ドイツのダイムラー・グループのダイムラー・トラックス・ノースアメリカが、日本時間の2018年6月18日付で、ヘビー・デューティ・エンジンと呼ばれる大型エンジンの製造台数が100万基の製造を達成しました。凄い数! それだけの台数のトラックやバスが、今も世界を走り回っているわけですね。
YouTubeの公式チャンネルでも、誇らしげに配信
Daimler Trucks: One million heavy-duty engines
via www.youtube.com
YouTubeの公式チャンネルでも、エンジンを組み込まれたトラックやバスが世界中を疾走し、途轍もない大きさのコンテナ(おそらくは、ロケットのタンクかと思われます)を、苦もなく牽引する様子などを、トップ映像として配信しています。その大きさにはビックリするしかないですね。
以下、次のように説明しています。
ダイムラー・トラックのヘビー・デューティーエンジンを御覧ください。インライン6気筒エンジンは大型商用車に搭載されており、排気量の範囲は10.7〜15.6リットル。出力レベルは240〜480 kWです。お客様にとって全く申し分なしです。
このように、誇りを持って公式チャンネルで説明しています。だからこその100万基目なのだと思います。凄い数ですね。
米独の工場で製造、20年近くの偉業達成
さて、世界の自動車産業の各種データや分析を配信しているジャストオートというサイトが、同日付けで配信した記事によると、このヘビー・デューティー・エンジンはメルセデス・ベンツのドイツのマンハイム工場と、ダイムラー・トラックス・ノース・アメリカ (DTNA) の子会社に当たるデトロイト・ディーゼル・コーポレーションとが、それぞれ製造を続けてきました。つまり米独両国にまたがっていたわけです。
今回の達成についてダイムラーでは、自社トラックの「パワートレイン(エンジンの回転エネルギーを効率的に駆動輪に伝える装置類)のプラットフォームを標準化するという戦略の奏功を強調するものである」と、誇らしげに答えています。
実際、こうしたヘビー・デューティ・エンジンを搭載したパワートレインのプラットフォームの標準化は、過去10年に渡り行われてきました。生産のオペレーションと、主要なコンポーネントなども標準化され、柔軟な対応を可能にしただけでなく、同一の技術を採用するヨーロッパやアメリカ、そして日本などでの市場の要件や、特定の顧客向けに合わせた設計も行っているそうです。
デトロイト・ディーゼルが、このエンジンの製造を開始したのは、2007年。マンハイムでの製造は3年後の2010年からでした。製造工程には、1つのチームがかかりっきりで担当しますが、これだけの大きさということもあって、完成までは6日間かかるとのことです。
搭載しているのは、メルセデス・ベンツのアクトロスや、三菱ふそうのスーパー・グレートのトラック。それに、メルセデス・ベンツのバスや、ダイムラー傘下の、ドイツのエボバスグループ・カールケスボーラーの「ゼトラ」などのバスにも搭載されています。
まとめ:「真のマルチタレントとして、今後も活躍する」と太鼓判
ダイムラーのHPでは、このエンジンを「排出ガスを最小限に抑え、最高の性能を発揮する真のマルチタレントだ」と絶賛しています。
「大型商用車や、都市と都市を結ぶバスなどには、この丈夫で耐久性の高いエンジンが搭載されるなど、真のグローバルプレーヤーであることが証明されている」と位置づけ、100万基の達成にはマンハイムの工場で作業員が歓喜の声を上げる様子を収めた写真と共に配信しています。
200万基の製造達成は、遠くない日なのでしょう。
出典:
https://www.just-auto.com/news/daimler-trucks-builds-1m-standardised-heavy-duty-engines_id183102.aspx
http://media.daimler.com/marsMediaSite/en/instance/ko/Production-anniversary-One-million-world-engines-for-Daimler-Trucks.xhtml?oid=40559605
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