えっ!? 良いのそれ?? フォルクスワーゲンが、アルゼンチンでビールを販売

飲酒運転が自動車事故の原因の半数を超えるアルゼンチンで、アメリカの広告代理店の現地法人がフォルクス・ワーゲン(VW)のラベル入りのノン・アルコール・ビールを制作。「バーでドライバーが、友人と楽しみながら安全運転してほしい」との願いを込め、合わせてプロモーションビデオをYouTubeで流しています。

フォルクスワーゲンがビールを制作?

車→酒=飲酒=飲酒運転…。それぞれに罪は無いけど、連ねると危うい連想をついついしがちですね。無論、飲酒運転は絶対にやってはいけません。
昨今、レストランでも、ビールを注文したら「お車でお越しですか?」としつこく問いただされますよね。それだけピリピリしている我が日本ですけど…地球の真裏のアルゼンチンでは、何とフォルクスワーゲンが、地元の広告代理店とタッグを組んで、ビールを制作しています。 アメリカの広告業界情報サイトの「アドウィーク」も、「DDBアルゼンチン、フォルクスワーゲンのブランド・ビールをブエノスアイレスで制作」というタイトルで、驚きながら報じています(2018年5月30日付け)。 「マジでやってはいけないブランドの組み合わせは余り多くないが、ビールの名前に自動車のブランドを命名してしまうのは、その最たるものだ」と、記事は書き出しています。おっしゃる通りですね。 ところが、それをやっちゃった車がありました。アメリカの広告代理店、DDBのアルゼンチン法人が、このほど首都のブエノスアイレスでフォルクスワーゲンの名前をラベルに貼ったプロモーション・ビデオを制作したのです。 同社のYouTubeの公式サイトから引用させていただきます。大丈夫なのかという感じですよね。

VW BEER, Argentina

制作には狙いがあった!

実はこれ、狙いは逆なんですって。アルゼンチンでも飲酒運転が社会問題化しており、撲滅のための啓発キャンペーンとして制作されたのだそうです。ちなみに、アルコール分はゼロ。つまり、ノンアルコールビールなんです。 アルゼンチンでは、自動車事故の発生率が2017年から25%のペースで増加しています。しかも、その半数超が飲酒が原因なのだそうです。 そんな同国で売れ筋の自動車ブランドがフォルクスワーゲン。「ならば」と、飲酒運転撲滅キャンペーンにひと肌脱いだというのが話の流れです。 しかも、「従来のありきたりなキャンペーンでは、アルゼンチン国民は反応しない。どうせならユニークなのをしよう」と、このようなビールが出来上がりました。 何事も徹底する当たり、さすがはドイツの会社です。DDBのアルゼンチン法人では、「ドライバーの責任」というメッセージを込め、酔わなくてもバーで楽しめるようにと、フォルクスワーゲンのノンアルコールビールをやってみようとのアイディアが実現したそうです。

どんなビール?

ビールの制作にあたっては、地元のバルバ・ロハ社が全面協力しています。ノンアルコールビールの中には、ほんの少しだけだがアルコール成分が入っているのがあります。 「今回はフォルクスワーゲンのラベルを貼る以上、全くゼロの、文字通り究極のノンアルコールビールを作って欲しい」との要求に、100点満点の製品で答えたとのことです。気になるお味の方は「大変フルーティーだけど、少し飲み続けると苦くなり、やがてビールらしい味が広がってくる」そうです。

さいごに

DDBのアルゼンチン法人としては、今回のキャンペーンこっきりにしたくないとも考えているそうですから、好評なのでしょうね。ただ、さすがに厳しいかもしれないそうです。 「現地の規制が非常に複雑で、常時の販売は不可能だ。 特別なイベントとしてなら制約が無かったが、 長期的な選択肢としてを行うとなると、話が大きく変わってくる」(DDBのアルゼンチン法人の関係者) ちょっと残念、飲んでみたいですね。 なお、今後は他国の市場でも同種のキャンペーン展開を視野に入れているそうです。
もしかしたら、日本上陸もあるのではないでしょうか。
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