米流通大手のクローガー、自動運転配送車のスタートアップと提携し、スピード宅配目指す

アメリカのスーパーマーケット・チェーンの大手、クローガーが、自動運転車のスタートアップ企業のNuro社と提携し、この秋から生鮮食料品の配達に乗り出す意向であることが明らかになりました。PR記事配信サイトのCISONが発表しています(2018年6月28日付け)。

グーグル出身者が創業した、世界初の無人運転配送車スタートアップと提携

Nuro Vehicle at Proving Grounds

クローガーはアメリカのシンシナティに本社があり、系列サービスなども含めると実店舗が2800店ある大手のスーパー・チェーン。一方で、デジタル小売にも力を入れており、900万人が毎日利用しているそうです。また、#ZeroHungerZeroWaste(#飢えないし、無駄も出さない)コミュニティ作りを2025年までに達成したいとの目標を掲げています。 一方のNuroは、2016年の創業。 ロボット工学による製品を日常生活に広めようとしているスタートアップで、その製品の第一号が自動運転車。各地域での商品配達に活用してもらいたいとしています。社内にはロボット工学や人工知能等の専門家が結集しています。 同社の会社沿革を記したHPによると、創業者のデーブ・ファーガソン氏とジージャン・ズー氏は、元々グーグルの自動運転車部門(現在のWaymo)でエンジニアとしてキャリアを積んできた方でして、お二方の下に参集したエンジニアも、グーグルやWaymo、アップル、テスラやGMなどの大手企業の出身者や、スタンフォードやバークリー、ケンブリッジやMITなどの超有名大学の卒業生らがズラリという、注目のスタートアップ企業。 なお、本社はカリフォルニア州のパロ・アルトにあるとのことですから、あのアップルのご近所さんですね。

「生鮮食料品を、何時でもどこでも注文を頂いたら即日配達します」

Citrus Oranges Pomegranates · Free photo on Pixabay (34699)

目下、そんなNuroのアプリと、クローガーのクリックリスト注文システムとを合体させ、即日での自動運転車による配達を目指したいとしています。ただ、現状ではテスト段階で、対象となる地域を選定し、秋から実行していきたいとの目標を立てています。 現在、アメリカの35州で店舗展開しているクローガーでは、低価格で利便性の高い生鮮食料品の配達を実現させることで、今の小売業の配達システムに革命をもたらしたいと意気軒昂。お客様が何時でもどこでも必要な時に購入できるようにしたいとのことです。 同社でチーフ・デジタル・オフィサーを務めるヤエル・コセット氏は「我々は本日、Nuroとのイノベーティブな提携を結んだことにより、お客様への未来の生鮮食料品の配達をもたらしてくれるだろうと考え、非常に興奮しております」と語っています。 また、アメリカでの食や配送の在り方を再定義するという「リストック・クローガー」というプロジェクトを掲げており、その一環として、食料雑貨品を何時でもどこでも配達できるエリアの拡大に努めているそうです。そうした拡大に当たり、公正な価格で便利な配送手段として着目したのがNuroだったわけです。

まとめ:「無人配送はゲーム・チェンジャーになるだろう」と息巻くNuro

一方のNuroのファーガソン氏は「無人配送は、地域の商売にとってゲームチェンジャーとなるだろう。クローガー社との提携により、生鮮食料品をお買い求めの方々は、新しいレベルの利便性と価値を体験頂くこととなろう。 そう考えると、興奮を覚えてしまう。ユビキタスな小売ブランドを確立したクローガーと、弊社の安全で快適なサービスが合体したことは、ロボット工学を日常生活に普及させたいとの我々のミッションを加速させる、パワフルな第一歩だ」と語っています。 YouTubeのデモンストレーション映像を見ると、大変可愛らしい外観で、思わず微笑んでしまいそうになります。こうした自動運転配送を巡っては、車自体を移動店舗にしようとしているRobomartというスタートアップが参戦していますが、果たして軍配はどちらに上がるのでしょうか? 出典:
https://www.prnewswire.com/news-releases/kroger-and-nuro-partner-to-pilot-autonomous-delivery-300673917.html
https://nuro.ai/about/
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