「自動車雑誌やWEBでスペックを調べ尽くし、ディーラーに何度も足を運んで試乗を重ね、条件交渉の末に大幅な値引きを勝ち取り、おまけでオプションまで付けてもらう。」
「大満足の新車購入ですが、購入決定というテンションのピークを過ぎると、後の手続きは営業マン任せ。自動車保険も勧められたものに二つ返事で加入してしまう。」
しかしちょっと待ってください。
クルマ本体の値引きにはあんなにシビアだったのに、自動車保険については他人の言いなりでいいのでしょうか?とは言え自動車保険の仕組みは分かりにくく、
「どうやって選んで良いのかわからない!」
という意見が多いのも事実です。そこで今回は、
・代理店型とダイレクト系の違い、それぞれのメリット・デメリット
・自動車保険を選ぶ時に重要視するべきポイント
・代表的な自動車保険ランキングサイトの紹介と、その見方
・プロのおすすめする自動車保険はこれだ
といった内容を詳しく解説していきます。
これからクルマの購入を考えている人や、自動車保険の乗り換えを検討している人必見の内容です。ぜひ最後までお付き合いください。
選ぶべきは代理店型?それともダイレクト系?
自動車保険を選ぶ時に最初に問題となるのが、代理店型にするのかそれともダイレクト系にするのかという点です。
代理店型は従来からある販売方法で、自動車ディーラー、整備工場などが兼業する代理店や専業代理店が保険を販売します。
クルマを購入する時に勧められるのはこちらのタイプで、以前よりシェアが落ちてきているとは言え、未だに国内の自動車保険の90%はこの代理店型となっています。
一方保険料の安さや積極的なCM効果を武器に人気を高めているのがダイレクト系です。損保会社が代理店を介さずに「直接」契約者と契約を結ぶためその名が付きました。
この代理店型、ダイレクト系、それぞれにメリット・デメリットがあり、それをしっかりと理解しないと自動車保険を選ぶことはできません。
そこでそれぞれのメリット・デメリットを丁寧に解説します。
代理店型自動車保険のメリット・デメリット
代理店型自動車保険のメリット
1.手続きをすべて任せられるのでラク
自動車保険の申込みには車検証や注文書など様々な書類が必要です。本来は契約者がディーラーから受け取って保険会社側に提出するのですが、代理店型の場合はほぼすべてを代理店がやってくれます。
特にディーラーが保険代理店を兼ねている場合、極端に言えば名前と住所を記入して捺印すれば、後はほとんどすることはありません。
また毎年の更新手続きや、事故の際の対応なども、代理店に電話を1本入れるだけで全てワンストップで処理してもらえます。
・「手間がかからない」
・「自動車保険のことは全ておまかせ」 という点が代理店型の最大のメリットです。 2.長期契約ができる 自動車保険の場合、1年毎の更新が通常です。しかし代理店型の場合、3年~7年といった長期契約ができる場合があります。 長期契約には、 ・毎年の更新手続きがない
・事故で保険を利用しても、ノンフリート等級のダウンを次回更新時まで先送りができる といった利点があり、上記した「全ておまかせ」メリットと合わせると、数年間は保険に関してメンテナンスフリーになります。
・「自動車保険のことは全ておまかせ」 という点が代理店型の最大のメリットです。 2.長期契約ができる 自動車保険の場合、1年毎の更新が通常です。しかし代理店型の場合、3年~7年といった長期契約ができる場合があります。 長期契約には、 ・毎年の更新手続きがない
・事故で保険を利用しても、ノンフリート等級のダウンを次回更新時まで先送りができる といった利点があり、上記した「全ておまかせ」メリットと合わせると、数年間は保険に関してメンテナンスフリーになります。
代理店型自動車保険のデメリット
1.代理店の中間マージンが入るので保険料が高い
損保会社と契約者の間に仲介役として代理店が入るため中間マージンが発生し、その分保険料が高くなります。
ワンストップで全て処理してもらえる便利さとのトレードオフですが、保険料を比較して、慎重に検討する必要があります。
2.代理店によってスキルに差がある
保険の代理店には、「専業の保険代理店」の他に、ディーラーや整備工場が代理店を兼ねている場合があります。
専業の代理店であれば商品知識などの教育も行き届いており、保険の資格も一般的な販売資格だけではなく、損害保険大学課程という上級資格まで取得しています。
一方ディーラーや整備工場の場合、販売に最低限必要な「一般試験」という資格だけというケースがほとんどです。
ディーラーによっては損保会社の社員を講師として招き、勉強会を開くなど、意識の高いところもありますが、専門代理店に比べるとスキル的に劣ることが一般的です。
そのため保険の補償内容について細かい質問をしても、十分な回答が返ってこない場合があります。
ダイレクト系自動車保険のメリット・デメリット
ダイレクト系自動車保険のメリット
1.保険料が安い
ダイレクト系の自動車保険最大のメリットは、「代理店型に比べ保険料が安い」ことです。
損保会社と直接契約をするので中間マージンがありませんし、「保険料は走る分だけ」といった走行距離での割引やインターネットでの申込み割引など、各種割引が豊富に用意されている点が特徴となっています。
2.リスク細分型で自分にピッタリの保険を選ぶことができる
ダイレクト系の自動車保険は「リスク細分型」と言われま
す。
これは走行距離、車の使用目的、被保険者の年齢、車種・型式など事故を起こす原因となるリスクを細かく分類し、そのリスクに該当した分だけ保険料を加算するという方法です。
例えば代理店型の自動車保険の場合、年間20,000km走行しても、5,000kmしか乗らなくても保険料は同額です。
一方ダイレクト系の自動車保険の場合は、3,000km未満、3,000km~5,000km、5,000km~7,000kmといったように年間の走行距離を細かく分け、それぞれ保険料を変えています。
自分に必要のないサービスは全て削ぎ落とし、無駄のない自動車保険が設計できるのがダイレクト系自動車保険の強みです。
3.窓口で一括して対応するためスキルが平均的に高い
ダイレクト系の自動車保険の場合、間に代理店を介さないため、保険の手続きや各種問い合わせは損保会社の担当窓口が直接対応します。
そのため一定の知識、資格を備えた「プロ」だけが対応することとなり、細かい質問をしても「すいません、ちょっと分かりません」などといったことがありません。
安心して対応を任せることができます。
ダイレクト系自動車保険のデメリット
1.自分で全て申込をしなければならないので面倒
損保会社との直接契約がダイレクト系の特徴ですから、契約・更新手続き、事故の際の連絡、保険金の請求などはすべて自分で処理しなくてはなりません。
最近はネットでの申込みがほとんどで、その場合は車検証を見ながら車の型式を入力するなど、車の知識が全くない人にとってはハードルが高くなっています。
ただその場合はコールセンター機能が充実しているので、オペレーターの質問に答えながら処理することも可能です。
2.長期契約には対応していない
現在ダイレクト系で長期契約に対応している会社はありません。1年ごとの更新手続きが必要となります。
あなたが自動車保険で重視するポイントは保険料?それともサービス?
自動車保険を選ぶ時に決め手となるのは、「何を重視するか」ということです。
ここではそんな重要視されるポイントについて解説します。
保険料
一般的に一番重要視されるのはやはり「保険料」です。補償内容などに差がなければ保険料が安いほうが良いのは当然です。
また他の項目を判断するためには「自分がどう思うか」という主観的な要素が入るのに対し、保険料はズバリ金額で客観的に判断できるので、比較しやすいというメリットもあります。
事故対応力
実は保険料よりも一番大切で、すべての人に重要視してもらいたいのはこの「事故対応力」です。自動車保険が最も必要となるのは、当たり前ですが「事故が起こった時」です。
この事故が起こった時に、タイムリーかつ迅速に対応してもらえなければ、自動車保険に入った意味がありません。
保険会社によっては土日は事故の受付だけをして、実際に対応を始めるのは週明けの月曜日からといったケースや、24時間の事故受付を行っていないところもあります。
この点だけは必ずチェックすべきポイントです。
補償内容
対人対物無制限、人身傷害1億円などといった補償内容ですが、(外資系も含めて)国内の損保会社であれば、その内容にほとんど差はありません。
したがってこの点は自動車保険を選ぶ際に重視しなくて大丈夫です。
手続きのしやすさ
この点は代理店型に分がありますが、ダイレクト系同士でもネット申し込みサイトの作り込みやコールセンターの対応などで手続きの手間が全く変わってきます。
ぜひチェックしたいポイントです。
支払いスピード
事故対応力に次いで大切なポイントです。
事故を起こして保険を利用した場合、契約者としては一刻も早く保険金を受け取りたいものです。
しかし実際には事故の相手方や相手方の保険会社との交渉、修理工場の手配など、交渉力、サポート力に優れていないと支払う保険金額を決定することができず、なかなか保険金が支払われないといった事態に陥ってしまいます。
保険会社の持つ能力がトータルで分かる点なので、ぜひチェックすべきです。
サポートサービス
事故が起こった時のレッカー牽引サービスや、帰れなくなった場合の宿泊サービスなど、保険会社によって大きな差があります。
いざという時の保険の使い勝手に直結する部分なので、ここも要チェックポイントです。
自動車保険ランキングの見方
自動車保険を選ぶ際、手軽に検索できるランキングサイトは大変参考になります。ただこのランキングサイト、全てが信用できるかといえば、そうではありません。
データの元となるアンケートの母数が極端に少なかったり、作成者の主観が大幅に入っている場合があるからです。
特に「特定の保険会社を売り込みたい」という意図のあるサイトには注意が必要です。このようなサイトはその保険会社に有利なデータばかりを引用し、客観的な視点がありません。
そんな中で複数の分野において、充分な数のデータを集めており、客観的に信頼できると言えるのが、
・オリコン顧客満足度ランキング
・価格.com 自動車保険 満足度ランキング
・J.D.パワー 自動車保険 満足度調査 の3つです。そこで参考までにこれらのランキングサイトのランキングを項目別にまとめてみました。(J.D.パワーは総合と事故対応のみ)
・価格.com 自動車保険 満足度ランキング
・J.D.パワー 自動車保険 満足度調査 の3つです。そこで参考までにこれらのランキングサイトのランキングを項目別にまとめてみました。(J.D.パワーは総合と事故対応のみ)
総合ランキング
オリコン | 価格.com | J.Dパワー(代理店型) | J.Dパワー(ダイレクト系) | |
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1位 | ソニー損保 | SBI損保 | 楽天損保 | ソニー損保 |
2位 | チューリッヒ保険 |
イーデザイン損保 (東京海上グループ) |
AIG損保 |
おとなの自動車保険 (セゾン自動車火災) |
3位 |
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おとなの自動車保険 (セゾン自動車火災) |
東京海上日動 | セコム損保 |