グーグルの共同創業者、ラリー・ペイジ氏は「空飛ぶ自動車」に並々ならぬ関心

グーグルの共同創業者であるラリー・ペイジ氏と言えば、2015年9月の時点で333億ドル(約4兆円)の純資産を有する、文字通りチョー大金持ち。母校のミシガン大学工学部の国家諮問委員も務めておられますし、2004年には全米技術アカデミーの会員に選出され、2005年からはエックスプライズ財団の理事も務めておられます(いずれもウィキペディア日本語版による)。ただ、Wikiには書かれてない、もう1つの顔があります。それは「空飛ぶ自動車」に並々ならぬ関心をいだいていること。2つのスタート・アップ企業に投資しているぐらいなのです。

先日紹介した、あのOpenerや、キティ・ホークというスタートアップに投資

ラリー・ペイジ氏

ラリー・ペイジ氏

WRALテック・ワイアーというアメリカのテクノロジー系サイトの記事を見てみましょう(2018年7月13日付け)。サイトでは「本人は大真面目だ」とするCNNの報道を引用しています。 1つは、先日紹介したOpener社。垂直離着陸出来る、オール電気駆動の空飛ぶ自動車であるBlackFlyに関心を抱き、同社の株式を取得しています(数は非公表)。

「道路という2次元の縛りから世の人々を解き放ち、3次元の飛行へと誘いたい。それが弊社の車の意図する所である」と、同社のウェブサイトには書かれています。ここら当たりがペイジ氏の心の琴線に触れたのでしょうね。

水上飛行機か、ドローンみたいな形状の「キティ・ホーク」

一方で関心をいだいているのが、キティ・ホークというスタートアップ。賢明なるChibicaの読者の皆様は、あのライト兄弟が、世界で初めて動力式飛行機を離陸させた地名だと即座に気づかれたかと思います。もっとも、本社はシリコン・バレーにあるそうです。つまりOpenerと同じ場所で、しのぎを削っているとなりましょうか。 同社は、HPで次のような社是を掲げています。

遺産からの構築

1903年、ライト兄弟は、ノースカロライナ州のキティ・ホークの浜辺から世界で初めての飛行に成功しました。現在、ここカリフォルニアでは、我々が兄弟の遺産の上に、毎日飛べる次世代の自動車を作りつつあります。

体験からの構築

世界でも第一級と言える我々のチームは、商業飛行や宇宙飛行、自動運転のエンジニアリング、最先端の製造技術、飛行テスト、産業デザイン、カスタマー体験、そして法律に則って、数十年に渡って知見を蓄え、貢献してまいりました。

そして未来構築

我々は、設計、テスト、そしてオール電動式の垂直離着陸プロダクトの実用化という道筋を歩んできました。公的・私的なカスタマーと提携し、我々の都市部や田園で効率的かつ信頼のおける移動手段を改善していく所存です。

まとめ:本命は空飛ぶタクシー? 「両面待ち」投資の成果は??

ちなみに、運転はハンドルではなく、ジョイスティック、つまり操縦桿で行うのですって。また、CNBCでは、CNN報道を引用しながら、「乗り込んだ記者によると、余り快適とは言えない」としています。 なお、車名はFlyerでして、昨年にデモ映像が公開され、本格展開が近いとして6月になって試乗会を行った模様。全台とも事前注文だそうですが、価格は公開していません。 同社のセバスチャン・スラムCEOが今年初めにCNBCのインタビューに答えたところによると、試験運転は1500回。また、この車とは別にCoraという空飛ぶタクシーをニュージーランドで試験運転中だとしています。 となると、ペイジ氏にしたら、本命はCoraなのかもしれませんね。麻雀で言う両面待ちという感じでの投資、果たして上がれる手(スタート・アップ)はどちら?
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