クルマの評価において、「普通」や「平凡」という言葉は、あまりいい意味で使われるものではありません。むしろマイナスの意味で使われることの方が多いように思われます。ですが、「普通」で「平凡」なクルマは果たして悪いクルマなのでしょうか?4代目インプレッサに乗ってみると、全てが解決します。
どんなクルマ?
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4代目スバルインプレッサは、2011年12月に発売されました。
先代とほぼ同等のサイズでありながら、ホイールベースを25mm拡大し、Aピラー下端を200mm前に出し室内スペースを広くしています。
外装はシャープなイメージに一新されましたが、内装もマルチインフォメーションディスプレイを搭載したり、ソフトパッドをあしらったりするなどクオリティが高められ、大きくなりすぎたレガシィを嫌うユーザーの選択肢となりうるクルマに仕上がっています。
エンジンは1.6Lと2.0Lの水平対向4気筒NAが搭載され、駆動形式はFFか4WD、トランスミッションはCVTが組み合わされますが、1.6Lの4WDモデルにのみ5速MTの設定がありました。
4代目のフルモデルチェンジに併せ、セダンタイプはG4、ハッチバックはスポーツというサブネームが与えられ、これまでのインプレッサと一線を画すという事を示しています。
幾度かのマイナーチェンジを行い、2015年6月にはハッチバックのスポーツにハイブリッドモデルを追加するなどし、2016年10月まで販売されていました。
4代目インプレッサのここがイイ!!
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ボディ剛性の高さ
4代目インプレッサに乗り、走り出してすぐに感じるのがボディ剛性の高さです。
交差点を曲がる時でも感じますが、剛性の高さが生きてくるのはやはり峠道でしょう。
それなりのペースでコーナーに進入しても、挙動が破綻することなくオンザレール感覚でコーナーを抜けていきます。
サスペンションも柔らかすぎず硬すぎず、しなやかな味付けになっているのでドライブがとても楽しくなります。
必要十分なパワー
1.6Lエンジンは115ps/5,600rpm・15.1kg-m/4,000rpm、2.0Lエンジンは150ps/6,200rpm・20.0kg-m/4,200rpmを発揮します。
ぱっと見は平凡なスペックに見えますが、1.3t前後のボディには十分です。
CVTのチューニングもよく、加速時は俗にいうラバーバンドフィールを感じません。
高速道路での燃費の良さ
これはやはりCVTのおかげでしょう。
1.6Lの4WDのカタログ燃費は16km/l位でしたが、高速道路ではそれを超える燃費をマークしたことがあります。
さすがに市街地では12km/l少々に落ちてしまいましたが、それでも当時のカタログ燃費を考えれば大したものです。
長距離を走行する機会が多い人にはオススメできるクルマですね。
4代目インプレッサのここはそうでもない…
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シートが低く乗降性が良くない
このクラスのクルマにしては珍しく、4代目インプレッサはアイポイントが低めです。
昔からセダンに乗り慣れている人は違和感を持ちませんが、トールワゴンに乗っている現代人には意外な程低く感じられる事でしょう。
長距離ドライブやスポーツ走行をするにあたってはシートポジションは低い方が良いのですが、頻繁に乗り降りを繰り返す使い方をする場合は多少煩わしく感じることもあります。
圧迫感
先代よりもAピラーを前に出すなどの工夫をしていますが、ルーフが低いのもあり、車内では多少圧迫感を感じます。
先述のとおり、トールワゴンに乗り慣れている人は「狭っ!!」と思うかもしれません。
地味なスタイリング
4代目イン
プレッサはシャープなデザインを与えられていますが、何というかこう、華がないように思えます。
実力はあるものの、控えめで地味なクルマです。
華がないと取るか、質実剛健と取るか。評価が分かれる所です。
まとめ
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4代目インプレッサは、地味な見た目とは裏腹に、押さえるべきところはきちんと押さえた実力派セダンでした。
内装の質感は昔のスバル車とは一線を画すもので、かつての野暮ったさは微塵も感じられません。
また走りの方も格別で、どちらかと言えば欧州車的な味付けです。
シャーシ性能がパワーを上回っているので、ペースを上げてコーナーに進入しても挙動が乱れる兆しすら見られません。
昔からセダンに乗り続けている硬派なユーザーにはもちろん、トールワゴンに飽きてきた若い人にもオススメできる一台です。
中古市場ではタマ数はそれなりにありますが、やはりセダンのG4よりもハッチバックのスポーツの方が多いようです。
アイサイトの付く最終型は200万円を越える値段が付けられていますが、古めの年式を探すと走行3万km程度でも100万円以下の個体を見つけることができます。
質実剛健なクルマを探している方は、ぜひ4代目インプレッサの購入を検討してみてください!
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