「無料査定」と書かれていても、どこまでが無料なのかは業者によって違います。査定そのものが無料でも、その後の手続きや取り消しに費用が生じる取り決めになっている場合があります。
このページでは、無料の範囲を確認する順番と、費用が生じ得る場面を整理します。金額は業者ごとに違うため、当サイトでは具体的な数字を書きません。
先に結論:確認するのは「査定の費用」ではなく「契約後に発生し得る費用」です。前者は無料が多く、後者は契約書で決まります。
3分で分かる要点
| 確認したいこと | このページの答え |
|---|---|
| 査定自体の費用 | 無料としている業者が多く見られる |
| 出張査定の費用 | 無料が多いが、地域や距離で条件が付くことがある |
| 費用が生じ得る場面 | 契約後のキャンセル、引き取り後の減額、書類の代行 |
| 確認する場所 | 契約書と、申し込み時の説明 |
「無料」が指している範囲
多くの場合、無料とされているのは査定という作業そのものです。車を見て金額を出すところまでを指します。
ここで確認したいのは、その先です。契約に進んだ場合、名義変更の手続きを代行する費用、車を運ぶ費用、書類の取得を代行する費用などが差し引かれる取り決めになっていることがあります。差し引かれるなら、受け取る金額はその分だけ減ります。
したがって、比較するのは提示額ではなく最終的に受け取る金額です。同じ提示額でも、差し引かれる項目が違えば手取りは変わります。
出張査定の条件
自宅などへ来てもらう出張査定も、無料としている業者が多く見られます。ただし、対応できる地域や距離に条件が付くことがあります。
申し込みの段階で、来訪の費用と、査定後に断った場合の扱いを確認してください。断ったときに費用を請求されるかどうかは、事前に聞けば分かることです。
このとき、相手の所属と連絡先を控えておくと後の確認がしやすくなります。買取を業として行うには古物営業法第3条により都道府県公安委員会の許可が必要で、契約時には相手方の住所・氏名・職業・年齢を確認するなどの措置が同法第15条で義務づけられています。確認をまったく行わない相手には注意が必要です。
費用が生じ得る場面
金額が動き得るのは、査定ではなく契約の後です。代表的なのは3つあります。
ひとつ、契約後のキャンセル。契約書にキャンセル料の定めがある場合があります。ふたつ、引き取り後の減額。再確認で修復歴などが見つかった場合に減額できる条項が入っていることがあります。みっつ、手続きの代行。名義変更や書類取得の代行費用が差し引かれる場合があります。
いずれも契約書に書かれているはずの項目です。署名の前に読むこと以外に確認の方法はありません。
契約書で見る場所
読むべきなのは、金額の欄だけではありません。次の4か所を見てください。
キャンセルの条件(いつまで、いくら)、減額の条件(何が見つかったとき、上限はあるか、拒否できるか)、差し引かれる費用の一覧、入金の日と方法です。
このうち減額の条件は、査定の時点で伝えた内容と関係します。気づいている不具合を先に伝えておけば、後から「見つかった」として減額される余地が小さくなります。
車の状態は先に伝える
傷、修復歴、警告灯、エアコンの不調——気づいているものは査定の場で伝えます。金額に反映されますが、後から減額されるより見通しが立ちます。
修復歴については、中古車の表示で「修復歴の有無」が必要な項目として自動車公正競争規約に定められています。売る側から見ても、隠して通る項目ではありません。
確認する順番
- 査定は無料か(出張の場合は来訪の費用も)
- 断った場合に費用が生じるか
- 契約後のキャンセル条件
- 引き渡し後に減額される条件
- 差し引かれる費用があるか(手取りで比べる)
「無料」を理由に社数を増やさない
査定が無料だからといって、社数を増やせば得になるとは限りません。連絡の対応にかかる時間は、社数に比例して増えます。
比較の目的は幅を知ることで、全社を回ることではありません。 3社前後で幅は見えます。上限を先に決めておくと、途中で疲れて条件の悪い提示を受け入れる、という失敗を避けられます。
無料でも「時間」はかかる
費用が無料でも、査定には時間がかかります。実車の確認そのものに加えて、申し込み、日程調整、当日の立ち会い、その後の連絡が必要です。
社数を増やすほど、この時間は増えます。 費用がゼロだからといって負担がゼロではありません。比較の目的は金額の幅を知ることなので、上限を決めて回るほうが合理的です。
とくに出張査定では、立ち会う時間を確保する必要があります。複数社を同じ日にまとめると、移動せずに比較できます。
「無料」と書かれていない項目を探す
広告に「査定無料」と大きく書かれている場合、確認したいのは書かれていない項目のほうです。書かれていないなら、契約書で決まるということです。
具体的には、キャンセル料、減額の条件、差し引かれる費用の3つ。この3つが契約書のどこに書かれているかを、署名の前に指してもらうのがいちばん早い確認方法です。
説明を求めても示されない場合は、その時点で判断材料になります。買取を業として行うには古物営業法にもとづく許可が必要で、契約時の本人確認も同法で義務づけられています。手続きを省く相手とは、条件の確認も難しくなります。
見積書と契約書は別物
査定の場で渡される金額の紙は、見積書であって契約書ではないことがあります。署名するのは契約書で、条件が書かれているのもそちらです。
金額だけを見て「これで決まり」と考えると、条件を確認しないまま署名することになります。紙が2種類あるかどうか、条件がどちらに書かれているかを、その場で確認してください。
断るときに費用の話が出たら
査定を受けたあと、売らないと決めることはできます。そのときに費用の話が出た場合は、どの取り決めにもとづく請求なのかを聞いてください。
契約前であれば、原則として契約は成立していません。書面に署名していない段階で費用が発生する取り決めがあるなら、それは申し込みの時点で説明されているはずです。説明を受けた記憶がないなら、その旨を伝えて根拠を確認します。
やり取りを短くするには、断る理由を具体的に言うのが有効です。「他社の条件が合った」「引き取り日が合わなかった」など、比較表に書き出した項目をそのまま使えます。
事前に決めておけば迷わない
費用の確認は、その場で考えると抜けます。申し込む前に、聞く項目を3つだけ決めておいてください。査定の費用、断ったときの扱い、契約後に金額が動く条件の3つです。
この3つを毎回同じ順で聞けば、業者ごとの違いがそのまま比較材料になります。答えが曖昧な場合は、その点も含めて判断すれば構いません。聞いた内容はその場でメモに残してください。後から思い出そうとすると、どの業者がどう答えたかが混ざります。
よくある質問
査定を断ると費用を請求されますか?
契約前であれば請求されないのが一般的ですが、条件は業者によります。申し込み時に確認してください。
出張査定で遠方でも来てもらえますか?
対応できる地域に条件が付くことがあります。申し込み時に確認してください。
提示額から何か引かれますか?
引かれる項目があるかは契約書で確認します。手取りで比べてください。
無料査定なら何社に頼んでもよいですか?
費用は増えなくても、連絡の対応時間は増えます。社数の上限を先に決めてください。