コスパのいいクルマを選ぼう!

強い趣味性、こだわりなどがある場合は別ですが、基本的には誰だってコスパのいい、お買い得なクルマ選びをしたいものです。ここでは各クラスの中でお勧めとなるコスパのいいクルマをピックアップしてみました。ただし、基本的にコスパで選ばれている軽自動車については、ここではあえて外しています。

日産・ノートe-POWER

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まずはコンパクトカークラスですが、ここでは日産ノートe-POWERが一押しです。その理由は手頃な価格でありながら、明らかに他のコンパクトカーとは違うフィーリングを体感できるからです。 日産では「電気自動車の新しいカタチ」と謳っていますが、実際には「シリーズ式ハイブリッド車」ということになります。エンジンを発電専用として使い、発電によって駆動&駆動用電池充電を行います。外部から充電しませんから電気自動車ではありません。 しかし、駆動は電動モーターからのみであり、電気自動車に近いのは確かです。ドライブフィールは電気自動車であるリーフに近いもので、内燃エンジンと比較すれば、電動モーターのトルク反応は圧倒的に早いので、ノートeパワーの加速反応も抜群なのです。この加速反応の優秀さには感動すると思います。 ハイブリッド車はいろいろありますが、最も電気自動車の走りを味わえるのがノートeパワーということになります。これが大衆車の価格で購入できるのですから、当然ながらコスパは非常にいいのです。 「1ペダルドライブ」も売り物です。これは強いエンジンブレーキ回生もアクセル操作で制御できる機能で、操作性についてちょっと馴れが必要ですが。そうした点も含め、他のクルマとかなり違った感覚が大きな強い個性になっています。 日産の安全機能「プロパイロット」は高級グレードにしか採用されていませんが、ACCが選択できる「X」以上がお勧めです。ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)は、クルマに搭載した専用のセンサーとコンピュータを用いたシステムで、アクセル操作とブレーキ操作の両方を自動で行ない、運転を支援してくれる機能です。 前走車がいる場合には、センサーが前走車を検知して車間距離を一定に保って走る「追従走行」ができます。サイズは4100mm×1695mm×1520mmで運転しやすく、JC08モード燃費:34.0~37.2km/Lと非常に優秀です。

スバル・インプレッサスポーツ

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インプレッサ SPORT | SUBARU (38155)

アッパーコンパクトクラスでは、スバル・インプレッサスポーツをピックアップしました。このクルマのコスパ的な魅力は、ズバリ、充実した安全装備と高速&長距離での快適性ということになります。 1.6~2Lクラスのアッパーコンパクトのモデルで、スポーティな雰囲気をもったショートワゴンタイプのボディは魅力的です。 前述のノートe-POWERと比べれば、あまり突出した特徴がないクルマのようにも思えるかもしれませんが、そもそもスバル車であるということで、既に多くの特徴を持っているのです。もちろんその筆頭は、水平対向エ ンジンと4WDメカです。スバルのファン以外の人には、「それがどうした?」といわれそうですが、スバル車は何と言ってもこれが基本です。 スバルは4WD中心の設計であり、FFであってもその品質思想は変わりません。通常、FFについては経済的な設計を優先するわけですが、そうではないのでスバルのFFは実質的にお買い得ということになります。インプレッサはスバルの中では低グレードですが、品質は上級グレードと何ら変わらないのです。 むしろ、インプレッサは扱いやすいサイズ(4460×1775×1480mm)で、快適性も充分です。更に、スバル自慢のアイサイトがあります。 200万円以下の価格帯となるFFの1,600cc車でも「アイサイト・バージョン3」が標準装備となっています。プリクラッシュブレーキ、後退時自動ブレーキ、AT誤発進&誤後退抑制、全車速型ACC、アクティブレーンキープなどを統合制御し、OPならアイサイトセイフティプラスも装備できます。 先進的なセーフティ装備の充実度は、この価格帯では最高水準だと言ってもいいでしょう。 逆に弱点を言っておきますとそれは「燃費」ということになるでしょう。JC08モード燃費は、2,000ccが17.0km/L、1,600ccでも18,2km/Lであり、ハイブリッドなどと比較すると物足りません。しかし、高品質の構造を考慮すれば、極端な経済面のハンデにはならないと思います。ツーリング派にとってはコスパは高いと思います。 さて、機能と価格では1.6L車が買い得ということになりますが、動力性能ではやや余裕がありませんから、2.0i-Lアイサイトあたりがお勧めということになるでしょう。2WDなら約218万円です。

スズキ・ソリオ

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ユニークなクルマをいろいろ出しているのがスズキですが、コンパクトミニバンであるソリオもかなりのコスパを発揮しています。 軽乗用車でも主力カテゴリーとなっているのがスーパーハイト系ですが、これをスモールクラスに仕上げたモデルとなります。かなりサイズは小さいですが、驚きの室内空間を誇るパッケージングが特徴です。 サイズは、3710mm×1625mm×1745mmと本当に小さいのですが、1BOX型ミニバンよりも全高比は高く、2,000cc1BOX型であるトヨタ・ノアの室内高1400mmに迫る1360mmもあります。その結果、キャビン容量がすごいのです。最小回転半径は4.8mで、小回りも抜群です。 超ショートなボンネットで室内有効長もしっかり確保され、前後方向のゆとりを稼いでいます。バックレストが立気味で、寛ぎ感はさすがにあまりありませんが、レッグスペースやヘッドルームはたっぷりで、4人乗車ならまったくの余裕です。 後席使用時の荷室容量でも同格の2BOX車を上回っています。左右独立ワンタッチダイブダウン式の後席も便利で、大きなレジャー用品も楽に積載できます。2名乗車なら、レジャーワゴンとして何の不足もありません。 走行性能に関しては、「G」以外は1,200ccエンジン+マイルドハイブリッド、1,200ccエンジン+ハイブリッドです。必要最低限といったところですが、目的を割り切ればこれで充分だと思います。そもそも飛ばすタイプのクルマではありません。 マイルドハイブリッドのJC08モード燃費は、2WDで27.8km/L、ハイブリッドのJC08モード燃費は、2WDで32.0km/Lとなかなか伸びます。 強化ハイブリッドのHYBRID SXの2WDは約202万円と充分にお値頃でお勧めになると思います。デュアルカメラブレーキサポート、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能なども標準装備されています。コスパの高さは間違いないと思います。

ホンダ・ヴェゼル

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コンパクトSUVではホンダ・ヴェゼルをピックアップしました。 CH-Rよりも先にデザインコンシャスで登場したのがヴェゼルです。後追いでCH-Rが登場してからは、MCされてやや大人っぽいプレミアムな雰囲気にシフトしています。逆にこれが良かったような感じがするわけで、そうして見れば、タウン使用でもレジャー使用でもコスパの高いお勧めできるクルマだと言えます。 乗用車ベースのSUVなので、ハンドリングや走行安定性も乗用車にかなり近く、燃費についても、エンジンの進化、ハイブリッドなどによって問題ありません。 ヴェゼルのベースは高スペース効率設計車であるフィット、フリードです。それをSUVに対応させた車体なのでコンパクトサイズに広いキャビンを得ています。 外観のイメージでは後席は狭くて圧迫感がありそうに感じますが、実際はレッグスペース&ヘッドルームも大人4名が長時間乗車できる余裕があります。 積載の多様性もポイントです。ラゲッジルームの奥行きこそクラスの標準レベルですが、床面が低く、高さ方向での容量を稼いでいます。積み降ろしの作業性でも優位です。つまり、4名乗車の小旅行程度にはピッタリなのです。 4330mm×1770mm×1605mmという車体サイズは日常の買い物などでも使い勝手に優れます。スペシャリティ型に見えますが、案外生活志向なクロスオーバー車です。 主力の搭載エンジンは1,500cc直4DOHC131PSでこれにモーターを加えたパラレル式ハイブリッドとなります。ガソリンエンジンオンリー車もありミッションはCVTです。ちなみにハイブリッド車はDCTです。グレードはホンダセンシングが付いている「G」がお勧めです。 ガソリン車なら約208万円という価格でかなりお買い得です。ハイブリッドもいいのですが価格差は約40万円もありますから、タウンユース主体なら、これで充分だと思います。2WDガソリン車のJC08モード燃費は21.2km/Lです。

トヨタ・ハリアー

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人気のSUVですが、その中でも老舗の部類に入るのがハリアーです。 上級ワゴンとしてのゆったりしたキャビンを持ち、悪路対応のシャシーを採用したプレミアムSUVです。SUVとしては地上最低高がやや不足しているのが気になりますが、大人がゆったりと寛げる上質な作りはハリアーならではの大きな魅力となっています。 ご存知の通り、レクサスNXと基本設計面が共通で姉妹車となるわけですが、スペックを揃えてみても両車には50万円以上の価格差があり、コスパという点ではハリアーということになります。 もちろんNXは内外装、車体骨格にも改良を加えて質感向上を図っていますが、プレミア的な雰囲気、動力性能は近似ですから、金額差は見逃せません。 車体サイズは4725mm×1835mm×1690mmという堂々たるモノですが、ベーシック仕様ではFFの自然吸気2,000cc、CVTミッションもラインアップされています。その場合は何と300万円以下の価格となります。 1.6t級の車体ですから、このエンジンでは車格に見合うような動力性能とは言えないかもしれませんが、外観上の見劣りはありませんし、「Toyota Safety Sense」も装備されています。 ハリアーの「Toyota Safety Sense」は、ミリ波レーダー&単眼カメラ併用の検知センサーで統合的な制御をします。クルマに加えて歩行者の認識も可能で、事故の回避、衝突被害の軽減を支援します。 ミリ波レーダーは、検知できる距離が長く、速度域の高い状況に対応。単眼カメラは物体の形や大きさの識別ができ、クルマ、白線、対向車のランプ、そして歩行者の認識もできます。この2種類のセンサーで高い認識能力のある信頼性の高いシステムとなっています。 タウンユース主体なら、これで充分ではないかと思います。高級感たっぷりのインテリアの作り込みは魅力的で、インパネからドアトリムまで、室内を取り囲むように配されたソフトパッドの内装などはコンパクトSUVにはありません。 FFの自然吸気2,000ccのJC08モード燃費は16.0km/Lです。ちなみにトヨタお得意のハイブリッドはハリアーの場合E-Fourという4WDになり、価格は約377万円まではね上ります。約80万円の価格差は相当なものです。  さらにハリアーのコスパの良さはラインナップの影響も大きい。パワートレーンのベーシック仕様はFFのNA2L/CVT。1.6t級の車体に2Lでは車格に見合う動力性能は得られない。 しかし、内外装も高級装備の付いた最上級グレード、プログレスでも378万円からでOK。装備の贅は得られないがベーシックのエレガンスならトヨタ セーフティセンスPを装着して約295万円である。上級SUVとしては異例と言っていいほど下側に広い価格帯なのだ。 また、スペシャリティ感覚を強めたハリアー独特のロングノーズデザインは、すぐにハリアーだとわかる他とは違った個性があります。

トヨタ・カムリ

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最後はアッパークラスセダンということで、ここではトヨタ・カムリをピックアップします。 「アッパークラスセダンと言えばFRではないか!」とおっしゃる人もいるかと思いますが、価格と実力は十分納得できますし、大型セダン選びにおいては有力だと確信しています。 基本的に国産の大型セダンの価格帯の主力は400万円以上ですが、カムリの場合は全車ハイブリッド採用なのにもかかわらず約330万円からの設定ですから、コスパは圧倒的です。 もちろんセーフティセンスPは標準装着しています。プリウスの場合でもセーフティセンスPを標準装着するグレードは約280万円もしますから、カムリのお得度がよくわかると思います。 それにしてもカムリ、随分と大きくなりました。4885mm×1840mm×1445mmというサイズはクラウンをも凌駕する程です。もちろん高級セダンの場合はボディサイズ、パワートレーンだけではなく、内外装の質感や走行時の快適性の高さもハイレベルで求められますから、その点カムリが相応なのかと言われれば、満点ではないでしょう。 車体サイズも現実的には北米市場の実用的なセダンとして対応するサイズであり、頂点のクラスを狙ったわけではありません。売れセンとなるような、プレミアム志向的なデザインや加飾もされていますが、本格的なプレミアムではありません。しかし、だからこそコスパ的には優れているということにもなるのです。 カムリに搭載されているハイブリッドシステムは、新世代ハイブリッドシステム「THSⅡ」であり、それに新開発の「ダイナミックフォースエンジン2.5」が組み合わされています。 178PS+120PSを発揮しますが、JC08モード燃費は28.4~33.4km/Lまで伸びます。この点ではクラスの中でもまさに圧倒的な省燃費性能となっています。 けっしてハイパワーではありませんが、純電動走行も楽しめ、低中速域の静粛性なども車格に相応しい仕上がりになっています。ゆとりのキャビンスペースも長所のひとつで、レッグスペースは充分、後席のヘッドルームも配慮がされています。 外観はクーペ的ルックスとなっていますが、実用的なセダンのポイントはしっかりおさえられた設計です。 お勧めのグレードは「G」になるでしょう。それはBSM等の安全装備やナビがOP選択できるからです。 BSM(ブラインドスポットモニター)は、車線変更時にドライバーを支援するシステムで、車両に取り付けられたレーダーセンサーがドアミラーには映らない死角の位置を走る車線の車両を検知し、ドアミラーのインジケーターがその車両の存在を知らせてくれるという優れたシステムです。
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