2019年5月26日 更新

スバルが誇るツアラースポーツ「レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight」に試乗しました

知人のアウトバックが整備のためディーラ入庫し、代車として数日間レヴォーグに乗っているようでした。都心で30分ほど好きに運転させてもらえる機会を得たのでその感想をお伝えしたいと思います。試乗させてもらったレヴォーグのグレードは「1.6GT-S EyeSight」となります。

スバルが誇るツアラースポーツ「レヴォーグ 1.6GT-S  EyeSight」に試乗しました

日本初のダウンサイジングターボ・レヴォーグ

エクステリア : デザイン | レヴォーグ | SUBARU (61132)

レヴォーグは2014年6月20日に発売を開始しました。当時は日本国内専用車として発売を開始したワゴンタイプのクルマです。「レガシィ・レヴォリューション・ツーリング」を略して「レヴォーグ」とされている通り、レガシィ ツーリングワゴンの後継車です。

「リアル・スポーツ・ツアラー」をテーマに開発されたレヴォーグは、日本では不人気カテゴリーに属するワゴンタイプの復権に大きく貢献しており、今でも街中をドライブすると必ずレヴォーグを見かけます。スバルのワゴン作りがいかに支持されているのかがわかります。

意外な一面を持っているのが、レヴォーグの1.6Lターボエンジンは「日本初のダウンサイジングターボエンジン」であるところです。その立ち位置は2009年から2014年まで発売されていたレガシィの2.5L水平対向4気筒NAエンジンに対するダウンサイジングターボエンジンにあたるのです。

そして最も大きな特徴は、直噴ターボエンジンでありながらレギュラー対応としている点は大きな話題となりました。

1.6Lの直噴ターボエンジン。その実力は?

エクステリア : デザイン | レヴォーグ | SUBARU (61135)

エクステリア : デザイン | レヴォーグ | SUBARU (61136)

レヴォーグは1.6L水平対向4気筒直噴ターボエンジン「FB16」と2.0L水平対向4気筒直噴ターボエンジン「FA20」がラインアップされていますが、今回はFB16型エンジンにスポットライトを当てて見ていきたいと思います。

【レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight スペック】
エンジン:1.6L水平対向4気筒直噴ターボエンジン(FB16)
排気量:1,599 cc
最高出力:125kW[170PS]/4800rpm
最大トルク:250N・m[25.5kgf・m]/1800rpm
トランスミッション:リニアトロニックCVT
ボディサイズ:全長4,690 × 全幅1,780 × 全高1,495 mm
車両重量:1,540 kg
乗車定員:5名
燃費 JC08モード:16.0 km/L
使用燃料:レギュラーガソリン
価格:3,078,000円

誰にでも扱いやすいボディサイズとエンジンスペックと言えそうです。今では欧州でもレヴォーグは販売されていますが、当時は日本専用販売とされていたのも納得です。
ただ、最大トルクを発揮する回転域が最近のダウンサイジングターボエンジンと比較するとやや高回転寄りだとは思いますが、これは高回転向きの水平対向エンジンの特性と、レギュラーガソリン対応とするためのノッキングを防ぐ目的でセッティングをされたと考えられます。
逆に言えば、レギュラーガソリン対応でこれほどのスペックを実現させたという点は大いに評価されるべきでしょう。まさにダウンサイジングの理想形態です。相当苦労を重ねて開発をされたと思います。

以上のことから1.6Lのレヴォーグは、これからのスバルを知ってもらおうとした言わば「スバルの世界の入り口でお出迎え」をしてくれるような立ち位置と考えられます。

インテリアについて

エクステリア : デザイン | レヴォーグ | SUBARU (61139)

インテリアについて簡単にご紹介しましょう。
ベースそのものは4代目インプレッサをブラッシュアップさせたものとなっていますが、最新のスバル車の内装と比較するとややチープな面が顔を出しているのも事実です。

しかしレヴォーグのGT-S系統はブルー基調のステッチを各所に施すなど、細かい違いを醸し出すことでそれがレヴォーグであることを印象付けています。個人的には1.6Lエンジンは環境志向で開発をされたエンジンですので、このブルー基調のステッチとはイメージも重なり好印象でした。

リアシートは4:2:4分割可倒式で、これはスバル車の中ではレヴォーグのみの構造となっています。2.0Lモデルにおいては兄弟車と言える「WRX S4」は6:4の分割可倒式ですので、スバルのワゴン作りに対するこだわりをここでも感じることができます。

実際に試乗。その感想は?

アイサイト・ツーリングアシスト プロモーションムービー

東京の港区近辺を30分ほど自由に運転させてもらいました。夜間だっとこともあり、ブルーを基調としたメーター発光など、シートに座り込んだ瞬間から大人の雰囲気を味わえます。

法定速度が最高60㎞/hなので常時Iモードでの運転でしたが、街乗りでは十分だなと感じました。GT-Sなのでショックアブソーバーが少し硬いと予想していましたが、嫌な硬さはなく工事だらけで荒れた路面も丁寧にいなしてくれます。乗り心地は非常に快適ですね。総走行距離がまだ5,000キロ程度でしたので今後さらによくなるでしょう。

ハンドリングについては予想していたよりも穏やかな反応です。狙ったラインを上手にトレースしてくれますが、スポーツカーのように切った瞬間から車体が動くというわけでありません。あくまで扱いやすさを重視したセッティングなので慌てることなく余裕を持って運転ができます。

上記の特性が合わさり、レヴォーグの動きそのものは軽快と感じます。スポーツカーのように極端にキビキビ動くというわけではないのですが、鼻先が軽く感じられ全長が長いワゴンボディによくあるリアの応答の遅れはほとんど感じません。ワゴンのユーティリティを取り入れたスポーツカー寄りのクルマと言ったところでしょうか。

気になるところを二点ほど記載します。

一点目はステアリングホイールです。「高触感本革巻ステアリングホイール」とされているのですが、確かにしっとりとした感触は確かに握った瞬間は好印象なのですが、路面状況の伝わりやすさは欧州車の本革巻ステアリングホイールには及びません。確かに価格が倍近く(あるいはそれ以上)のクルマと比較すること自体がナンセンスなのは理解していますが、スバル車に対する期待も大きいのでエールを送る気持ちも込めて正直に記載します。さらに個人的にはハンドル径をやや小さくするともっと運転がしやすくなるだろうと思いました。

もう一点はリニアトロニックですが、これは比較されるトランスミッションによって評価は180度変わると思います。
私は常に8速AT車をほぼ毎日運転することが前提の上での評価ですが、やはりエンジン回転数と速度の上がり方にわずかな違和感は感じてしまいます。
しかしそれは多段ATに慣れている私の視点であり、CVTとしてはとてもよくできていると思います。変速ショックのないシームレスな加速は同乗者に不快な印象を与えることもないでしょう。好みと慣れの範疇です。リニアトロニック自体は非常の優秀なトランスミッションだと断言できます。

まとめ

今でも日本のワゴンカテゴリーをリードする存在なのは間違いないでしょう。セダンの走行性能にユーティリティ性能を追及したクロスオーバーモデルとも言えます。
何よりスバルのこだわりである「0次安全」がこのレヴォーグでも瞬時に感じることができます。特に視界性能の良さは他の追従を許しません。

誰にでも扱いやすいリアルスポーツツアラーもモデル末期と言える段階ですが、それでも新車検討の余地は大いに考えられる魅力的なワゴンであることは間違いありません。
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溝口将太 溝口将太