この記事は、トヨタ自動車株式会社が 2026/05/07に公表した発表を一次情報にしています。 価格・発売日・仕様は発表の表記をそのまま記録しています。
出典:LEXUS、新型「TZ」を世界初公開(確認日 2026/05/07)
LEXUSは2026年5月7日、新型「TZ」を世界初公開しました。「Driving Lounge」をコンセプトにしたLEXUS初のBEV(電気自動車)3列シートSUVモデルという位置づけで、日本での発売は2026年冬頃を予定していると書かれています。
この記事で確認するのは、その発表に実際に載っている数値と記載です。公開されたのは開発中のプロトタイプで、諸元表の見出し自体が「TZ 主要諸元(プロトタイプ値)」になっています。メーカー希望小売価格、グレード構成、乗車定員は、この発表には記載がありません。他の媒体が見込みとして報じている金額も、当サイトでは確認できないため書きません。
数値の前に、「プロトタイプ値」という前提を押さえる
発表の諸元表には、ほぼすべての項目に注記*3「開発中の暫定値」が付いています。加えて、車両重量やモーター出力などには注記*1「地域/仕様によって異なります」が重なっています。つまり、ここに並んでいる数値は世界初公開の時点での開発値であり、日本で発売される車両の数値としてそのまま読めるものではありません。
LEXUSの公式サイトにあるTZのワールドプレミアのページ(確認日2026-10-30)にも、掲載している車両はプロトタイプであり、実際の市販モデルとは仕様が異なる場合があるという注記が置かれています。発表元が自分で幅を宣言している状態です。
この区別は、新型車の発表を読むときに毎回問題になります。コンセプトカー、プロトタイプ、先行公開、市販モデルの違いはコンセプトカー・プロトタイプ・市販車の違いで整理しました。諸元表そのものの読み方は新型車の主要諸元表の見方にまとめています。TZの数値は、そのどちらでいうところの「確定前の値」にあたります。
寸法は全長5,100mm、ホイールベースは3,050mm
発表の諸元表にある寸法は、全長5,100mm、全幅1,990mm、全高1,705mmです。ホイールベースは3,050mmで、車両重量は2,630kg(注記*1、*3)とされています。発表は、3列すべてで大人が快適に過ごせる空間と大容量の電池の搭載を、専用プラットフォームで成り立たせたと説明しています。
最小回転半径は5.4mですが、これには注記*2が付いていて、Dynamic Rear Steering(DRS)付きの値だと書かれています。DRSが無い場合は5.8mです。後輪を操舵する機構の有無で、同じ車でも取り回しの数値が変わることを、発表自身が併記している形です。どちらの値になるかはDRSの有無で決まりますが、DRSがどの仕様に付くのかは発表に記載がありません。
全長が5mを超える車であることは数値から分かります。ただし、機械式駐車場や自宅の車庫に入るかどうかは、駐車設備側の制限値と照らし合わせる話で、発表からは判断できません。日本仕様の寸法が公表された時点で、利用する駐車場の表示と突き合わせる必要があります。
前後のモーターと、システム最高出力300kW
モーターの出力は、フロントが最高出力167.0kW[227PS]・最大トルク268.6N•m[27.3kgf•m]、リヤも最高出力167.0kW[227PS]・最大トルク268.6N•m[27.3kgf•m]として示されています。システム最高出力は300kW[407.8PS]で、加速(0-100km/h)は5.4sです。いずれも注記*1、*3が付いた暫定値です。
発表の諸元表は、フロントとリヤの出力を別の行として並べています。駆動方式の呼称や、前後の駆動力配分の制御名については、諸元表の中に記載を確認できませんでした。モーターが前後の両方にあることは出力の記載から読めますが、駆動方式の表記そのものは発表に無いため、ここでは補いません。
走りについて発表が挙げているのは、「味磨き活動」を通じた操縦性の作り込み、後席の快適性を重視する「Rear Comfort」モード、運転の楽しさに関わる「Interactive Manual Drive」といった名称です。これらの作動条件や設定されるグレードは書かれていません。チーフエンジニアの宮浦猛氏(Lexus International)は、発表の中で「電動化による操る楽しさや走りの進化を実現するにはBEVは最適解だと考えています」と述べています。
電池は95.82kWh、150kWの充電で約35分
バッテリー総電力量は95.82kWh(注記*1、*3)です。注記*4では、この電力量の測定がIEC62660-1に準じていると説明されています。電池の容量は測定方法で値が変わるため、どの規格による値かが併記されているかどうかは、比較するときに確認したい点です。
充電時間は、150kWの充電器でSOC10〜80%まで約35分とされています。注記*5には、これが駆動用電池温度が約25℃の場合の値だと書かれています。電池が冷えている状態や、出力の低い充電器では同じ時間にならないことを、注記が条件として示しています。充電時間を自分の使い方に当てはめるときは、この条件付きの値であることを前提にする必要があります。
一充電走行距離は、地域ごとに別のモードで公表されている
一充電走行距離は4つの地域について示されていて、それぞれ測定モードとタイヤサイズが異なります。日本は620km(注記*7、WLTCモード、22インチタイヤ装着時)、欧州は530km(注記*8、WLTPモード、20インチタイヤ装着時)、中国は640km(注記*9、CLTCモード、22インチタイヤ装着時)、北米は300mile(注記*6、EPAモード、20インチタイヤ装着時)です。
日本で購入を検討するときに見る値は、日本のWLTCモードの数値です。ほかの3つは測定方法が違うため、数値の大小を航続性能の優劣として読むことはできません。同じ車でも、どのモードで測るかとタイヤサイズによって公表値が変わることが、この4つの並びからそのまま読み取れます。モード間の換算は行いません。換算した数値は、どの発表にも載っていない値になるためです。
タイヤサイズの違いも注記に明記されています。日本と中国の数値は22インチタイヤ装着時、欧州と北米の数値は20インチタイヤ装着時です。日本仕様にどのタイヤサイズが設定されるのか、22インチ以外の設定で数値が変わるのかは、発表に記載がありません。
荷室容量は290Lから2017Lまで
荷室容量は290Lから2017Lとして示されています。注記*10によると290Lは3列目シートを起こした状態でのVDA方式による容量、注記*11によると2017Lは2列目・3列目シートを前方に倒した場合のVDA方式による容量です。VDA方式は、決まった大きさのブロックを積んで容量を測る方式の呼称で、測り方が併記されているため、同じ方式で公表された他の車の値とだけ比べられます。
室内について発表が挙げているのは、大開口薄型可動パノラマルーフによる開放感、音の方向まで考慮した「LEXUSトップレベルの静粛性」、オーディオと照明による演出といった内容です。素材面では、オーナメント(加飾)に四国の竹材を使った「Forged bamboo」と、リサイクルアルミの採用が挙げられています。デザインについては、スピンドルボディと幾何学的なグラフィックで機能的な美しさを表現し、SUVとしての力強さを保ちながら高い空力性能を成り立たせたと説明されています。
これらはいずれも装備や設計の説明で、数値を伴っていません。シート配置の種類、オーディオの仕様、パノラマルーフが標準かオプションかといった具体的な設定は書かれていないため、この記事でも補いません。
発表に載っている数値の一覧
| 項目 | 発表の記載 |
|---|---|
| 全長×全幅×全高 | 5,100mm×1,990mm×1,705mm |
| ホイールベース | 3,050mm |
| 車両重量 | 2,630kg(*1、*3) |
| フロントモーター最高出力 | 167.0kW[227PS](*1、*3) |
| フロントモーター最大トルク | 268.6N•m[27.3kgf•m](*3) |
| リヤモーター最高出力 | 167.0kW[227PS](*1、*3) |
| リヤモーター最大トルク | 268.6N•m[27.3kgf•m](*1、*3) |
| システム最高出力 | 300kW[407.8PS](*1、*3) |
| 加速(0-100km/h) | 5.4s(*1) |
| 最小回転半径 | 5.4m(*2。DRS無しは5.8m) |
| バッテリー総電力量 | 95.82kWh(*1、*3。測定はIEC62660-1に準じる*4) |
| 充電時間(150kW、SOC10〜80%) | 約35分(*5。電池温度が約25℃の場合) |
| 一充電走行距離 | 北米300mile(*6)/日本620km(*7)/欧州530km(*8)/中国640km(*9) |
| 荷室容量 | 290L(*10)〜2017L(*11) |
| 乗車定員 | 記載がありません |
| メーカー希望小売価格 | 記載がありません |
| 発売予定時期 | 日本は2026年冬頃 |
数値はすべて発表の表記のままで、単位の換算や四捨五入はしていません。注記番号は発表の注記に対応します。
書かれていることと、書かれていないことを分ける
| 項目 | 発表の記載 | この記事の扱い |
|---|---|---|
| 車名とコンセプト | 「TZ」「Driving Lounge」「DISCOVER LIMITLESS」 | 発表の語をそのまま使う |
| 主要諸元 | プロトタイプ値として掲載 | 暫定値であることを明記して転記 |
| 日本での発売予定時期 | 2026年冬頃 | そのまま記載 |
| メーカー希望小売価格 | 記載なし | 書かない |
| グレード構成 | 記載なし | 書かない |
| 乗車定員 | 記載なし | 書かない |
| 日本仕様の装備表 | 記載なし | 書かない |
| 生産工場・販売目標 | 記載なし | 書かない |
発表に無い項目が空欄で残るのは、情報が足りないのではなく、発表がその段階にないということです。価格の見込み額や乗車定員を他の車種から当てはめると、発表を読んだときに確認できる事実ではなくなります。
価格と日本仕様は、発売時の発表で確認する
発売予定時期は日本で2026年冬頃です。価格、グレード、日本仕様の諸元は、発売の発表で公表されるのが通例の流れです。発表から発売までに何がどの順で公表されるかは新型車の発表から発売までの流れで整理しました。
当サイトでは、この記事の数値を発売時の発表と照合し、確定値に更新します。更新したときは本文の数値と確認日を書き換え、暫定値だった項目がどう変わったかが分かる形にします。レクサスの他の発表はレクサス、新型車の発表は新型車・ニューモデルにまとめています。
一次情報は、LEXUSが2026年5月7日に公表したニュースリリース「LEXUS、新型「TZ」を世界初公開」です。諸元と注記の表記は発表のままで、日本での発売予定時期とプロトタイプである旨は、LEXUS公式サイトのTZのワールドプレミアのページ(確認日2026-10-30)でも確認しました。発表に無い数値は、他の媒体の報道からも引き写していません。