最近の軽自動車は、定められたレギュレーションの中でもなるべく室内を広く、大きく取ろうと開発されていますが、このクルマの開発コンセプトはちょっと違いました。室内空間や使い勝手ではなく、走りの質を追求したというのです。トレンドに逆行したようなコンセプトですが、どんなクルマに仕上がっていたのでしょうか?
どんなクルマ?
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ダイハツソニカは、2006年6月に発表されました。
軽ハイトワゴン全盛の中、1470mmと低い車高で居住空間よりも軽快な走りをウリとし“爽快ツアラー”がコンセプトになっています。
主に装備の違いによる3種のグレードはFFと4WDが設定され、どれもターボ付きの直3エンジンが搭載されています。
これに組み合わせられるトランスミッションは、伝動損失を減少させたという新開発CVTのみで、マニュアルの設定はありませんでした。
軽ハイトワゴン全盛の時代という事もあり、終始販売台数が伸び悩んだため、2009年4月には販売を終了しました。
ダイハツソニカのここがイイ!!
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全グレードがターボエンジン搭載
ツアラーを謳うだけあって、64ps/6,000rpm、10.5kg-m/3,000rpmを発揮する直列3気筒ターボのKF-DETが全グレードに搭載されています。
しかし、トランスミッションはCVTのみでマニュアルの設定は無かったため、峠道を引っ張って走るよりも国道を一定ペースで走る長距離ドライブの方が向いているようです。
燃費もばっちり
FFモデルは10・15モードが23.0km/l、4WDでも21.0km/lという低燃費を達成しています。
CVTのおかげで、60km/h巡行時で1,900rpm、100km/h巡行時で2,900rpmと、軽自動車にしては回転数がかなり低く抑えられたギアリングになっているのも低燃費に一役買っているでしょう。
ターボ付きでこの数値が出ているのであれば、現在でも十分通用します。ガソリン代を気にせずにドライブできるのはとても嬉しいですね。
出来の良いシート
パッと見はベンチシートのように見えますが、よく見ると座面も背もたれも左右両端が盛り上がったデザインになっています。
座ってみると適度なホールド感があり、普通の軽自動車のように無意識に踏ん張って体を支えて疲れてしまうといった事がありません。
さすがツアラーを名乗るだけの事はありますね。
ダイハツソニカのここはそうでもない…
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気になるメカニカルノイズ
3,000rpm辺りまで回転数が上がると、CVTかタービンかのノイズが耳についてきます。
軽自動車の規格やコストの制約上、防音対策は難しかったのかもしれませんが、ツアラーを名乗るならこの辺りもきちんと対策して欲しかったです。
ラゲッジは皆無
ソニカは有機的なデザインのヘッドライトとテールランプが与えられていますが、それ以外はどう見てもミラです。
バンパーなどもオーソドックスなデザインで、とがった所はありません。
ミドルグレードで140万円程度のクルマでしたので、もう少しインパクトのあるエクステリアでもよかったのではと思いました。
まとめ
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ダイハツソニカはあまり人気が伸びず短命なクルマでしたが、中身にはしっかりとコストが掛けられた実力のある軽自動車でした。
他の軽自動車がどんどんスペース効率を追求してのっぽになっていく中で、あえて走りを追い求めた姿勢は個人的に高く評価したい所です。
さて、中古市場におけるソニカは、あまり人気が無かった事もあってタマ数は少なめですが、程度のいい個体でも割安感のある値札が付いています。
グレードはR、RS、RSリミテッドの3つですが、中古で買うならRSかRSリミテッドがオススメです、
RSは標準でオートエアコンやHIDヘッドライト、マルチインフォメーションディスプレイを装備していますが、RSリミテッドはそれにプラスしてMOMO製革巻きステアリング、7段アクティブシフト(シフトレバーがゲート式)等が装備されます。
もちろん、割安なRを購入して自分好みにパーツを替えて楽しむというのも大いにアリです。
通勤用のセカンドカーとしてもオススメですが、免許を取ったばかりの若者の初めての一台としてぜひ乗って頂きたいクルマです。
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