リコール・不具合

SUBARU フォレスターとクロストレックに改善対策、Pレンジのロックに関わる部品

SUBARUが2026年9月24日に届け出たフォレスターとクロストレックの改善対策(届出番号721)について、対象の型式・車台番号・製作期間・台数と改善措置、リコールとの制度上の違いを公表資料の表記のまま整理します。

SUBARU フォレスターとクロストレックに改善対策、Pレンジのロックに関わる部品 - チビカのニュースカード

この記事は、株式会社SUBARUが 2026/09/24に公表した発表を一次情報にしています。 価格・発売日・仕様は発表の表記をそのまま記録しています。

出典:クロストレック・フォレスターの改善対策について(確認日 2026/09/30)

SUBARUは令和8年(2026年)9月24日、クロストレックとフォレスターについて改善対策を届け出ました。公表されている届出番号は721で、改善対策の開始日は9月25日です。対象になるのは、公表された型式と車台番号の範囲に入る車で、台数は車種ごとに示されています。この記事は、SUBARUの公表ページと国土交通省の報道発表資料に書かれている範囲だけを整理したもので、書かれていない項目については、書かれていないことをそのまま示します。

先に押さえておきたいのは、今回の届け出がリコールではなく改善対策だということです。名前が似ているうえ、販売店で無償の作業を受けるという読者側の動き方も同じになるため、同じものとして受け取られがちです。しかし国土交通省の説明では、この二つは届け出の条件が異なる別の制度です。違いを踏まえておくと、案内が届いたときに何を確かめればよいのかがはっきりします。

SUBARUの公表ページ「クロストレック・フォレスターの改善対策について」の冒頭
改善対策の公表ページの引用キャプチャ。 この記事が一次情報にしているSUBARUの公表ページの冒頭を引用しています。掲載内容は変更されることがあります。最新の内容はリンク先の原文を確認してください。 確認日:2026-09-30。 出典:クロストレック・フォレスターの改善対策について

「リコール」と「改善対策」は別の届出です

国土交通省は、リコール届出を「同一の型式で一定範囲の自動車又は特定後付装置について、道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態であって、かつ、その原因が設計又は製作過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うもの」と説明しています。いっぽう改善対策届出については「リコール届出と異なり道路運送車両の保安基準に規定はされていないが、不具合が発生した場合に安全確保及び環境保全上看過できない状態であって、かつ、その原因が設計又は製作の過程にあると認められるときに、自動車メーカー等が、改善のための措置を行うこと」と説明しています。

区分 国土交通省の説明にある条件 今回の件
リコール届出 保安基準に適合しない、または適合しなくなるおそれがあり、原因が設計・製作の過程にある 該当しません
改善対策届出 保安基準に規定はないが、安全確保および環境保全上看過できない状態で、原因が設計・製作の過程にある これに当たります
サービスキャンペーン 上の二つに当たらない不具合で、安全確保および環境保全と直接関係のないもの 該当しません

分かれ目は、保安基準に規定がある事項かどうかです。規定がないほうが軽いという意味ではなく、改善対策も「安全確保及び環境保全上看過できない状態」であることを前提にした届け出です。リコールではないから急がなくてよい、という読み方はできません。なお、二つのどちらにも当たらず、安全確保および環境保全と直接の関係がない不具合への措置は、サービスキャンペーンと呼ばれます。今回はサービスキャンペーンではなく、改善対策として届け出られています。

届け出られた不具合の内容

SUBARUの公表ページには、トランスアクスルのインターミディエイトケースについて、鋳造金型のメンテナンスが不適切だったため、Pレンジでギアをロックするパーキングポウルの支持部にクラックが発生しているものがある、と書かれています。そして最悪の場合、Pレンジでパーキングロック機能が喪失するおそれがあるとされています。パーキングロックは、シフトをPに入れたときに駆動系を機械的に固定し、車が動き出さないようにする仕組みです。ここが働かない状態になると、平地でも傾斜地でも、Pに入れただけでは車が止まっている保証がなくなります。

鋳造金型のメンテナンスが不適切だったことを起点に、パーキングポウルの支持部のクラック、Pレンジでパーキングロック機能が喪失するおそれ、そして改善措置までのつながりを示した図
公表資料に書かれている内容だけを、起点から順に並べました。 いちばん右は「最悪の場合」として書かれている事象で、対象車すべてに起きるという意味ではありません。出典:SUBARU「クロストレック・フォレスターの改善対策について」および国土交通省 報道発表資料。確認日2026-09-30。

公表ページの書き方で大事なのは、「発生しているものがある」という部分です。届け出の範囲に入る車がすべてクラックを抱えているという意味ではありません。だからこそ改善措置は、全車両の点検から始まる形になっています。逆に、症状が出ていないことを理由に対象外だと判断することもできません。Pレンジに入れた車が動いてしまうといった変化に気づいてから調べるのではなく、車台番号で範囲に入るかどうかを先に確かめる、という順序になります。

改善措置として行われること

届け出られた改善措置は、全車両のトランスアクスルを点検し、インターミディエイトケースにクラックがある車両はトランスアクスルを良品に交換する、という内容です。したがって、点検だけで終わる車と、部品の交換まで進む車に分かれます。どちらになるかは点検の結果で決まるため、入庫の前には分かりません。SUBARUはリコール等情報のページで、早めに担当の販売店または最寄りのスバル販売店へ連絡し、来店の日時を予約したうえで改善作業(無料)を受けるよう案内しています。

対象は2車種、範囲は車台番号で区切られています

対象はクロストレックとフォレスターの2車種です。公表されている台数は、クロストレックが110台、フォレスターが269台です。範囲は車名ではなく型式と車台番号で区切られており、製作期間も公表資料に示されています。同じ車名に乗っていても、この範囲の外にある車は今回の対象ではありません。

車種 型式 車台番号の範囲 製作期間 対象台数
クロストレック 5AA-GUF GUF-026178~GUF-026365 令和8年6月10日~令和8年6月16日 110台
フォレスター 5AA-SLG SLG-022430~SLG-023107 令和8年6月10日~令和8年6月20日 269台

台数から分かるのは、対象が限られた製作期間に絞られていることです。フォレスターとクロストレックはどちらも日本で広く売られている車種ですが、今回の届け出はそのうちのごく一部を対象にしています。言い換えると、範囲に入るかどうかで扱いが大きく変わるということです。公表された期間に製作された車に乗っている場合は、車台番号での照合を後回しにしないほうがよいことになります。中古車として手に入れた車でも同じで、前の所有者に案内が届いていたかどうかは、いまの所有者の側からは分かりません。

自分の車が対象かどうかを確かめる

確かめ方は、車検証(自動車検査証)に記載された型式と車台番号を見て、SUBARUの「リコール等情報対象車両検索」で照合する、という順序です。結果が対象だった場合は、販売店へ連絡して入庫の日時を予約します。対象ではなかった場合も、届出の番号を控えておくと、別の案内が届いたときに同じ件なのか別の件なのかを見分けられます。当サイトでは対象かどうかを判定できません。判定できるのは、メーカーの検索と販売店だけです。

車検証で型式と車台番号を確かめ、SUBARUの対象車両検索で照合し、対象なら販売店へ連絡して入庫を予約し、対象外でも案内が届いたら番号を確認するという四つの手順を並べたチェックリストの図
車名だけでは対象かどうかが決まりません。 届け出の範囲は型式と車台番号で区切られているため、手元の車検証を見るところから始めます。出典:SUBARU「リコール等情報」および「クロストレック・フォレスターの改善対策について」。確認日2026-09-30。

案内の通知が届くのを待つ方法もありますが、住所が変わっている場合や、中古車として所有者が移っている場合には、案内が届かないことがあります。自分から照合しておけば、通知を待たずに確かめられます。販売店へ連絡するときは、車台番号と届出の番号を伝えると話が早く進みます。作業にかかる時間や代車の扱いは、店舗の状況や入庫の混み具合で変わるため、予約のときに確かめるのが確実です。

国土交通省の側でも届出の記録をたどれます

届出の記録は、メーカーのページ以外でも確かめられます。国土交通省は自動車不具合情報ホットラインでリコール情報検索を公開していて、車名や型式、届け出の日から、リコールと改善対策の届出をたどれます。ただしこの検索は個別の車台番号には対応しておらず、ページには「個別の車台番号から対象の届け出をお調べになりたい場合は、自動車メーカー、及び販売会社にお問い合わせ下さい」と書かれています。自分の車が範囲に入るかどうかの判断は、やはりメーカーの検索と販売店に戻ることになります。収録の範囲にも区切りがあり、確認した時点では2026年8月31日までに届け出られたものが収録対象と示されていました。今回の届け出はそれより後なので、収録されるまでの間は、SUBARUの公表ページと国土交通省の報道発表資料が確かめ先になります。

公表資料で確認できなかったこと

SUBARUの公表ページで確認できたのは、届出日、届出番号、改善対策の開始日、対象の車種と型式、車台番号の範囲、製作期間、台数、不具合の状況、改善措置の内容です。不具合の発生件数や事故の有無についての記載は、このページには見当たりませんでした。国土交通省の報道発表資料には、改善対策届出一覧表と改善箇所説明図がPDFとして添付されています。作業にかかる所要時間や、交換部品の供給の見込みについての記載もありません。これらは、公表資料から読み取るのではなく販売店に確かめる項目です。

いま買う人、売る人が確かめておくこと

これから新車を注文する場合、今回の届け出は過去の製作期間に対するものなので、そのまま自分の車の話になるわけではありません。ただ、契約の前に販売店へ、届け出の対象が発生していないかと、納車の前に必要な作業を済ませる扱いになっているかを聞いておくと、納車の時期の見込みが立てやすくなります。中古車を検討している場合は、対象の範囲に入る車かどうかと、改善作業が済んでいるかどうかの2点を、車台番号を示して販売店へ確かめるのが確実です。作業の記録は販売店の側で確認できます。

売却を考えている場合も、改善作業が済んでいるかどうかは買い取る側が見る点になります。済んでいなければ手放せないというものではありませんが、先に済ませておくほうが、査定の場面での説明が簡単になります。フォレスターのグレードと価格の並びはフォレスターの7グレードと価格、クロストレックの改良モデルの発表内容はクロストレック改良モデルの発表にまとめています。いずれも今回の届け出とは別の発表で、内容は関係しません。

出典と、この記事を更新する条件

この記事の数値と記載は、SUBARUの公表ページ「クロストレック・フォレスターの改善対策について」と、国土交通省の報道発表資料「改善対策の届出について(スバル フォレスター 他)」から転記しました。制度の説明は、国土交通省が公開しているリコールについてのよくある質問のページによります。確認日は2026年9月30日です。改善対策は、対象の追加や記載の更新が行われることがあります。公表内容が変わったことを確認した場合は、この記事を更新し、編集日を改めます。SUBARUの発表はスバル、届出の記録はリコール、車種の価格帯はフォレスターの車種ページからたどれます。