この記事は、マツダ株式会社が 2026/09/24に公表した発表を一次情報にしています。 価格・発売日・仕様は発表の表記をそのまま記録しています。
出典:マツダとENEOS、低炭素燃料の理解促進と普及拡大へ連携(確認日 2026/09/24)
マツダとENEOSは2026年9月24日、低炭素燃料の理解促進と普及拡大に向けて連携すると発表しました。マツダが特別協賛する「第37回メディア対抗ロードスター耐久レース」で、約20台のロードスターに「ENEOS EARTH ONE(E20)」を使うという内容です。車種の発表ではなく、店頭で売られているガソリンが切り替わることを告げるものでもありません。
ガソリンにエタノールを混ぜた燃料が国内のレースで使われると聞くと、いま乗っている車の給油に関わる話なのかが気になります。先に書いておくと、この発表には、一般のガソリンスタンドでの取り扱いや対応する車種についての記載がありません。読み取れるのは、どの燃料が、どの場で、何台の車に、どういう目的で使われるのかという枠組みだけです。
この記事では、発表に書かれている範囲を項目ごとに分け、書かれていない項目はそのまま「記載がありません」と示します。当サイトでは、発表に無い数値を報道や他の資料から補うことはしません。
発表の骨格は「燃料を出す側」と「使う場」の組み合わせ
発表は2社の連携という形をとっています。ENEOS側が出すのは低炭素燃料「ENEOS EARTH ONE(E20)」で、マツダ側が用意するのは、第1回大会から特別協賛してきたレースという場と、そこを走る約20台のロードスターです。両社が同じ製品を共同開発するという書き方ではなく、片方が燃料を出し、もう片方が使う場を用意するという組み立てになっています。
発表が掲げている目的も、販売や供給の計画ではありません。この燃料をレースで使うことで、メディア関係者に有用性を体感してもらい、その認知と理解の拡大を図ることだと書かれています。つまり今回の連携は、燃料を市場へ流す段階の話ではなく、使ってみせる段階の話として発表されています。ここを読み違えると、近いうちに給油所の燃料が変わるという話に見えてしまいます。
なお、発表が使っているのは「有用性を体感いただく」という表現で、その有用性が何を指すのかについての説明はありません。出力なのか、燃費なのか、長く走らせたときの様子なのかは書かれておらず、当サイトでも補いません。確かめる項目が示されていない点は、今回の発表を読むときの前提として押さえておいてください。
発表の要点を項目に分けると、次の形になります。表の語は発表の表記に合わせています。
| 項目 | 発表の記載 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年9月24日 |
| 連携する2社 | マツダ株式会社とENEOS株式会社 |
| 使う燃料 | ENEOS EARTH ONE(E20) |
| 使う場 | 第37回メディア対抗ロードスター耐久レース |
| 使う車両 | 約20台のロードスター |
| 大会の開催日 | 2026年10月3日(土)・4日(日) |
| 掲げている目的 | 有用性の体感と、認知と理解の拡大 |
「E20」は、エタノールを20%混合したガソリン燃料
燃料の呼び名は、商品名と括弧の中の表記に分けて読むと整理しやすくなります。「ENEOS EARTH ONE」は商品名です。発表によると、ENEOS全社員を対象に公募を実施し、500件を超える応募の中から選定されたものだと書かれています。
燃料そのものの説明は、ガソリンに植物由来のバイオエタノール等を混合した、二酸化炭素排出量の低減が期待される次世代燃料というものです。バイオエタノールは、植物を原料としてつくるエタノールを指す呼び方で、化石燃料から取り出す成分を置き換える文脈で使われます。
括弧の中の「E20」については、発表の脚注に、エタノールを20%混合したガソリン燃料だと書かれています。混合の割合が数字で示されているのはこの1点だけで、エタノール以外に何をどれだけ混ぜているのか、原料となる植物が何であるのかについては、この発表に記載がありません。
「次世代燃料」の語にも脚注が付いていて、経済産業省資源エネルギー庁による次世代燃料開発支援制度を指しています。制度そのものの内容や、この燃料が制度の中でどう位置づけられているのかは、発表には書かれていません。
舞台は1989年に始まったワンメイクレース
燃料が使われるメディア対抗ロードスター耐久レースは、1989年に始まったワンメイクレースです。ワンメイクレースは、同じ車種だけで競う形式を指す呼び方で、車の性能差ではなく仕立てや走らせ方の違いが結果に出やすくなります。同じ車が並ぶため、燃料のような共通の条件を変えたときに、その影響を見やすい場でもあります。マツダは第1回大会から特別協賛していると書かれています。
耐久レースは、決められた時間や距離を走り続ける形式です。短い区間を一度走るだけでは表に出ない、走らせ続けたときの様子が見えやすい形式だと説明されることが多く、燃料を実際に使ってみせる場としては筋の通った選び方に見えます。ただし、今回の使用で何を確かめるのか、その結果をいつどう扱うのかについては、発表に記載がありません。大会が終わった時点で何が公表されるのかも書かれていないため、続きを見るには次の発表を待つことになります。
開催地は富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)です。昨年の第36回大会からは、同じ場所で開かれる「MAZDA FAN FESTA at FUJI SPEEDWAY」の中で実施されています。第37回大会の開催日は2026年10月3日(土)と4日(日)です。入場の方法や観戦の条件については、この発表に記載がありません。
参戦するチームには「共挑S耐ワイガヤクラブ」も含まれる
発表は、第37回大会に「共挑S耐ワイガヤクラブ」のチームも昨年に続いて参戦すると書いています。脚注では、この取り組みを、カーボンニュートラル社会の実現に向けた技術開発・実証に取り組む自動車メーカーが、メーカーの垣根を越えて知見や課題を共有するものだと説明しています。
つまり今回の連携は、1社が単独で燃料を試す枠組みではなく、複数のメーカーが同じ場で技術や燃料を持ち寄る流れの中に置かれています。脚注で名前が挙がっている企業は次のとおりです。発表の脚注は、スーパー耐久シリーズのST-Qクラスで参画している企業としてこれらを挙げています。
| 脚注が付いている語 | 脚注に書かれている内容 |
|---|---|
| ENEOS EARTH ONE(E20) | エタノールを20%混合したガソリン燃料 |
| 共挑S耐ワイガヤクラブ | カーボンニュートラル社会の実現に向けた技術開発・実証に取り組む自動車メーカーが、メーカーの垣根を越えて知見や課題を共有する取り組み。参画企業はトヨタ自動車、SUBARU、日産自動車(NISMO)、ホンダ・レーシング、マツダ |
| 次世代燃料 | 経済産業省資源エネルギー庁による次世代燃料開発支援制度 |
脚注に書かれていることは、本文の言葉を補うためのものです。ただし今回の発表では、燃料の中身と枠組みの説明が脚注に集まっているため、本文だけを読むと「低炭素燃料を使う」という一行の情報しか残りません。
いま乗っている車の給油に関係するか
給油する側から見て知りたいのは、この燃料を自分の車に入れられるのかという点です。発表には、一般のガソリンスタンドでの販売、価格、給油できる場所、対応する車種についての記載がありません。レースで使うことと、市販の燃料として広く供給することは別の段階の話です。今回の発表から、給油所での取り扱いが近いかどうかを読み取ることはできません。
自分の車に入れてよい燃料は、取扱説明書と給油口の周辺に指定として書かれています。指定と違う燃料を入れてよいかどうかは、この発表から判断できる事柄ではありません。当サイトでは、メーカーの指定に関わる可否を推測で書くことはしません。判断に迷う場合は、車の取扱説明書と、販売店またはメーカーの窓口で確認してください。
発表に記載がなかった項目を並べておきます。他の資料を持ち出せば何かしら書ける項目もありますが、別の発表の数値をこの記事へ混ぜると、今回の発表で確認できたことと区別できなくなるため、空欄のまま残しています。
| 項目 | 発表での扱い |
|---|---|
| 一般のガソリンスタンドでの販売 | 記載がありません |
| 価格 | 記載がありません |
| 給油できる場所 | 記載がありません |
| 対応する車種 | 記載がありません |
| エタノール以外に混合しているもの | 記載がありません |
| 二酸化炭素排出量の低減の数値 | 記載がありません |
| レース以外での使用予定 | 記載がありません |
| 連携を続ける期間 | 記載がありません |
続きを追うときに見る場所
燃料や技術に関する発表は新技術・安全技術、提携や生産体制など車種以外の企業発表は自動車業界・企業にまとめています。マツダの発表だけを続けて追う場合はマツダから辿れます。今回のレースを走るロードスターそのものについては、マツダ ロードスターを商品改良、特別仕様車「PS」を設定で改良の内容と価格を扱っています。
低炭素燃料の話は、車を買い替える判断よりも先に、いま走っている車をどう使い続けるかという文脈に関わります。動きがあれば、この記事の一次情報を確認したうえで追記します。
出典
この記事は、マツダ株式会社が2026年9月24日に公表した「マツダとENEOS、低炭素燃料の理解促進と普及拡大へ連携」を一次情報にしています。燃料の名称、レースの名称と開催日、脚注の説明は発表の表記のままとし、要約による言い換えで値を変えることはしていません。確認日は2026年9月28日です。