アップル、自動運転車開発で攻勢。Waymoから技術者引き抜き、フォルクスワーゲンと提携も

噂が絶えないアップルの自動運転車だが、ここに来て動きを見せています。グーグルの系列に当たる自動運転車開発会社、Waymoから技術者を引き抜く一方、ドイツのフォルクスワーゲンと提携し、従業員用の無人運転シャトルを開発する計画が報じられているのです。

NASAのジェット推進研究所にもいたエンジニアを起用

アメリカCNBCが、ロイター通信電として報じた記事(2018年6月16日付け)を見ていきましょう。 それによると、引き抜かれたのはジャミー・ウェイドゥ氏。ビジネス・パーソン向けのソーシャルメディアであるリンクトインに登録された本人のプロフィールによると、Waymoに入社する前はNASAのジェット推進研究所に長年席を置いていた方だそうです。

Jaime Waydo: Managing Rover's Mars Mobility

NASAのYouTubeの公式チャンネルから引用させていただきました。火星の探査車のプロジェクトに関わっておられたのですね。つまり、探査車=無人運転=自動運転というわけです。 Waymoでは、アリゾナの試験場でシステムエンジニアリング全般を担当していました。ハードウェアとソフトウェアが支障なく連動していくように監督業務を行っていたとの事です。 そのWaymoでは、現在ここまで開発が進んでいます。YouTubeの公式チャンネルにアップロードされている映像を引用させていただきます。

Early Rider Moments: “Doing What It’s Supposed To”

アップル側でも、15日付けでウェイドゥ氏が入社したことを認めています。もっとも、ロイター通信が取材した所、コメントは無かったとのことです。 これには、アップルの秘密主義が背景にあるようです。ただ、自動運転車については、ティム・クックCEO自らが「社内のAIプロジェクト全ての母だ」と位置づけているなど、大きな意気込みを見せています。 なお、アップルでは4月にグーグルの人工知能担当役員を務めていたジョン・ジャンナンドリア氏を迎え入れています。グーグルからしたら、相次ぐグループからライバル会社への人材流出となった格好です

一方、相次ぐ交渉失敗を経てフォルクスワーゲンと提携

時系列で整理すると、4月のジャンナンドリア氏の迎え入れと、6月のウェイドゥ氏の起用との間に、もう1つのステップがありました。 フォルクスワーゲンと提携し、従業員向けの自動運転シャトルバスを開発すると、ニューヨーク・タイムズを始めとするアメリカのメディアに報じられていたのです。 IT情報サイトのザ・バージの報道(2018年5月23日付け)によると、BMWやメルセデスとの交渉に失敗した後での締結だったとのことです。アップル側が主導権を握るのを、両社とも嫌ったらしい。 そして、行き着いたのがフォルクス・ワーゲン社。同社のT6トランスポーター・ヴァンを改造する形で運用していくそうです。

まとめ:自社の「タイタン」プロジェクトにテコ入れ図る?

ここまで書くと、着々と進んでいるかに思われますが、少なくともこの記事が書かれた時点では疑問符が付くような展開だったようです。 ニューヨーク・タイムズの報道では、アップルが「タイタン」と名付けた自動運転車のプロジェクトに1000人以上が参加していた時期があったものの、ここ数年では数百人単位が離職していると書かれていたからです。 その一方で、カリフォルニアの運輸局に登録されている自動運転車の数そのものは、上記のWaymoよりも多い状態。クックCEOも、昨年8月に「様々な分野に色んな形で自動システムが応用可能だ」と、人工知能やロボティクスのテクノロジー開発に貪欲な姿勢を示す発言をしていました。 と考えていくと、どうやらウェイドゥ氏の引き抜きは、テコ入れ的な意味合いが濃さそうですね。NASAで培った技術が、果たして花咲くか? 舞台は火星の荒野から、カリフォルニアに移りつつあるとなりましょうか。 ※出典
https://www.cnbc.com/2018/06/16/apple-poaches-senior-self-driving-engineer-from-waymo.html
https://www.theverge.com/2018/5/23/17387214/apple-volkswagen-partnership-self-driving-cars-project-titan
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