人気車・ランキング

軽自動車のメーカー別シェア|車名の1位ホンダが会社では3番目になる理由

2026年度上期の軽自動車は、車名ごとの1位がホンダのN-BOX、会社ごとの占拠率1位はスズキの34.1%でした。全軽自協の確報を転記し、乗用車と貨物車で並びが変わる仕組みと(A/B)の読み方を確認します。

軽自動車のメーカー別シェア|車名の1位ホンダが会社では3番目になる理由 - チビカのニュースカード

2026年度上期(2026年4月から9月)の軽自動車で、車名ごとの販売台数がいちばん多かったのはホンダのN-BOXです。いっぽう、会社ごとの販売台数でいちばん多かったのはスズキで、軽四輪車総台数の占拠率は34.1%でした。車名の1位を出している会社が、会社としての1位とは限りません。ホンダの占拠率は16.9%で、スズキ、ダイハツに次ぐ3番目です。

どちらの数字も、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が公表した確報に載っているものです。片方が間違っているわけではなく、数える単位が違います。車名で数えれば1行はその車名の合計になり、会社で数えれば、その会社が売った軽自動車すべての合計になります。

この記事では、(1)会社ごとの占拠率がどうなっているか、(2)車名の1位と会社の1位がずれる理由、(3)乗用車と貨物車に分けると並びがどう変わるか、(4)前年同期と比べて動いた会社、(5)この表から言えないことを、公表資料の表記のまま確認します。ランキングの集計元が区分ごとに分かれていることや、速報と確報の違いは新車販売台数ランキングの見方で扱っているので、この記事は会社ごとのシェアに絞ります。

会社ごとの占拠率は、スズキが1位

全軽自協の「2026年度(26/4〜26/9)軽四輪車新車販売台数確報」には、メーカーごとの台数が並んでいます。期間の表記は「2026年4月 〜 2026年9月 累計」です。次の表は、この資料の軽四輪車総台数の表を、列の並びのまま転記したものです。列の見出しは「2026年(A)」「2025年(B)」「(A/B)」「占拠率」で、台数の単位は台、(A/B)と占拠率の単位は%です。並べ替えは占拠率の高い順にしています。

メーカー 2026年(A) 2025年(B) (A/B) 占拠率
スズキ 268,799 279,120 96.3 34.1
ダイハツ 232,153 247,028 94.0 29.5
ホンダ 133,426 137,211 97.2 16.9
日産 86,125 74,515 115.6 10.9
三菱 34,214 33,138 103.2 4.3
マツダ 14,888 15,710 94.8 1.9
トヨタ 11,100 12,821 86.6 1.4
スバル 6,448 8,037 80.2 0.8
BYD 648 - - 0.1
その他 85 145 58.6 0.0
合計 787,886 807,725 97.5 100.0

占拠率は、その会社の台数が合計に占める割合です。合計の行が100.0になっていることから分かるように、占拠率は台数の構成比であって、評価や満足度の順位ではありません。並べ替えの基準にできるのは、この占拠率の列と台数の列だけです。当サイトは編集部が付けた点数やおすすめ度で順位を作りません。読者が同じ公表ページを開けば、同じ並びを再現できる形にしています。

占拠率が10%を超えているのはスズキ、ダイハツ、ホンダ、日産の4社です。BYDの行には2026年(A)に648台が入っていますが、2025年(B)の欄は「-」で、前年同期の台数は記載がありません。そのため(A/B)の欄も空いています。会社名ではない「その他」の行は85台です。

全国軽自動車協会連合会の「2026年度(26/4〜26/9)軽四輪車新車販売台数確報」のページ
上の表を転記した公表ページです。メーカーごとの台数、2025年との比、占拠率の列をこのページで確認しました。 確認日:2026-11-03。 出典:全国軽自動車協会連合会「2026年度(26/4〜26/9)軽四輪車新車販売台数確報」

車名の1位がホンダなのに、会社の1位がスズキになる理由

車名ごとの表は、同じ期間の別の確報に載っています。「2026年4月〜9月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報」の乗用車ベスト15です。この表の1位がホンダのN-BOX、2位がスズキのスペーシア、3位がダイハツのタントです。

会社ごとの集計と見比べるために、乗用車ベスト15に載っている車名を会社ごとに分けてみます。スズキが6車名(スペーシア、ハスラー、ワゴンR、アルト、ジムニー、エブリイワゴン)、ダイハツが4車名(タント、ムーヴ、ミラ、タフト)、ホンダが2車名(N-BOX、N-ONE)、日産が2車名(ルークス、デイズ)、三菱が1車名(デリカミニ/eK)です。

ホンダは1つの車名が大きく、スズキは複数の車名に分かれているという形です。会社ごとの集計はそれらを足したものになるため、車名の順位とは別の並びになります。順位が入れ替わるのは、どちらかの集計が誤っているからではありません。

左に通称名別ベスト15で各社の最上位になった車名を順位つきで並べ、右に軽四輪乗用車の占拠率の高い順に会社を並べ、同じ会社どうしを線で結んだ関係図。ホンダは車名で1位だが会社の占拠率では3番目、スズキは車名で2位だが会社では1位になり、2本の線が交差している
線が交差している2社が、車名の順位と会社の順位が入れ替わるところです。左の車名は乗用車ベスト15、右の占拠率は軽四輪乗用車の集計で、どちらも同じ2026年度上期の確報から転記しました。車名を会社ごとに数えたのは当サイトです。確認日2026-11-03。

もう1つ、車名の表には合算のきまりがあります。全軽自協は注記で「通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています」と書いていて、あわせて「デリカミニ/eKにeKクロス EVは合算していません」という但し書きを添えています。車名の行は、同じ名前を共有する複数の仕様をまとめたものです。会社ごとの表のほうは、売った軽自動車がそのまま足されるため、この合算のきまりに左右されません。

乗用車と貨物車に分けると、並びが変わる

軽四輪車総台数は、乗用車と貨物車を合わせたものです。確報には乗用車だけの表と貨物車だけの表も別に載っていて、乗用車の合計は606,771台、貨物車の合計は181,115台、両方を合わせた合計は787,886台です。

占拠率を区分ごとに見ると、順番が変わります。乗用車はスズキ33.7%、ダイハツ25.8%、ホンダ19.9%、日産11.8%の順です。貨物車に移ると、ダイハツ41.8%が1位、スズキ35.5%が2位で、日産8.1%、ホンダ6.9%と続きます。乗用車で3番目のホンダは、貨物車では4番目です。

左に軽四輪乗用車、右に軽四輪貨物車の占拠率を会社ごとに横棒で並べた左右比較の図。乗用車はスズキ33.7パーセントが1位でダイハツ25.8パーセント、ホンダ19.9パーセントが続き、貨物車はダイハツ41.8パーセントが1位でスズキ35.5パーセント、日産8.1パーセント、ホンダ6.9パーセントの順になる
同じ期間でも、乗用車と貨物車で1位の会社が入れ替わります。黄色の帯はホンダで、左では3番目、右では4番目に入ります。棒の長さの基準は両側で同じです。出典:全国軽自動車協会連合会「2026年度(26/4〜26/9)軽四輪車新車販売台数確報」(確認日2026-11-03)。

つまり「軽自動車のシェア」と言うときは、どの区分の数字なのかを先に決めておく必要があります。乗用車だけを見るのか、貨物車を含めるのかで、1位の会社も各社の占拠率も変わります。貨物車は配送などの仕事で使われることが多く、選ぶときに見る条件も乗用車とは違います。借りて使う場合の手続きは軽貨物のカーリースで黒ナンバーを付けるにはで扱っています。

貨物車は、さらに3つの区分に分かれている

確報の貨物車の表は、ボンネットバン、キャブオーバーバン、トラックの3つに分けて内訳が載っています。次の表は、区分ごとの合計と、占拠率の高い2社を転記したものです。台数の単位は台、(A/B)と占拠率の単位は%です。

区分 合計台数 (A/B) 占拠率1位 占拠率2位
ボンネットバン 14,826 84.7 ホンダ 83.7(12,411台) スズキ 16.3(2,415台)
キャブオーバーバン 91,003 101.5 ダイハツ 45.8(41,674台) スズキ 32.5(29,559台)
トラック 75,286 96.5 ダイハツ 45.1(33,944台) スズキ 42.9(32,334台)

ボンネットバンの区分で2026年(A)に台数が入っているのはホンダとスズキの2社だけで、ダイハツ、三菱、スバル、マツダ、日産、トヨタ、BYDの欄は「-」です。ホンダの貨物車の台数12,411台は、この区分の台数と同じ値です。トラックの区分では、ホンダの2026年(A)が「-」で、2025年(B)に5台とあります。

増減の向きも区分ごとに違います。キャブオーバーバンの合計は101.5で前年同期を上回り、トラックの合計は96.5、ボンネットバンの合計は84.7で下回りました。トラックの区分の中では、スズキの(A/B)が131.9、ダイハツの(A/B)が77.9です。同じ貨物車でも、区分ごとに会社の並びと増減の向きが変わります。なぜそうなったのかは、確報に説明の記載がありません。

前年同期と比べると、全体は97.5

(A/B)の列は、2026年4月から9月の台数を前年同期の台数で割った値です。軽四輪車総台数の合計は97.5で、前年同期を下回りました。会社ごとに見ると、100を超えたのは日産115.6と三菱103.2の2社だけです。残りはホンダ97.2、スズキ96.3、マツダ94.8、ダイハツ94.0、トヨタ86.6、スバル80.2でした。

軽四輪車総台数の2026年度上期の台数を前年同期で割った値を、100を中央にして左右に伸ばした棒グラフ。右へ伸びているのは日産115.6と三菱103.2の2社だけで、ホンダ97.2、スズキ96.3、マツダ94.8、ダイハツ94.0、トヨタ86.6、スバル80.2は左へ伸び、合計は97.5
100より右が前年同期を上回った会社です。台数の多いスズキとダイハツはどちらも100を下回り、台数が少ない会社ほど振れ幅が大きく出ています。出典:全国軽自動車協会連合会「2026年度(26/4〜26/9)軽四輪車新車販売台数確報」(確認日2026-11-03)。

乗用車だけに絞ると、日産は120.9です。ここで気をつけたいのは、占拠率と(A/B)が別の列だということです。占拠率が上がった会社があっても、台数が増えたとは限りません。全体が縮んでいる期間は、減り方が小さい会社の占拠率が上がります。合計が97.5だったこの期間は、まさにその状況にあたります。2つの列を混ぜて「伸びている会社のシェアが高い」と読むと、表に書かれていないことを足してしまいます。

この表から言えること、言えないこと

この確報が示しているのは、その期間に売れた新車の台数と、その構成比です。次のことは、同じ表からは分かりません。

  • 街を走っている軽自動車の数。全軽自協は保有台数を別の統計として公表していて、今回の確報とは別の資料です
  • どこで作られた車かという情報。これは販売の数字で、生産や供給の関係は載っていません
  • 車そのものの良さや満足度。占拠率は台数の構成比です
  • 単月の並び。上期は6か月の累計なので、月ごとに見れば順番が変わることがあります

逆に、この表だけで確かめられることもあります。会社ごとの台数と占拠率、前年同期との比、乗用車と貨物車の内訳、そして「-」になっている欄がどこかです。「-」は0台ではなく、記載がないという意味です。0と読むと、その区分に参入していないのか、台数が公表されていないのかを区別できません。

持ち続ける費用の面から軽自動車と登録車を比べたいときは軽自動車と普通車の維持費の差、現行車種の価格とグレードの構成は車種を探すから確認できます。

自分で確かめるときの順番

公表ページはどちらも無料で読めます。次の順で見ると、取り違えが起きません。

  1. 区分を決める。軽四輪車総台数、乗用車、貨物車のどれを見るのかを先に決めます。同じ会社でも占拠率が変わります
  2. 期間を合わせる。単月、年度上期、年度のどれなのかを確かめます。別の期間の数字と並べて増減を語らないようにします
  3. 列を確かめる。台数、(A/B)、占拠率は別の情報です。順位を作るときは、どれを基準にしたのかを書きます
  4. 車名の表と会社の表を取り違えない。車名の1位と会社の1位は一致しません
  5. 「-」をゼロと読まない。記載がないことを示しています

この記事に載せた数値は、2026年11月3日に全軽自協の確報ページで確認した2026年度上期の値です。月次と年度の節目で新しい資料が公表されるため、最新の数字は出典に挙げたページで直接確認してください。