いつの時代も、スーパーカーはクルマ好きの心をとらえて離しません。エコだ何だと騒がれている現在でも、ランボルギーニやフェラーリなどは最高速300km/h越えのスーパーカーを作り続けています。今回はスーパーカーの歴史を振り返りますが、特に90年代のスーパーカーに焦点を当ててみます。
パワー競争の始まり
via ja.wikipedia.org
スーパーカーブームは1970年代から始まったようですが、その時代のスーパーカーは見た目こそエキゾチックであれ、スペックは思いのほか控え目です。
例えば、1975年に発表されたフェラーリ308GTBは3.0LのV8エンジンを搭載し、255ps/7,000rpm、30.0kgf-m/5,000rpmを発揮していました。
ロマン派のクルマ好きは目をうっとりさせるかも知れませんが、無慈悲なことを言うと現行のレクサスIS350に負けています。
スーパーカーのパワー競争が始まったのは、世界的に景気が良くなってきた1980年代後半以降でした。ターボや4WDなどの技術の発展もあり、見た目だけでなく性能にも存分にコストをかけるようになりました。
「90年代のスーパーカーは70年代のスーパーカーに比べてエレガントじゃない」という方もいるかもしれませんが、それはそうです。
追い求めるものが、ロマンからタイムに変わったのですから。
ブガッティ EB110
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全長×全幅×全高:4,400×1,940×1,125mm
ホイールベース:2,550mm
重量:1,620kg
エンジン種類:V12 DOHCクワッドターボ
排気量:3,500cc
最高出力:560ps/8,000rpm
最大トルク:63.0kgm/3,750rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:ミッドシップ4WD
タイヤサイズ:前245/40R18・後325/30R18 このクルマは、ブガッティの創始者であるエットーレ・ブガッティの生誕110周年にあたる1991年に発表されました。 EB110という名前は、エットーレ・ブガッティの頭文字と、生誕110周年の110から名付けられました。 メカメカしい見た目もさることながら、見どころはやはりエンジンでしょう。 今時珍しいV12エンジンですが、排気量は3.5Lと控えめです。 ボア×ストロークが81mm×56.6mmとショートストロークになっており、8,000rpmで560psを発揮する超高回転型エンジンに仕上がっています。 それでも小さめのタービンが4つもついており、低速トルクは犠牲になっていません。 最高時速は350km/h、0-100km/h加速は3.5秒と発表されており、現代のスーパーカーに全く劣りません。 ちなみにこのクルマ、搭載されているタービンはIHI(旧:石川島播磨重工業)製で、カーオーディオはナカミチの特製品が搭載されていました。
ホイールベース:2,550mm
重量:1,620kg
エンジン種類:V12 DOHCクワッドターボ
排気量:3,500cc
最高出力:560ps/8,000rpm
最大トルク:63.0kgm/3,750rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:ミッドシップ4WD
タイヤサイズ:前245/40R18・後325/30R18 このクルマは、ブガッティの創始者であるエットーレ・ブガッティの生誕110周年にあたる1991年に発表されました。 EB110という名前は、エットーレ・ブガッティの頭文字と、生誕110周年の110から名付けられました。 メカメカしい見た目もさることながら、見どころはやはりエンジンでしょう。 今時珍しいV12エンジンですが、排気量は3.5Lと控えめです。 ボア×ストロークが81mm×56.6mmとショートストロークになっており、8,000rpmで560psを発揮する超高回転型エンジンに仕上がっています。 それでも小さめのタービンが4つもついており、低速トルクは犠牲になっていません。 最高時速は350km/h、0-100km/h加速は3.5秒と発表されており、現代のスーパーカーに全く劣りません。 ちなみにこのクルマ、搭載されているタービンはIHI(旧:石川島播磨重工業)製で、カーオーディオはナカミチの特製品が搭載されていました。
ジャガー XJ220
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全長×全幅×全高:4,930×2,220×1,150mm
ホイールベース:2,640mm
重量:1,470kg
エンジン種類:V6 DOHCツインターボ
排気量:3,498cc
最高出力:542ps/7,000rpm
最大トルク:65.4kgm/4,500rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:MR
タイヤサイズ:前245/45ZR17・後345/30ZR18 このクルマは、実はジャガーの正式なプロジェクトではなく、ジャガーの技術者の趣味的サークルから生まれたものでした。 名前の220とは時速220マイル(約350km/h)を表しており、明らかに世界最速を目指したクルマだと分かります。 当初は6.0LのV12エンジンをミッドに搭載し、500psを発揮する4WDのスーパーカーに仕立て上げる予定でしたが、そこまですると車重が1,700kgを越えてしまい、時速220マイルどころではなくなることが判明しました。 そこで、4WDはあきらめてミッドシップの後輪駆動とし、エンジンもV12ではなくV6ツインターボとしました。 ただし、その辺のV6エンジンではなく、グループCカーのXJR-10に搭載されていた3.5LのV6ツインターボをデチューンして搭載することになりました。 これにより、時速220マイルには届かなかったものの実測で時速216マイル(約347km/h)を叩き出し、0-100km/h加速も3.9秒と、こちらも現代で十分通用するスペックを誇っていました。
ホイールベース:2,640mm
重量:1,470kg
エンジン種類:V6 DOHCツインターボ
排気量:3,498cc
最高出力:542ps/7,000rpm
最大トルク:65.4kgm/4,500rpm
トランスミッション:5速MT
駆動方式:MR
タイヤサイズ:前245/45ZR17・後345/30ZR18 このクルマは、実はジャガーの正式なプロジェクトではなく、ジャガーの技術者の趣味的サークルから生まれたものでした。 名前の220とは時速220マイル(約350km/h)を表しており、明らかに世界最速を目指したクルマだと分かります。 当初は6.0LのV12エンジンをミッドに搭載し、500psを発揮する4WDのスーパーカーに仕立て上げる予定でしたが、そこまですると車重が1,700kgを越えてしまい、時速220マイルどころではなくなることが判明しました。 そこで、4WDはあきらめてミッドシップの後輪駆動とし、エンジンもV12ではなくV6ツインターボとしました。 ただし、その辺のV6エンジンではなく、グループCカーのXJR-10に搭載されていた3.5LのV6ツインターボをデチューンして搭載することになりました。 これにより、時速220マイルには届かなかったものの実測で時速216マイル(約347km/h)を叩き出し、0-100km/h加速も3.9秒と、こちらも現代で十分通用するスペックを誇っていました。
マクラーレン F1
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全長×全幅×全高:4,290×1,820×1,140mm
ホイールベース:2,720mm
重量:1,140kg
エンジン種類:V12 DOHC
排気量:6,064cc
最高出力:627ps/7,400rpm
最大トルク:69.3kgm/4,000-7,000rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:MR
タイヤサイズ:前235/45ZR17・後315/45ZR17 1993年にデビューしたこのクルマを一言で言い表すならば、「究極のロードカー」です。 非常に陳腐な表現ですが、中身を見ればよく分かります。 シートレイアウトは運転席が中央で、その左右に助手席が配置される変則的な3人乗りですが、これは重量の偏りを避けるためのものです。 また、エンジンベイには遮熱のために金箔(22金)が貼られたり、軽量化のために車載工具がチタン製にされるなど、偏執的ともいえる拘りが具現化されていました。 搭載されるエンジンはBMW製の6.0LのV12エンジンで、過給機の助けを借りずに627psものパワーを発揮します。 1998年、ほぼノーマル状態のこのクルマで391.0km/hの最高速を記録したそうですが、もう一段ギアがあれば400km/h越えは確実だったそうです。 独創的すぎるレイアウトと、当時はまだマクラーレンの知名度が低かったということもあり、ロードカーモデルは1998年までで64台しか製造・販売されなかったようです。
ホイールベース:2,720mm
重量:1,140kg
エンジン種類:V12 DOHC
排気量:6,064cc
最高出力:627ps/7,400rpm
最大トルク:69.3kgm/4,000-7,000rpm
トランスミッション:6速MT
駆動方式:MR
タイヤサイズ:前235/45ZR17・後315/45ZR17 1993年にデビューしたこのクルマを一言で言い表すならば、「究極のロードカー」です。 非常に陳腐な表現ですが、中身を見ればよく分かります。 シートレイアウトは運転席が中央で、その左右に助手席が配置される変則的な3人乗りですが、これは重量の偏りを避けるためのものです。 また、エンジンベイには遮熱のために金箔(22金)が貼られたり、軽量化のために車載工具がチタン製にされるなど、偏執的ともいえる拘りが具現化されていました。 搭載されるエンジンはBMW製の6.0LのV12エンジンで、過給機の助けを借りずに627psものパワーを発揮します。 1998年、ほぼノーマル状態のこのクルマで391.0km/hの最高速を記録したそうですが、もう一段ギアがあれば400km/h越えは確実だったそうです。 独創的すぎるレイアウトと、当時はまだマクラーレンの知名度が低かったということもあり、ロードカーモデルは1998年までで64台しか製造・販売されなかったようです。
まとめ
via ja.wikipedia.org
スーパーカーの歴史においてはまだ新しめの、ネオクラシック的なクルマについて調べてみました。
パワーや最高速は現在のスーパーカーに匹敵しますが、ローンチコントロールなどのドライバーエイドもないクルマで300km/hオーバーというのは恐ろしいですね。
ですが、このような「Unplugged」なクルマには不思議な魅力があります。
クルマとドライバーの間にはワイヤーを介するのみで、ドライバーの意思がそのままクルマに伝わり、またクルマの動きがダイレクトにドライバーに伝わるわけです。
ハイテク満載の安全なクルマがいいのはもちろんですが、アナログで暴力的なクルマにはアウトロー的な魅力を感じます。
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