アメリカ人の2割未満が「自動運転車って怖い」と考えているらしい

どこの国にも、怖がりな人というのは一定数存在するということでしょうか? アメリカのネット自動車保険会社が調査したところによると、彼の国では自動運転車が未だに怖いと思っている人が18%存在するとのことです。「ひと家族当たり、年間4100ドルの節約になるのに」と指摘されているのですが…。

「自動運転タクシーを導入すれば、輸送効率が20%上昇し、家計所得が5%増加する」

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アメリカの自動車情報サイト「フューチャーカー」の報道(2018年7月14日付け)によると、調査したのは、オンラインや電話で自動車保険や損害保険などを販売しているEsurance社。 同社が特に薦めているのが、自動運転車によるライドシェアリング。自家用車を止めて、こういうサービスに乗り換えれば、ひと家庭当たり4100ドルの節約になるのにと嘆いています。 また、同社の親会社に当たるAllstate社が追加調査したところでは、自動運転式のタクシーを導入すれば、輸送効率が20%上昇する他、家計所得が5%増加するとの結果が明らかになっています。運転せずに車中で働いたら、そうなるのですって。 一方で、自動運転が可能な車を購入するというブームは、現時点での価格の高さを考えると、考えづらいと分析しています。ただし、将来こうした車両が一般化して、値段がこなれて来たら分からないととしています。

ツイッターのつぶやきを検証してみたら、17%が「自動運転車って怖いよね」

同社では、1000人を対象に調査したところ、83%が自家用車を手放すつもりがないということが明らかになったと発表しています。自動運転車への恐怖の他に、矢張り自分だけの車を持ち続けたいという気持ちが働くからだとのことです。 また、自動運転車に関するテクノロジーについてのツイッターのつぶやき4万件を分析したところ、17%が心配だと答えている他、20%が「まだ開発段階だ」と考えていることが分かりました。 なお、18歳から34歳までの年齢層が、55歳以上と比べて好意的なつぶやきをしていました。 また、上記のような車内での選択肢が広がるのなら、自家用車を手放しても良いと考える人は、子持ちの人に多かったそうです。

同種の傾向が、アメリカの著名シンクタンクの調査からも浮かび上がる

興味深いのは、アメリカの著名シンクタンクであるピュー・リサーチ・センターによる2017年の調査でも、同種の結論が出ていることでしょう。 この時の調査では、大多数のアメリカ人は、自動運転車の開発について、ある程度までは把握しているし、今後50年で広く普及するだろうと考えていることが分かっています。ただ一方で、現状では機会があったとしても、自動運転車に乗りたくないと思っている人が半数を超えていました。
ピュー・リサーチ・センターの調査より

ピュー・リサーチ・センターの調査より

また、積極的に導入するべきだと答えていた人が11%なのに対し、大変憂慮していると答えていた人は14%。また、年齢別で見ると、こちらでも50歳未満の年齢層の回答者の方が、それ以上の年齢層よりも肯定的でした。 乗りたくないと答える人に多かったのが「機械に任せてよいのか」との思い。42%を占めています。また、ハッキングされるのではないかと心配する人が2%。 また、「運転という行為そのものを楽しみたい」と答えた人が9%いました。いずれも、理解できる心情ですね。同時に、両者の数字が似通っていることを思うと、なかなか理解が進んでいないとなりましょうか。

まとめ:実績を積み上げていくことで、恐怖を取り除くしかない

Esurance社では、こうした自動運転車の現実に触れることにより、様々な懸念が低下しているとしています。その実例として、ピッツバーグ市を引き合いにしています。 街では、配車アプリとして有名なUberが自動運転タクシーの試験走行を2016年から開始していますが、住民の間で次第に受け入れられるようになってきているそうです。今では、多くの人が、こうしたタクシーの走行に肯定的だとしています。特に、ミレニアル世代ほど好意的なのだそうです。 ただ、そんな同社も「では、自動運転車に対して我々は準備できているかとなると、正直な答えとしては『ちょっと…』となってしまう」(So, are we ready for self-driving cars? The honest answer: kinda.)と素直に認めています。 その上で「全ての壮大なイノベーションには、常に予期しない結果が伴ってきた。自動車が道路を走るようになった際にも、道路の電灯や舗装道路、自動車保険などが整備されていったように、人は適応していった。同じことが自動運転という革命の時代に起きるだろう」としています。 具体的な適用が、どんなものになるのかと、考えてしまいますね。ともあれ、その道のりの途上で、可能な限り死傷者が少ないことを祈りたいものです。 出典:
http://www.futurecar.com/2457/Recent-Study-S hows-Drivers-Still-Fear-Autonomous-Vehicles
https://blog.esurance.com/are-we-ready-for-self-driving-cars/
http://www.pewinternet.org/2017/10/04/americans-attitudes-toward-driverless-vehicles/
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