2019年4月16日 更新

この無骨さが逆にカワイイ!XJ型ジープチェロキー

欲しい人達に行き渡ったようで、次第にSUVブームは落ち着いてきたようです。しかし筆者は、ハッチバックの車高を上げて黒樹脂フェンダーを付けただけのクルマをSUVと呼ぶのはどうも好きではありません。そもそもSUV=スポーツユーティリティービークルという言葉も、字面だけではどんなクルマなのか判別し難いので好きではありません。やはり、昔風にクロカン=クロスカントリーと呼びたいものです。今回は、アメ車のクロカンで大人気を博し、最近またリバイバルヒットしているジープチェロキー(XJ型)についてご紹介します。

この無骨さが逆にカワイイ!XJ型ジープチェロキー

どんなクルマ?

Jeep History in the 1980s (58683)

ジープチェロキーXJはAMC(アメリカンモータース)が1983年に発表したSUVで、エンジン以外はすべて新開発されました。

極めて軽量かつコンパクトなボディーに、排気量の大きなエンジンとジープ伝統の前後リジッドサスペンションを組み合わせていることが最大の特徴です。

SUV定番のラダーフレームではなく、骨格としてのフレーム機能をモノコックボディーに埋め込んだ「ユニボディー」を採用し、軽量化や室内空間の拡大に大きく貢献しました。

サスペンションはフロントがコイルスプリング、リアはリーフスプリングでリジッドアクスルを吊る形式で、フロントはリジッドアクスルを支持するリンクをシンプルな3本構成にしてサスペンションの動きに柔軟性が与えられています。

フロントサスペンションのコイスルプリング化は乗り心地を快適にするだけでなく、路面の凹凸に対するタイヤ上下動の追従性が高いため、優れた操縦安定性が確保されました。

ジープチェロキーXJが日本で初めて輸入販売された1985年当時、エンジンは2.8リッターV6(110PS、20.0kgm)が搭載され、4WDシステムはコマンドトラックと呼ばれるパートタイム式でした。

しかし1987年にはエンジンがよりハイパワーな4.0リッター直6(175PS、30.4kgm)に変わり、4WDはフルタイム式のセレクトラックに変更されています。

ちなみに、エンジンは後に190PS、31.1kgmへとパワーアップされています。

ボディースタイルのバリエーションは、当初4ドアに加えて2ドアのスポーツというグレードもありましたが、これはすぐに消滅しました。

今でこそ街乗りできるSUVは珍しくもなんともありませんが、その元祖となったのがXJ型ジープチェロキーだといえます。

(当時としては)革新的モノコックボディー採用

Jeep History in the 1980s (58684)

XJ型チェロキーの見るべきポイントは、やはりモノコックボディーの採用でしょう。

悪路を走るSUVはラダーフレームを採用するのが定石です。

名前の通り、頑丈なはしご型のフレームを用意し、これにパワートレインを載せ、ボディーを被せる作り方です。

ラダーフレーム構造の場合、高いフレーム剛性と堅牢性、良好なメンテナンス性を手に入れる事が出来ますが、重量が増え、室内空間も狭くなってしまいます。

一方、独立したフレームを持たず、ボディー自体で剛性と強度を確保するモノコックは軽量化できるのが最大の特徴です。

ただ、ラダーフレームほどの剛性は無く、またボディー自体で構造を支えているため、事故を起こした際、ぶつけた箇所によっては修復できない可能性があるのが弱点です。

当時のSUVはラダーフレームのものばかりでしたが、新世代SUVとして作られたXJ型はモノコックボディーを与えられていました。

先代のSJ型に比べると、450kgも軽量化できていたというのですから驚きです。

乗るならやはり4リッター

Jeep History in the 1980s (58685)

1984年から1986年のモデルには2.8リッターのV6エンジンが搭載されていますが、たったの110PS、20.0kg-mしか出ていません。

いくらXJ型チェロキーが軽量とはいえ、1.6t少々あるのですから、さすがにパワー不足です。

1987年モデルからは4.0リッターの直列6気筒エンジンに改められ、175PS、30.4kg-mを発揮するようになります。

これでも現在のディーゼルターボを搭載したSUVからすれば控えめな数字ですが、ようやく車格に見合ったパワーを手に入れました。

速いクルマというわけではありませんが、デイリーユースには十分です。

まとめ

Jeep History in the 1980s (58686)

XJ型シープチェロキーは、当時としては革新的なモノコックボディーを採用し、オンロード性能も重視したSUVでした。

今でこそ当たり前なコンセプトですが、SUV=悪路専門という風潮があった当時には実に魅力的なクルマでした。

直線的でボクシーなスタイリングのボディーは、デビュー後30年以上経過した現在でも古臭さを感じさせず、いい意味でのレトロ感があります。

10年程前は二桁万円台でそこそこの程度のものが買えましたが、SUV流行りの現在は中古市場が高騰しており、程度のよいものを買おうとすると150万円以上の出費を覚悟しなければなりません。

買うなら4リッターエンジンを搭載した1987年以降のモデルですが、1991年のマイナーチェンジの際に若干パワーが引き上げられ、同時にABSが全車標準装備となっていますので、できれば1991年以降のモデルが望ましい所です。

最新のSUVもいいですが、あえて今“元祖”に乗っておくのも悪くないかもしれません。
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