13日、ホンダの「N」シリーズ初の軽バン 新型「N-VAN」が発売されました。これまでにない発想の軽商用車を目指した「N-VAN」は、画期的な装備をまとったFFベースの軽バンですが、保守的な軽バンユーザーにどう受け止められるのでしょうか?
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まずは働く人のN、「N-VAN」の新機能
助手席ダイブダウンシート
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N-BOXで新規開発したFFのプラットフォームによる低床フロアと特許技術「センタータンクレイアウト」によル定昇フロアにより、高さのある荷物も積載可能な大空間の荷室を実現。そして、助手席スペースにも荷物が積めるように、リアシートと助手席シートにもダイブダウン機構を採用。ダイブダウンした助手席からリアシート、テールゲートにかけてフラットにつながる、広々とした空間を実現し、長尺物の積載も可能としています。
助手席側ピラーレススライドドアによる大開口
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軽バンとして初めてセンターピラーレスを採用し、長尺物などの積み下ろし作業における使い勝手を向上。荷室には広い開口幅と低床設計によって大開口を実現したテールゲートと、センターピラーレスとした助手席側のワイドな開口の、2つの大開口からアクセスが可能となって、交通量の多い場所や狭い場所などの作業域が限られたシーンや、複数人での積み降ろしなど、さまざまな環境下で作業の効率性を高めています。
走行性能と安全性能
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N-BOXで採用したエンジンをN-VAN向けに最適化。低速から高トルクを発生するとともに低燃費性能を達成しまし、トランスミッションにはCVTと6MTを設定しています。また、4WD車もラインナップされます。
さらに、ベースのN-BOXと同じく、N-VANにも先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を標準装備。8つの機能に加え、後方誤発進抑制機能ならびにオートハイビームも搭載しています。
商用だけではもったいない「N-VAN」
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新型軽バン「N-VAN」は、働く人々の生活を見つめ、さまざまな仕事での使いやすさや優れた走行性能、安全性能を追求し、軽バンの新基準となることを目指して開発されたとされています。
軽バンとしての機能性を追求した「G」「L」に加え、質感の高いインテリアや便利な装備、充実したカラーラインアップで個性を際立たせ、ターボ仕様もある「+STYLE」のタイプを設定、従来型の「バモス」的な乗用ユースとして、レジャーなど幅広い用途で使うことが出来るようです。そう、まさに「ルノーカングー」のような車でもあるのです。
軽バンとしての機能性を追求した「G」「L」に加え、質感の高いインテリアや便利な装備、充実したカラーラインアップで個性を際立たせ、ターボ仕様もある「+STYLE」のタイプを設定、従来型の「バモス」的な乗用ユースとして、レジャーなど幅広い用途で使うことが出来るようです。そう、まさに「ルノーカングー」のような車でもあるのです。
これまでの軽バンと「N-VAN」が誕生したわけ
まずは、これまでの軽バンとの根本的な違いから。ホンダの「アクティバン」を始めとするこれまでの軽バンは、トラックをラインナップすることも要因ですが、強固なフレームにボディを架装し、エンジンの上に運転席がのっかる(アクティシリーズはエンジンが荷台の前方にあるミッドシップ)キャブオーバータイプであり、後輪を駆動するFRもしくは4WDのが定番であり、20年以上かわらないパッケージとなっていました。
変わる必要のなかった軽バン
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これは単に「古い」だけではなく、理にかなった仕様だから変わらなかったのです。様々な荷物を積み込み、乗用車の比ではない走行距離を可能にするには、丈夫でメンテナンスが容易なキャブオーバーは商用車として最適。軽バンに限っても、フロント部分が短いキャブオーバーは、軽規格ギリギリまで使った荷室スペースにより多くの貨物が載せられるのです。加えて両側スライドドアとバックドアにより、身室に乗り込まなくても手が届くのです。
ホンダの事情で生まれた新型
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安全性能やエンジンの性能の向上は必要でも、この構造を変える必要は、これまでなかったのです。しかし、ホンダの軽バンのシャアは数パーセント。ダイハツのハイゼットカーゴとスズキのエブリィの2車が残りを占める状況で、ホンダが存在感を示すには、例えこれまでのユーザーが離れても、文らしいユーザーを獲得しなければなりません。で、「N-VAN」の登場です。つまり、あまり売れなくてユーザーも少なくて、そして「N-BOX」という優れたベース車があった、ホンダだからできた新型軽バン「N-VAN」なのです。
それでも宅配では使いずらい「N-VAN」
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きわめて保守的な軽バンユーザーは、この新型軽バン「N-VAN」を受け入れるかというと、かなり難しいと思います。まず、これまでのキャブオーバータイプで何ら不便はないということ。ピラーレススライドドアは、助手席を格納
して初めて使い勝手が良くなるので、仕切りを設けて荷物を積む限り助手席は利用しないであろうということ。となれば、これまでより荷室が狭いので使えないのです。メーカーが言うように宅配便の需要というにはまとはずれ。
まとめ
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では意味ないかというと、逆に宅配便に代表される小口配送以外の需要が見込まれるのです。常に目いっぱい荷物を積むわけではないビジネスシーン、移動店舗、特にキャンプやレジャーなどでは大活躍するはずなのです。おそらくこのレジャー目的ならN-BOXを食うくらいの需要が見込めるはずです。いままでの軽バンに取って代わるのではなく、軽バンに新しい需要を呼び込む、そんな車が「N-VAN」なのです。
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