万2000マイルにも

8つのローターで飛ぶ、この車。試作版だそうですが、飛行回数は1400回。距離にして1万2000マイルも飛んでいるそうですから、テストは入念に行っています。なお、ハンドルではなくスティックで運転するとの事で、垂直離着陸が可能。「自宅に戻る」というボタンを押したら自動運転で着陸してくれるそうです。なお、緊急脱出用のパラシュートも装着されているそうです。

CEOのマーカス・レン氏は「安全性は、この新しいテクノロジー開発に当たっての最優先目標だ。アメリカ連邦航空局(FAA)の規定が適用されないが、BlackFlyのオペレーターには、FAAの民間航空機用パイロットの試験に合格すし、会社が委任した車両への習熟とオペレーターとしての訓練を完了させることが求められている」と語っています。そこらは大切ですね。

ともあれ、こうした大空の運転(と書くべきなのでしょうね)には、アメリカのメディアも注目。地上波のCBSテレビが取材しているほどです。そのCBSとのインタビューで、レンCEOは来年には市場に送り出したいとの意向を示しています。なお、気になるお値段は「SUV並の価格」としたいのですって。

超極秘モードで開発し、時速62マイルで25マイルの距離を運転

さて、BlackFlyの性能諸元ですが、小さな草原から離発着し、運転距離は25マイル。その際のスピードは時速62マイルとのことです。飛行免許は要らないのですが、こういう方面では流石に規定があり、それに従ったらしい。なお、バッテリーは25分で充電完了だそうです。

ちなみに、開発に際しては、全く手の内を明かさないステルス・モードを9年間貫いたそうです。と言うのも、こうした空飛ぶ車の市場に参入している企業が数多くあるからです。ざっと上げても、エアバス社の VahanaにUber、Joby AviationにTerrafugia。更にはVerdeGo Aeroや、 Kitty Hawk。そして、外国勢としては、中国のEHangやスイスのPassenger Drone。ドイツからはVolocopterと、Lilium。スロバキアからはAeroMobil 。そして我らが日本からはCartivator Projectが名乗りを上げています。

そんな中で、昨年あのボーイング社がAurora Flight Sciences社を買収。この会社は、Uberが提携していた空飛ぶタクシー構想での提携先の1つでした。また、ボーイングではGoFly賞というのを設立。草の根レベルでの空飛ぶ車の開発コンペを行い、200万ドルの賞金を出すとしています。同社のデニス・マイレンブルクCEOは、パーソナルな空飛ぶ車(もしくはエア・タクシー)は、「我々が考えているよりも早く実現するだろう」と語っています。つまり、マーケットが早めにできるだろうと考えているのです。

ちなみに、Openerでは、このBlackFlyをウィスコンシン州のオシュコシュという街で開かれる2018年EAAエアベンチャー大会に出品予定。バーチャル・リアリティで運転体験が出来るようにしたいと話しています。

まとめ:カナダ生まれでNASAの元宇宙飛行士がアドバイザー。目指すは宇宙?

なお、同社のHPの沿革を見ますと、創業は2011年10月5日。カナダのオンタリオ州のワークワースという小さな街から巣立っていったのだとか。初飛行の際は、自動運転ではなく、可変型のオール電気で稼働する垂直離着陸車だったそうです。そして2014年9月に、シリコン・バレーに引っ越しし、開発を加速させていきました。
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先にも書きましたが、グーグルの元役員さんが参画するなど、人材面でもユニーク。中でも、エド・ルーというお名前のアドバイザーの方は、コーネル大学やスタンフォード大学で学んだ後、1994年にNASAの宇宙飛行士となった経歴の持ち主。スペース・シャトルに2回搭乗した他、ソユーズにも乗り込んでいます。

となると、商業化の次は宇宙まで飛ぶ車の開発なのでしょうか?
ワクワクさせられますね。…でも、車には見えづらい気が。

出典:
https://www.geekwire.com/2018/silicon-valley-startup-unveils-blackfly-latest-entrant-race-field-flying-car/
https://www.opener.aero/about-us/
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