2019年3月17日、新東名高速道路と新名神高速道路の一部区間が相次いで開通しました。関東は東京・横浜から名古屋を挟み関西は大阪・神戸を結ぶ日本の大動脈「東名神」と「新東名神」。今回は高速自動車国道の中でも「高速」の名を冠する新東名と新名神の今をお伝えします。
新東名は厚木南IC~伊勢原JCT間が開通!
via shintomei.jp
2019年3月17日15時、新東名高速で部分開通をしたのは厚木南IC~伊勢原JCT間です。距離は約4キロと地味な印象ではありますが、私個人として見ても非常に有意義な部分開通なのではないかと見ています。
その理由は東名高速と圏央道と接続する海老名JCT付近の慢性的な渋滞の解消に期待できるからです。
2018年1月28日にすでに新東名高速として海老名南JCT~厚木南IC間が開通していますが、この時点ではまだ実質的には圏央道から厚木南ICへ降りるのみの運用でした。しかしようやく新東名が東京大都市近郊区間へ乗り出した意義は大きく、新東名全線開通がいよいよ間近に迫ってきたような感覚を当時は覚えました。 そして今回の部分開通により、東名方面から圏央道への連絡が実質2ルート化されたことは道路交通の負担分散へ大きく寄与していると言えます。新東名は厚木南ICへも接続できるので東名厚木IC近辺、特に国道129号線と246号線が重複する金田陸橋付近の渋滞にも効果的だと言えます。 なお、伊勢原JCTは東名高速東京方面⇒新東名海老名南JCT方面、その逆の新東名海老名南JCT方面⇒東名高速東京方面の利用はできない「ハーフジャンクション」として機能します。
2018年1月28日にすでに新東名高速として海老名南JCT~厚木南IC間が開通していますが、この時点ではまだ実質的には圏央道から厚木南ICへ降りるのみの運用でした。しかしようやく新東名が東京大都市近郊区間へ乗り出した意義は大きく、新東名全線開通がいよいよ間近に迫ってきたような感覚を当時は覚えました。 そして今回の部分開通により、東名方面から圏央道への連絡が実質2ルート化されたことは道路交通の負担分散へ大きく寄与していると言えます。新東名は厚木南ICへも接続できるので東名厚木IC近辺、特に国道129号線と246号線が重複する金田陸橋付近の渋滞にも効果的だと言えます。 なお、伊勢原JCTは東名高速東京方面⇒新東名海老名南JCT方面、その逆の新東名海老名南JCT方面⇒東名高速東京方面の利用はできない「ハーフジャンクション」として機能します。
残すは伊勢原JCT~御殿場JCT間
via shintomei.jp
海老名南JCTと伊勢原JCTが繋がったことにより、残る未開通部分は伊勢原JCT~御殿場JCT間を残すのみとなりました。そのうち伊勢原JCT~伊勢原大山IC間が2019年度、伊勢原大山IC~御殿場JCT間が2020年度にそれぞれ開通予定となっています。つまり新東名全線開通は2020年度の予定ということになり、未開通部分は残すところ約47.5キロということになります。
一方で海老名南JCT以東、横浜方面への延伸の噂もあります。
そもそも新東名の正式路線名が「第二東海自動車道横浜名古屋線」とされており、これで全線開通と言えるかは定かではありませんが、海老名南JCTのIC番号が「1」であることからとりあえず全線開通とすると私は見ています。 気になるのは上記画像にある新東名高速の御殿場ICですが、御殿場ICは東名高速にも用いられているIC名です。実際に御殿場エリアの新東名建設現場を見たことがありますが、確かに図の位置に新東名高速が建設中です。東名御殿場ICとは離れているので本当に同名のICとなるのかが気になるところです。 いずれにしろ新東名御殿場ICは国道138号線付近、東富士五湖道路寄りに設けられますので山中湖・河口湖方面へのアクセス手段としても有効になります。余談ですが須走ICからは新東名・東名方面に向けて須走道路として建設工事中です。
そもそも新東名の正式路線名が「第二東海自動車道横浜名古屋線」とされており、これで全線開通と言えるかは定かではありませんが、海老名南JCTのIC番号が「1」であることからとりあえず全線開通とすると私は見ています。 気になるのは上記画像にある新東名高速の御殿場ICですが、御殿場ICは東名高速にも用いられているIC名です。実際に御殿場エリアの新東名建設現場を見たことがありますが、確かに図の位置に新東名高速が建設中です。東名御殿場ICとは離れているので本当に同名のICとなるのかが気になるところです。 いずれにしろ新東名御殿場ICは国道138号線付近、東富士五湖道路寄りに設けられますので山中湖・河口湖方面へのアクセス手段としても有効になります。余談ですが須走ICからは新東名・東名方面に向けて須走道路として建設工事中です。
新名神は新四日市JCT~亀山西JCT間が開通!
一方の新名神高速は2019年3月17日16時、新四日市JCT~亀山西JCT間の約23キロの区間が開通しました。
この新四日市JCT~亀山西JCT間の開通により、東名・新東名の御殿場JCTから名神・新名神の草津JCTまでの区間は東名・名神ルートと新東名・伊勢湾岸道・新名神ルートの選択が可能なダブルネットワークが完成しました。 今回は新東名開通よりも新名神開通の方がインパクトが大きいかもしれません。
私も昔は横浜から京都・大阪方面までを東名高速や新東 名高速を抜けて伊勢湾岸自動車道⇒東名阪自動車道⇒新名神高速というルートを利用していましたが、鈴鹿ICを経由する東名阪自動車道はよく渋滞する印象でした。
しかし今回開通された新名神は東名阪自動車道とほぼ並行に走るルートになりますので、東名阪自動車道の渋滞緩和に大きな期待が寄せられることでしょう。 なお、亀山西JCTは新東名高速新四日市JCT方面と東名阪自動車道の相互連絡が可能なフルJCTとして、つまりループ可能な構造を前提としていますが、現在は大阪方面へのハーフJCTとして開通しており、フルJCTとしての完成は2019年度を目標としています。
この新四日市JCT~亀山西JCT間の開通により、東名・新東名の御殿場JCTから名神・新名神の草津JCTまでの区間は東名・名神ルートと新東名・伊勢湾岸道・新名神ルートの選択が可能なダブルネットワークが完成しました。 今回は新東名開通よりも新名神開通の方がインパクトが大きいかもしれません。
私も昔は横浜から京都・大阪方面までを東名高速や新東 名高速を抜けて伊勢湾岸自動車道⇒東名阪自動車道⇒新名神高速というルートを利用していましたが、鈴鹿ICを経由する東名阪自動車道はよく渋滞する印象でした。
しかし今回開通された新名神は東名阪自動車道とほぼ並行に走るルートになりますので、東名阪自動車道の渋滞緩和に大きな期待が寄せられることでしょう。 なお、亀山西JCTは新東名高速新四日市JCT方面と東名阪自動車道の相互連絡が可能なフルJCTとして、つまりループ可能な構造を前提としていますが、現在は大阪方面へのハーフJCTとして開通しており、フルJCTとしての完成は2019年度を目標としています。
残すは大津JCT~城陽JCT/IC間と八幡京田辺JCT/IC~高槻JCT/IC間
新名神高速も徐々に全線開通に近づいており、2018年3月18日には高槻JCT/IC~神戸JCT(新名神高速の終点)が開通しています。現在残す未開通部分は大津JCT~城陽JCT/IC間と八幡京田辺JCT/IC~高槻JCT/IC間の二区間となりました。
しかし新東名高速が2020年度の全線開通を予定していることに対し、新名神高速は少々遅れて2023年度の全線開通を予定しているとされています。そういう意味では海老名エリア~神戸エリアの完全なダブルネットワークの完成は2023年度ということになります。
ちなみに、東名・名神のIC番号は東京ICから西宮ICまで通し番号になっていますが、新名神は新東名との間に伊勢湾岸道を挟んでいるので独立したIC番号が振られています。そして今回開通した新四日市JCTが「1」(起点は四日市JCT)です。
まとめ
高速道路建設の計画は何十年も前に浮上し、紆余曲折を経て建設・開通していると聞きます。今回の「新東名神」と言える第二の日本の大動脈もそれはそれは長い年月をかけてようやく完成へと近づいています。
しかし、日本屈指の渋滞区間は東名横浜町田IC~海老名JCT間とされています。今回取り上げた新東名・新名神が全線開通しても、横浜町田IC~海老名JCTのカバーは事実上実現されません。むしろ現状では海老名JCTに集約する可能性すらあります。 大和トンネル付近で拡張工事を行うなど対策は講じていますが、「真の新東名神」完成まではまだまだ先の話になりそうです。私が生きている間に実現されるかはわかりませんが、とりあえず今は新東名・新名神の部分開通を心から歓迎すると共に、今後の高速ネットワーク形成も追いかけようと思います。
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しかし、日本屈指の渋滞区間は東名横浜町田IC~海老名JCT間とされています。今回取り上げた新東名・新名神が全線開通しても、横浜町田IC~海老名JCTのカバーは事実上実現されません。むしろ現状では海老名JCTに集約する可能性すらあります。 大和トンネル付近で拡張工事を行うなど対策は講じていますが、「真の新東名神」完成まではまだまだ先の話になりそうです。私が生きている間に実現されるかはわかりませんが、とりあえず今は新東名・新名神の部分開通を心から歓迎すると共に、今後の高速ネットワーク形成も追いかけようと思います。