モルガン・スタンレー「空飛ぶ自動運転車市場は、2040年に約1.5兆ドルに」

「来年のことを言えば鬼が笑う」と言います。まして22年も先の話となれば・・・ですが、これは本当かも。あのモルガン・スタンレー・リサーチの分析によると、電気で飛ぶeVTOL機やエア・タクシーなどがカテゴリーに入る自動飛行車のマーケットは、2040年に約1.5兆ドルに達するとの事です。

先行投資が活発化、ボーイングやアウディなどが参入

TerrafugiaのYouTube公式チャンネルより

Geekwireの記事を紹介してみましょう(2018年12月7日付け)。 このほどまとめられた85ページに及ぶクライアント向けレポートの中で総括したそうです。11月にシアトルで行われた、都市部に於けるエア・モビリティに関する民間シンポジウムで得られたデータなどを基にしているとの事です。 「我々は都市部に於けるエア・モビリティのエコシステムが発達していると理解している」と、同社のシニア・アナリストのアダム・ジョーンズ氏。先行投資が活発化したりしている事などを理由に挙げています。 参入しているのはボーイングと、子会社のオーロラ・フライト・サイセンシス(来年プロトタイプを出すそうです)やエアバス、シリコン・バレーに本社のあるヴァハナ、メキシコやブラジルなどで展開するヴームなど、大手航空機メーカーやスタートアップまで多種多様。勿論、既存の自動車メーカーも名乗りを上げています。12月になってアウディやエアバスが共同開発した、電気で動く垂直離着陸が可能なeVTOL車をオランダのドローン見本市で展示しています。 「ロッキード・マーチンはeVTOLの自動運転車に投資しているし、ノースロップ・グラマンも同様だと、我々は考えている。アメリカ国防総省の請負企業であるレイノッソン等は、関連する航空管制テクノロジーに的を絞っている」と、レポートに書かれているそうです

eVTOL市場にはUber、アストン・マーチンなど名乗り

ロールス・ロイスが進めるeVtol車「ブルー・スカイ・...

ロールス・ロイスが進めるeVtol車「ブルー・スカイ・プロジェクト」(同社のHPより)

このeVTOL市場には、様々なスタートアップが熱視線状態。このChibicaでも取りあげたキティ・ホークやPAL-V、Terrafugia、ジョビー・アビエーション、ヴェルデゴー・アエロ、中国のEHang等が鎬を削っています。ちなみに、ドイツではボロコプターというスタートアップが名乗りを上げているのですが、名前が少しトホホですね。 この他、スイスからリリウム、スロバキアのアエロモビール、日本のカーティヴェータ・プロジェクト、そしてアストン・マーチンやロールス・ロイスも市場参入に懸命です。 モルガンによると、最も大きな市場なのは人の輸送。2040年には8510億ドルになるだろうと予測しているからです。 既にウルトラ・ニッチな市場で芽吹いています。ヘリコプターと似たような運用をされていると、モルガンのアナリストらは語っています。「コストが安く、時間も短縮できる中短距離の移動手段を完全に変革してしまうだろう。同時に、航空機会社や自動車メーカーのシェアも奪うだろう」と分析しています。 つまり、既存の大手航空機や自動車メーカーにしたら、「取られるぐらいなら自分達が市場を支配してしまえ」となるのでしょうね。

まとめ:課題は騒音やバッテリー、そして適切な規制

薔薇色に思える市場の未来ですが、モルガンでは課題が幾つかあるとしています。1つはバッテリー。電気の蓄積の度合いを、次世代のバッテリーで高める必要があるとしています。そして、騒音。あぁなるほどって感じですね。都市部でブンブンと飛ばれるとうるさいでしょう。最後に、適切な自動飛行に関する規制と規則。それに見合う人工知能の開発などが挙げられるだろうとしています。 「完全に機能する自動飛行を実現させるには、向こう10年で地上道を走る既存の電気自動車や自動運転車以上のレベルの改善がされねなならない」と、報告書は注文を付けています。 なお、モルガン・スタンレーでは、こうした市場に参入しようとしている企業について「フライング・カー50」というリストを作成しています。上記のエアバスやボーイングの他、アップルなどのハード、アマゾンやマイクロソフト、プログレッシブという保険会社の名前もリストにあるそうです。有利な位置にいるのは、マイクロソフトだろうとモルガンでは分析しているそうです。 日本勢にも頑張って欲しいですね。なお、モルガン・スタンレーでは2016年6月に「自動車の未来はシェアと自動運転、そして電気だ」(Car of the Future Is Shared, Autonomous, Electric | Morgan Stanley)とのレポートをリリースしており、現実にその方向に進んでいる事を思えば、今回のも「当たり」となる可能性が高いでしょう。色んな意味で、自動車の世界は革命前夜と言えるのでしょうね。 出典:
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