リコール・不具合

三菱デリカD:5をリコール、メーターの液晶が表示されないおそれ

三菱自動車が2026年9月10日に届け出たデリカD:5のリコール(届出番号5875)について、対象の型式・車台番号の範囲・製作期間・台数と改善措置を公表ページの表記のまま整理し、同じ日に案内が出たブレーキオートホールド機能のサービスキャンペーンとの違いも説明します。

三菱デリカD:5をリコール、メーターの液晶が表示されないおそれ - チビカのニュースカード

この記事は、三菱自動車工業株式会社が 2026/09/10に公表した発表を一次情報にしています。 価格・発売日・仕様は発表の表記をそのまま記録しています。

出典:デリカD:5のコンビネーションメーターについて(確認日 2026/09/23)

三菱自動車工業は令和8年9月10日、ミニバン「デリカD:5」のリコールを国土交通大臣に届け出ました。届出番号は5875です。不具合の部位はコンビネーションメーターで、エンジンスイッチの電源モードをONにしたときに、メーターの液晶ディスプレイが表示されないことがある、という内容です。対象は型式3DA-CV1Wのうち、令和7年12月23日から令和8年7月27日までに製作された21,584台と公表されています。

同じ日、三菱自動車はデリカD:5について、もう1件の案内を出しています。こちらはリコールではなく「サービスキャンペーン」で、ブレーキオートホールドのON設定が記憶されないという内容です。2件は対象の範囲が一部で重なっていて、早い時期に製作された車両は両方の作業の対象に入り得ます。この記事では、三菱自動車の2つの案内ページと国土交通省の資料で確かめられた範囲だけを、表記のまま整理します。

三菱自動車の公式サイトに掲載された「デリカD:5のコンビネーションメーターについて」のページのファーストビュー
三菱自動車のリコール案内ページ(引用キャプチャ)。 この記事の届出番号・型式・車台番号の範囲・製作期間・台数は、このページの表記から転記しています。 確認日:2026-09-23。 出典:三菱自動車工業「デリカD:5のコンビネーションメーターについて」

メーターの液晶が映らないと、何が見えなくなるのか

コンビネーションメーターは、速度や警告の表示などを1か所にまとめた計器のことです。三菱自動車の案内ページは、基準不適合の状況と原因について、開発時の制御プログラムの検討が不十分なため、エンジンスイッチの電源モードON時にメーターの液晶ディスプレイが表示されないことがある、と説明しています。そのうえで、速度計や警告灯などが確認できないおそれがあることにも触れています。

ここで押さえておきたいのは、原因が部品の破損ではなく「制御プログラム」とされている点です。液晶そのものが壊れるという説明ではありません。改善措置も、それに合わせた内容になっています。全車両についてコンビネーションメーターの制御プログラムのソフトウェア部品番号を確認し、対象のものは対策仕様に書き替える、というものです。部品を交換するのではなく、プログラムを書き替える作業だと読めます。

どのくらいの頻度で表示されなくなるのか、走行中にも起きるのか、表示が消えたあとに自然に戻るのかといった、症状の出方の詳しい説明は、当サイトが確認した案内ページには書かれていません。分からない部分を、他の車種の事例などから推測して補うことはしません。

対象かどうかは、車台番号で決まる

リコールの対象は、型式と車台番号の範囲で示されています。案内ページに並んでいるのは1行だけで、通称名はデリカD:5、型式は3DA-CV1Wです。公表ページは日付を和暦で書いているため、この記事でも和暦のまま載せます。

項目 三菱自動車の案内ページの表記
リコール届出番号 5875
リコール届出日 令和8年9月10日
リコール開始日 令和8年9月11日
通称名 デリカD:5
型式 3DA-CV1W
車台番号の範囲 CV1W-6000101 〜 CV1W-6021717
製作期間 令和7年12月23日 〜 令和8年7月27日
対象車の台数 21,584台
不具合の部位 コンビネーションメーター

案内ページには、対象車両の製作期間は購入の時期とは異なるという注意書きがあります。令和8年の夏に登録した車でも、製作が範囲内であれば対象になり得ますし、逆に購入した日付だけを見て判断すると外れることがあります。判断の軸は、あくまで車台番号です。

三菱自動車は、自分の車が対象かどうかを、同社サイトのリコール等対象車両検索で確かめるよう案内しています。車検証を手元に置いて、次の2項目を確認するのが早い方法です。

車検証で見る項目 今回の照合先 見るときの注意
型式 3DA-CV1W 同じデリカD:5でも型式が違えば今回の範囲には入らない
車台番号 CV1W-6000101 〜 CV1W-6021717 番号の範囲に入っていても、最終的な判定は対象車両検索で確かめる
デリカD:5のリコールとサービスキャンペーンの対象範囲を製作期間の線上に並べた図。どちらもCV1W-6000101から始まり、サービスキャンペーンのほうが短い範囲で終わる
2つの案内ページに書かれている車台番号の範囲・製作期間・台数を、製作期間の線上に並べました。サービスキャンペーンの範囲はリコールの範囲の前半と重なります。 出典:三菱自動車「デリカD:5のコンビネーションメーターについて」三菱自動車「デリカD:5のブレーキオートホールド機能について」(確認日 2026-09-23)

同じ日に出た、ブレーキオートホールドのサービスキャンペーン

三菱自動車のリコール情報の一覧には、同じ日付で「デリカD:5のブレーキオートホールド機能について」という案内も載っています。区分はサービスキャンペーンで、開始日は令和8年9月中旬と書かれています。

ブレーキオートホールドは、一般に、停車したときにブレーキの保持を続け、ペダルから足を離しても停止状態を保つ機能を指す言葉です。案内ページの説明では、ASC-ECUにおいて制御プログラムの検討が不十分なため、ブレーキオートホールドのON設定が記憶されず、次回の起動時に反映されない、とされています。その結果、カタログや取扱説明書の記載内容と異なる状態になっている、という書き方です。つまり、機能をONにしておいても、次に起動したときには設定が引き継がれていない、ということになります。

改善の内容は、全車両についてASC-ECUの制御プログラムのソフトウェア部品番号を確認し、対象のものを対策仕様に書き替える、というものです。メーターのリコールと同じく、プログラムの書き替えで対応する形になっています。

対象の型式はリコールと同じ3DA-CV1Wです。製作期間は令和7年12月23日から令和8年2月23日までで、リコールの製作期間より短くなっています。車台番号の範囲は、リコールと同じCV1W-6000101から始まります。範囲の終わりの番号と台数は、上の図に案内ページの表記のまま載せました。この期間に製作された車両は、メーターのリコールとオートホールドのサービスキャンペーンの両方の範囲に入ります。販売店に作業を頼むときは、2件をまとめて確認してもらうと手間が省けます。

リコールとサービスキャンペーンは、どこが違うのか

2件はどちらもプログラムの書き替えですが、制度の上では別のものとして扱われています。国土交通省は、自動車の不具合への対応を3つの区分で説明しています。

リコール届出は、同一の型式で一定範囲の自動車について、道路運送車両の保安基準に適合していない、または適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計または製作過程にあると認められるときに、メーカー等が保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うものです。改善対策届出は、保安基準に規定はされていないものの、不具合が発生した場合に安全確保および環境保全上看過できない状態で、原因が設計または製作の過程にあるときの措置です。そしてサービスキャンペーンは、リコール届出や改善対策届出に該当しないような不具合で、安全確保および環境保全とは直接関係のないものについて、必要な改善措置を行うものとされています。

リコール、改善対策、サービスキャンペーンの3つの区分の定義を並べ、デリカD:5のメーターの件がリコール、ブレーキオートホールドの件がサービスキャンペーンに当たることを示した図
国土交通省の説明にある3つの区分に、今回の2件を当てはめました。どちらの作業も制御プログラムの書き替えです。 出典:国土交通省「リコール届出とは何ですか」国土交通省「リコール届出のほかに同様なものがありますか」(確認日 2026-09-23)

今回、国土交通省が報道発表資料「リコールの届出について(三菱 デリカ)」として公表しているのは、メーターの件です。オートホールドの件は、三菱自動車の案内ページではサービスキャンペーンとして載っています。どちらも受けておくべき作業であることに変わりはありませんが、メーターの件は保安基準にかかわる届出として扱われている、という違いがあります。

作業の依頼先と、ダイレクトメールの誤記

対象の人には案内のダイレクトメールが送られますが、三菱自動車は2つの案内ページで、送付している一部のダイレクトメールについて、同社のシステム不備により「担当販売会社」の記載が誤っているものがある、とおわびしています。そのうえで、作業の依頼は、購入した販売店か、普段付き合いのある販売店へ頼んでほしいと案内しています。

ダイレクトメールに書かれた販売会社に心当たりがなくても、それだけで自分の車が対象外だと判断する必要はありません。反対に、ダイレクトメールがまだ届いていなくても、車台番号が範囲に入っていれば対象になり得ます。対象車両検索で確かめ、いつもの販売店に予約を入れる、という順序が分かりやすいでしょう。

案内ページから分からないこと

三菱自動車の案内ページと国土交通省の報道発表資料の本文を読んでも、次の項目は確かめられませんでした。推測では埋めません。

  • 不具合が実際に何件確認されたのか、事故が起きているかどうか
  • 書き替えにかかる作業時間と、予約から作業までの目安
  • 2件を同じ入庫でまとめて実施できるかどうか
  • 販売店の在庫車や、すでに流通している中古車の扱い

国土交通省の報道発表資料には、届出の一覧表と改善箇所の説明図がPDFで添えられています。当サイトの取得環境ではPDFの本文を読み取れなかったため、この記事の数値は三菱自動車の案内ページの表記から転記しました。一部の報道は届出の件数などに触れていますが、当サイトが一次情報で確認できていない数字は載せていません。

中古で買った人、手放す予定がある人へ

対象の製作期間は令和7年12月から令和8年7月までで、比較的新しい車に限られます。新車で買った人だけでなく、この時期に製作された車を登録済み未使用車や中古車として手に入れた人も対象になり得ます。前の持ち主あてに案内が届いている場合もあるため、自分で車台番号を確かめておくと安心です。

売却を予定している場合も、作業を済ませたかどうかは記録として残しておきたい項目です。未実施のまま手放したときに査定へどう影響するかは、買取事業者ごとの判断で、公表資料からは分かりません。売却の手順は車売却・買取に、車種ごとの価格の記録はデリカD:5の車種ページにまとめています。

三菱自動車の公式サイトに掲載されたデリカD:5の車種ページのファーストビュー
対象車種であるデリカD:5の公式車種ページ(引用キャプチャ)。 不具合が公表されている部位を写したものではありません。今回の案内は、この車種のうち特定の期間に製作された車両だけが対象です。 確認日:2026-08-24。 出典:三菱自動車「デリカD:5」公式車種ページ

ほかのリコールの届け出はリコール・不具合に、三菱自動車の発表は三菱に集めています。

出典

この記事は、三菱自動車工業の案内ページ「デリカD:5のコンビネーションメーターについて」と「デリカD:5のブレーキオートホールド機能について」、国土交通省の報道発表資料「リコールの届出について(三菱 デリカ)」を一次情報にしています。リコール、改善対策、サービスキャンペーンの区分の説明は、国土交通省「リコール届出とは何ですか」「リコール届出のほかに同様なものがありますか」から引いています。届出番号、型式、車台番号の範囲、製作期間、台数、不具合の内容、改善措置の内容は、いずれも案内ページの表記のまま記録しました。確認日は2026年9月23日です。