現在、自動車メーカー各社からSUVやクロスオーバーが発売されていますが、輸入車はいいとして、国産SUVや国産クロスオーバーは多少スポーツ性に欠けるように思えます。しかし、過去にはきちんとスポーツ性を持たせたモデルがマツダから出ていました。それが、今回紹介するCX-7です。
どんなクルマ?
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CX-7は、2006年12月に発売されました。
クロスオーバーSUVとしてはムラーノやハリアーが既にありましたが、CX-7は特にスポーティーさを重視して開発されていました。
搭載されるエンジンは2.3L直4ターボのみでしたが、238ps/5,000rpm、35.7kg-m/2,500rpmというパワーを誇ります。
このエンジンはミニバンのMPVや、マツダスピードアテンザ、マツダスピードアクセラと共通のL3-VDT型です。
組み合わされるトランスミッションは6速ATのみで、駆動形式はFFとトルクスプリット4WDが選べました。
北米でも販売されるためか、ボディは全長×全幅×全高が4,695mm×1,870mm×1,645mmとかなり大柄なもので、重量も1,640~1,740kgとヘビー級でしたが、ターボのおかげで軽快な走りを実現していました。
このような意欲的なパッケージングのクルマでしたが、日本国内での売れ行きはあまり芳しくなかったようで、2011年12月に日本国内向けの製造を終了しました。
マツダCX-7のここがイイ!!
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ターボ!
クルマを面白くする手段の一つとしてターボがあります。
もしCX-7が3.0LくらいのNAのV6を積んでいたら、「北米風のオシャレなクロスオーバー」として、ムラーノの2番手ポジションに甘んじることになっていたでしょう。
しかしそこはさすがにマツダ、238psの4気筒ターボというチョイスにより、ムラーノやハリアーとは一線を画すクルマに仕立て上げてきました。
FFで1.6t、4WDなら1.7tを超える巨体を軽快に加速させるターボエンジンは、クルマ好きをニヤリとさせるに違いありません。
クイックなステアリング
ヘビー級のボディの割に、ワインディングは大の得意のようです。
4気筒のおかげか、FFでも4WDでもクイックに頭が入っていき、重さや大きさを感じさせずにコーナーを駆け抜けることができます。
V6エンジンを搭載していたら、きっとこうは行かなかったでしょうね。
流麗なスタイリング
当時はあまり一般受けしなさそうな独特なスタイリングだと思っていましたが、今改めて眺めてみると実に好ましいルックスです。
現在新車で売られている国産のクロスオーバーやSUVのような、ガチャついたディテールは一つもありません。
全ての面や線に完全な連続性があり、どこから見ても「ブス角度」が無いように思えます。
デザインに関しては、現在のヨーロッパのSUVに通じる所があります。
マツダCX-7のここはそうでもない…
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パワーの立ち上がる回転数が高め
パワフルなターボエンジンが乗っているのは良いのですが、エンジンを回さないとパワーが出てきません。
最大トルクは2,500rpm、最大馬力は5,000rpmで発揮されるため、パワーバンドを保って走ろうとするとだいたい3,000rpmあたりを常用することになります。
そうすると、4気筒サウンドが耳につき始めます。
新車価格が300万円を超えるクルマでしたが、ここで多少の安っぽさを感じてしまいます。
小刻みな上下動
スポーティーな性格が与えられたクルマだけあって、サスペンションのセッティングは硬めです。
しなやかな硬さならいいのですが、道路の凹凸に従ってボディが小刻みに上下するのが気になります。
1.7tのヘビー級のはずですが、今一つドッシリ感がありません。
後席の乗り心地
上記に関連しますが、高めのスピードレンジで路面のバンプを乗り越えた時の突き上げ感が気になります。
後席は特に顕著で、シートの座り
心地や居住性は悪くないだけに残念なポイントです。
まとめ
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CX-7は、スポーティーさを特に追求し、時代を先取りしたクロスオーバーでした。
デビュー当時は斬新すぎると思ったスタイリングや、V6ではなく4気筒ターボという違和感も、今となってはストレートに受け入れることができます。
オフロード性能は期待できませんが、ドライブが好きな人にはうってつけのクルマと言えるでしょう。
不人気車だったためか、中古市場は極端にタマ数が少ない状態です。
しかし、不人気のおかげで価格はだいぶお買い得で、マイナーチェンジ前のFFモデルで走行1.5万kmの個体に83万円という破格の値札がつけられていたりします。
高いものでも160万円を上回るものはなく、新車時の価格を考えると実にお買い得です。
中身を伴わないクロスオーバーに嫌気がさしている方に、ぜひともオススメしたい一台です。
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