自動車保険の車両保険とは?車両保険をつけるメリットデメリット・注意点を徹底解説

車両保険をつけるか付けないかで、迷う理由のひとつは、自動車保険を付帯したときの保険料ではないでしょうか。 車両保険を付帯、多くの場合自動車保険料が高くなります。 ここでは、高い保険料を払っても、車両保険に加入すべきかご判断いただけるよう、車両保険の補償内容のから車両保険を付帯する際の注意点までご紹介いたします。

車両保険ってどんなときに役立つ?

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車両保険とは、自動車事故による衝突での自動車の破損をはじめ、接触・転覆・物体の落下・火災・爆発・盗難など偶然な事故によって、被保険自動車の車両自体に生じた損害に対して保険金を支払う保険のことです。 車両保険は自動車保険の基本補償である対物賠償保険の補償範囲とどう違うのでしょうか。また、どのようなときに車両保険が役に立つのかをここでご紹介いたします。

自分に過失のある事故

自動車事故にあってしまった際、ご自身に全く過失がない場合、例えば、停車中に相手の車が一方的に追突をした場合においては、相手に100%責任がりますので、ご自身の自動車の損害は相手の対物賠償保険からその損害分が保険金として支払われます。 しかし、出会いがしらに相手の自動車と衝突をしてしまった場合は、双方に責任があるという判断になります。この場合は、事故後に、警察による実況見分調書を元に、運転者と保険会社が、過失割合を決めることにます。 協議の上、過失割合が相手とご自身で7:3となった場合で、ご自身のお車の修理費が100万円であっても、相手の自動車保険の対物賠償保険から支払われるのは、70万円のみとなります。 そして、30万円は自己負担となってしまいます。そこで、この30万円を補填するのが、ご自身が自動車保険に付帯している車両保険となります。 この際、車両保険でカバーされるのは、加入時に設定している保険金額が上限となります。 また、相手の対物賠償保険による支払いは示談が完了後となりますが、車両保険は示談完了前でも。保険金額の上限以内で支払いを受けることができます。 自動車事故の示談完了は、数週間から、数ヶ月を要する場合がありますので、ご注意下さい。

自損事故

ガードレールにぶつかってしまい、自動車を損傷してしまうような事故は、事故の相手がいませんので自損事故と呼ばれます。 この場合、事故の相手がいませんので、責任はご自身が100%となります。損傷してしまったガードレールに関する損害の補填はご自身の加入している自動車保険の対物賠償保険から、支払われます。 そして、ご自身の自動車の損害に関しては車両保険から、修理費などに充てるための保険金が支払われます。この場合車両保険に入っていないと、ご自身の自動車の修理費などはカバーされないのでご注意下さい。 新車を買ってローンが残っている状態で、全損事故を起こしてしまい、もう一台自動車を購入する必要が余技なくされた場合の家計への打撃は大きいでしょう。

自然災害

車両保険は自然災害で自動車が損傷した際にも、自動車の損害を補償してくれます。 洪水で車が流され、全損してしまった。隣の家の火事にご自身の自動車が巻き込まれてしまったなど、予期せぬ被害にも車両保険は対応しています。

盗難や、いたずらによる被害

盗難やいたずらの被害によって自動車を失くしてしまった、もしくは損傷してしまったときも、車両保険の補償対象です。長年乗っていて、もうすぐ買い替え予定である自動車であればまだしも、買ったばかりの新車であれば盗難、いたずらの損失は大きいものです。 また、車両保険の保険金額は、通常「市場販売価格相当額」が上限となります。 買ったばかりの自動車でも、買い取り業者に売却すると価格は新車購入価格に比べて大きく下がってしまいますが、車両保険では、この売却価格が保険金額の上限となり、実際に再購入するための費用をまかなうことが出来ません。 そこで最近では、新車購入時に限り「車両新化保険特約」を付帯することができ、この場合は、新車が盗難に合ってしまっても、新車の再購入価格を保険金でまかなうことができます。

車両保険の種類

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一般に車両保険を付帯すると自動車保険の保険料はとても高くなりがちです。 しかしながら、車両保険は一般車両保険以外にも特約を付けることで、補償の対象を狭めて保険料を安くし、負担を小さくして補償をもつことができます。 ここでは、補償の範囲の大きい一般車両保険から、補償範囲がよりせまい車対車+Aと限定Aのそれぞれの補償範囲についてご紹介いたします。また、車両保険でも補償されないのはどのような場合かについてかも解説いたします。

一般車両保険の補償範囲

一般車両保険とは従来からある、ごく一般的な車両保険のことを指します。一般に車両保険の付帯を選択するとこの一般車両保険が付帯されることになります。 一般車両保険においては、経年劣化ではなく、偶然な事故であれば、運転者の過失があるないに関わらず、接触・転覆・物体の落下・火災・爆発・盗難を原因に自動車が損害を受けたとき、保険金の支払いの対象となりますので、ご自身の自動車の補償としては、手厚い補償が受けられます。 また、車両保険は自動車保険契約時の被保険自動車に対する補償ですが、被保険車両に含まれる範囲は、車両本体のほか、被保険自動車に定着もしくは装備されている付属品も補償の対象となります。 ですから、自動車に備え付けられている、 カーナビ、ETC車載機やステレオなども補償の対象となるのです。

車対車+A(車対車「車両損害」特約)

一般車両保険の保険料が高く、保険料を下げたいときにはこちらでご紹介する車対車「車両損害」補償特約を付加することで補償の対象となる事故を狭くして、保険料を下げることができます。 この特約は、保険会社によっては「エコノミー車両保険」等の名前を付けていることがあります。 車体車+Aを選択すると、車両本体とその付属品が補償されることは変わりませんが、あて逃げなどの相手の分からない事故や、事故の相手がいない自損事故は補償の対象外となります。

限定A

車体車+Aよりさらに保険料を下げる場合は、こちらの限定Aを選択することが出来ます。 こちらを選択すると、自動車の運転に伴う衝突、接触、転覆・墜落の通常の走行危険を除くそれ以外の危険に限定して、保険金が支払われます。つまり、補償の対象は盗難や、自然災等での損害の補償となります。 自然災害等であれば、火災保険の家財の損害補填に含まれるのではないかと思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、自動車やペットなど、一部の家財は火災保険の補償対象外となるため、火災保険では自然災害のときの自動車の損害は、補填できないのです。
ここで一般車両保険、車対車+A、限定Aの補償対象の例を表にしました。
損害の原因 一般車両保険 車対車+A 限定A
他物の飛来・落下
騒じょう・労働争議
いたずら・落書き・窓ガラス破損
台風・竜巻・洪水・高潮
火災・爆発
盗難
相手自動車および運転が特定できる衝突・接触 ×
相手自動車および運転が特定できる追突 ×
相手二輪自動車・相手原付自動車自転車、および運転者が特定できる場合の衝突 ×
相手自動車および運転者が特定できる場合の積載物との接触 ×
車以外との衝突・接触 × ×
あて逃げ × ×
墜落・転覆 × ×
自転車との衝突 × ×
他の車をさけようとした自損事故 × ×
○:補償の対象 ×:補償の対象外 ご自身の運転に自身があり、自損事故を起こす可能性が低い方は、補償の範囲を狭くしても良いのではないでしょうか。

車両保険の補償対象外

車両保険を付帯していても補償の対象外となることがあります。 まずは運転者本人が無免許、酒酔い、酒気帯び、麻薬などの影響で正常な運転が出来ない恐れがある場合に事故をおこした際は、車両保険の適用対象外となります。また、医師から処方された薬でも、医師によって、運転を止められている場合も気をつけましょう。 また、自然災害も補償の対象とお話しましたが、自然災害でも、地震や噴火それから、戦争時の損害も補償対象外です。 そして、盗難は補償の対象ですが、詐欺により、自動車を奪われた場合は補償の対象外となります。 最後に、カーナビなどの付属品がとりはずされて、車上にない状態の場合は補償の対象外となりますし、事故ではなく、経年劣化等による故障と判断された場合は補償対象外です。

車両保険の保険金額について

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第1章でも少しお話いたしましたが、車両保険の保険金額は「市場販売価格相当」が保金額の上限となります。「市場販売価格相当」とは、被保険自動車を実際に売却した際の価格のことです。 この価格は、同一の用途・車種・車名・型式かつ、同じ損耗度の自動車の購入する価格が予め協定保険価額として決められているため、自動車保険契約をした時点でこの価格が決定され、同一の自動車保険を契約中の場合は契約時より損耗していたとしても、この協定価格が上限となります。 車両保険をご検討の際にご注意いただきたいのは、たとえ自動車の再購入が必要なほどの事故を起こしてしまったときでも、車両保険に入っていれば、自動車の買い替えに必要な費用が全て補填されるわけではないということです。 ここまでにお話したとおり、車両保険の保険金は現在のご自身の自動車の価値が上限となりますので、再購入時、現在の自動車より、高額のものを購入する場合は足りない分をご自身で補填する必要があります。 また、修理代においても同様のことが言えます。修理代が市場販売価格相当より高額になった場合は、足りない分をご自身で補填する必要があります。

免責金額と次回以降の保険料負担

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車両保険を付帯する際、数万円程度の修理費であれば、ご自身で負担できる場合は、免責金額を設定することが出来ます。 免責金額とは、保険会社の負担責任を認めない、被保険者の自己負担額のことです。車両保険の免責金額には、事故回数ごとに免責額が増額するものと事故回数に関わらず一定額を適用する免責金額双方があります。 免責金額を上回る修理費等が発生する場合は、修理費から、免責金額が引かれた額が保険金として支払われます。 免責金額を設定すると保険料を安くすることができます。 また、自動車保険を使用し、保険金の支払いを受けると、翌年以降等級が1等級もしくは3等級下がってしまい、翌年以降の保険金額が上がってしまうので、小額の修理費であれば、なるべく自動車保険を使わず修理をしたほうが良い場合もあります。 ここでは、どのような事故が翌年以降の等級に影響するのか、どのくらい保険料が変わってくるのかをご紹介いたします。

次回以降の保険料負担が上がる事故とは

保険金の支払いや、保険会社のサービスの対象となる保険事故は、保険会社に通知があった事故のみとなります。 保険事故は、 ・ノーカウント事故
・1等級ダウン事故
・3等級ダウン事故 の3つに分けることができます。 ノーカウント事故の場合は保険会社のサービスを受けたとしても、翌年以降の等級や保険料に影響はありません。 例えば、自動車が故障をして、保険会社のロードサービスを利用し、レッカーや台車を使用しただけの場合はノーカウント事故の扱いになります。 その他、弁護士費用特約のみの使用、搭乗者傷害特約や、人身傷害保険のみに関わる事故もノーカウント事故となります。 1等級ダウン事故の例としては、盗難やいたずらでの自動車の損傷が原因で保険金の支払いの対象となった場合です。 1等級ダウン事故は多くの場合、限定Aの支払い対象となる事故が該当します。 ノーカウント事故、等級1ダウン事故以外に当てはまる事故は3等級ダウン事故に該当し、次回更新時は3等級ダウンし、3年間事故あり係数が適用された保険料の支払いが必要です。

保険料負担よりも修理費負担のほうが安い?

それでは、事故を起こしてしまった場合翌年以降の保険料はどのように変わるのでしょうか。等級ごと保険料の割引率はこのようになっています。
等級 事故有 無事故
20等級 -44% -63%
19等級 -42% -55%
18等級 -40% -54%
17等級 -38% -53%
16等級 -36% -52%
15等級 -33% -51%
14等級 -31% -50%
13等級 -29% -49%
12等級 -27% -48%
11等級 -25% -47%
10等級 -23% -45%
9等級 -22% -43%
8等級 -21% -40%
7等級 -20% -30%
6等級 -19%
5等級 -13%
4等級 -2%
3等級 12%
2等級 28%
1等級 64%
例えば現在9等級であり、今年、3等級ダウンの保険事故をおこしてしまったとします。 この場合、次回更新時の等級は6等級になります。現在の年間保険料が39,900円である場合、等級以外の保険料変動の要因を考慮しない場合、次回更新時の保険料は56,700円です。保険事故を起こしていなかった場合、次回更新時は10等級となり38,500円となります。 この場合保険事故を起こした場合と、起こしていない場合の次回保険料の差額は17,500円です。 その後3年間分の事故を起こした場合と、起こしてない場合の差額の合計は56,000円となります。 小額の修理費の支払いで自動車保険を使った場合でも3等級ダウン事故に該当する場合は翌年以降の保険料に数万円単位で影響が出てしまうため、場合によっては、手元資金で修理をしたほうが良いでしょう。 そしてはじめから、5万円以内修理費のみの場合は自分で負担をすると決めている場合は最初から免責金額を設定することで、さらに保険料を下げることができます。 また、現在使用中の自動車の市場販売価格が低い場合は、車両保険をつけても、保険金での修理費や再購入のための費用の補填があまりみこめないため、車両保険を付帯しなくても良いでしょう。

車両保険のメリット

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車両保険を付帯するメリットは自動車を購入したばかりのときなどに、事故や自然災害を起因に、これ以上の自動車に関する出費を抑えることができることです。 300万円の自動車を購入直後に、ガードレールにぶつかり、全損してしまったとしても、出費をほとんどせずとも再度自動車を購入できる用意が保険でできることは大きなメリットでしょう。 例え自動車が大破してしまったとしても、ローンを組んでいればローンは完済する必要があります。 事故以外にも、購入したての良い車であるほど、盗難の標的になりやすいものです。 また、自然災害もいつ起こるかわかりません。過失があるないにかかわらず、家計への大きなダメージを減らせることが車両保険に加入するメリットです。

車両保険のデメリット

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先ほどとは反対に車両保険に加入するデメリットは年間の自動車保険料が付帯しない場合に比べて高額となることです。 また、市場販売相当額が高額になるほど、車両保険料も高額となります。反対に、市場販売相当額が低い場合は、保険金額にくらべて、保険料が高額となる場合があります。 事故や災害が起きたときを想定して、自己資金でまかなえる状況であれば、あえて高額の車両保険に加入する必要はないでしょう。

まとめ

車両保険についてご理解頂けましたでしょうか。 車両保険は補償の範囲が広く時には保険としてのとても高い効果を発揮してくれます。車両保険が役に立つのは、現在手元に再購入のための資金や高い修理費を用意できていない場合でしょう。 事故などトラブルにあってしまっても、楽しいカーライフを続けていけるよう是非、車両保険付帯について一度見当してみて下さい。
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