オシャレに乗りこなせ!ルノートゥインゴGT

小さくて便利なクルマと言えば日本車の専売特許のようなイメージがありますが、ヨーロッパも負けてはいません。歴史のある狭い町並みを走るために、フランスやイタリアでは昔からオシャレで小型のクルマが作られてきました。今回はフランスのルノートゥインゴのホットモデル「GT」について見てみます。このクルマは日本でも通用するのでしょうか?

どんなクルマ?

Renault Japon | ルノー トゥインゴ GT (58725)

標準車のルノートゥインゴは2014年にワールドプレミアされましたが、日本に導入されたのは2016年でした。 角を落とし、キュートさを持たせつつも往年のルノー5(サンク)を彷彿とさせるデザインが特徴的です。 0.9Lエンジンをリアに積み、後輪を駆動するという珍しいRRレイアウトを取ることで、先代よりも全長を100mm短くしつつも室内空間を130mm拡大させました。 2017年に200台限定で「GT」を発売しましたが、すぐに売り切れてしまいます。翌年の2018年、GTはカタログモデルとなりました。 GTは、出力アップされたターボエンジン、強化されたショックとスタビライザー、標準車に比べ介入を遅めにセッティングされたESC(横滑り防止装置)、左側リアフェンダーのエアインテークなどが装備されています。 ボディーカラーはオレンジかグレーメタリックの2色で、レーシーなストライプが両サイドに入ります。 標準車はどちらかと言うとカワイイ系でしたが、GTは中身も見た目もきちんとスポーティーになりました。

スペック・走りの性能

Renault Japon | ルノー トゥインゴ GT (58726)

ボディーサイズ:全長3,630mm×全幅1,660mm×全高1,545mm
ホイールベース:2,490mm
車重:1,010kg(MT車)、1,040kg(EDC車)
駆動方式:RR
エンジン:0.9リッター直3 DOHC 12バルブ ターボ
トランスミッション:5速MT/6速EDC
最高出力:109ps/5,750rpm
最大トルク:17.3kg-m/2,000rpm
タイヤ:前185/45R17 /後205/40R17
価格:229万円 1t少々のボディに3気筒ターボが積まれ、活発に走るクルマに仕上がっています。 エンジンは最近のクルマに珍しくピーキーな具合ですが、パワーバンドを外さずにクロスしたミッションをうまく繋いでいくのはここの所しばらく忘れていた楽しみでした。 パワーがあるとはいえ109psなので、蹴飛ばされるような加速は望めませんが、日常+αの使い方であれば十分です。

珍しいRRレイアウト

Renault Japon | ルノー トゥインゴ GT (58727)

ルノートゥインゴは最近のクルマには珍しく、後ろにエンジンを積み後輪を駆動するRRレイアウトを採用しています。 室内空間の最大化を目的としたもののようですが、コンパクトカーでRRというと往年のフィアット500のようで面白いですね。 RRレイアウトといえばピーキーな挙動、特にコーナーリング中突如ブレイクするテールを想像するかもしれませんが、このトゥインゴに限ってはそのような挙動は抑えられています。 長いホイールベースと太めのタイヤ、それからESCのおかげかと思いますが、コーナーはいたって安定した挙動で抜ける事が出来ます。 アクセルオフでコーナーの頂点を目指し、頂点を過ぎた途端フルスロットル、その瞬間に後輪にトラクションがかかり、力強く加速しコーナーを抜ける感覚はちょっと他のクルマでは味わうことが出来ませんね。

「買い」か?

Renault Japon | ルノー トゥインゴ GT (58728)

正直な所、筆者は遠慮しておきます。 というのもこのトゥインゴGT、思ったより装備が充実していないのです。 スポーツモデルなのにタコメーターがなく、エンジンを高回転まで引っ張る時の視覚的な気持ちの盛り上がりが得られません。 タコメーターがなくても音とスピードで判断してシフトアップはできるのですが、ちょっと不満です。 また、新しいクルマなのに衝突安全ブレーキなどの先進安全装備は装備されていません。 ルノーのモデルの中では一番下のヒエラルキーに属するクルマなので、低価格と割り切 ってこのようなパッケージングにしたのかと思われます。 ただ、最小回転半径4.3mという点は特筆すべきポイントでしょう。 アップライトなドライビングポジションも手伝って、初めて入っていく狭い路地でも臆することなくクルマを進めていく事が出来ます。 また、Uターンも場所を選ばずにできるため、街中をクルクルと走り回るにはうってつけのクルマです。

まとめ

Renault Japon | ルノー トゥインゴ GT (58729)

ルノートゥインゴGTは、コンパクトカーの中でも特に個性が強く、日本においては趣味性の高いクルマに属します。 このクルマは同クラスの他メーカーのクルマと比較して悩むというものではなく、好きか嫌いかがはっきりと分かれるクルマです。 この一台で何でも済まそうとするのはちょっと大変ですが、乗って楽しいセカンドカーを探している方には大変オススメできます。 何せ、この価格帯でRRの走りを楽しめるターボエンジン+MT搭載車はこのクルマしかないのですから。
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