自動車税

自動車税は年いくら?車検証の2か所から税額表を引く

自動車税の年額は、車検証の総排気量と初度登録年月の2か所で決まります。都県が公表する税額表の引き方、13年超の重課と新車登録翌年度の軽課、2026年4月の名称変更と環境性能割の廃止までを一次情報で確認しました。

自動車税は年いくら?車検証の2か所から税額表を引く - チビカのニュースカード

自動車税がいくらになるかは、車の値段でも、走った距離でも、メーカーでもなく、車検証に書かれた2か所で決まります。総排気量と、初度登録年月です。この2つが分かれば、あとは都道府県が公表している税額表を引くだけで、1円単位の年額が出ます。相場や平均を探す必要はありません。

そのうえで、額を動かす要素があと2つあります。初回新規登録から一定の年数が経った車は上がり(重課)、新車で登録した電気自動車などは翌年度の1年だけ下がります(軽課)。さらに2026年4月1日から、この税の名前そのものが「自動車税種別割」から「自動車税」へ変わりました。取得したときにかかっていた環境性能割は、その前日で廃止されています。

このページでは、車検証を手元に置いた状態で年額を確定できるところまでを、公的機関の公表資料だけで組み立てます。確認できなかった数字は「確認できませんでした」と書き、推計で埋めません。維持費全体の組み立て方は車の維持費の内訳、買うときに一度だけ払う費用は車の購入費用の内訳で別に扱っています。

年額を決めているのは、車検証の2か所

国土交通省の電子車検証特設サイトは、券面に記載される事項として「総排気量又は定格出力」と「初度登録年月/初度検査年月」を挙げています。2023年1月4日からの電子車検証では、有効期間・所有者の氏名住所・使用者の住所などがICタグ側へ移りましたが、税額を引くために要るこの2つは券面に残っています。車検証閲覧アプリを起動しなくても、券面を見るだけで確認できるということです。

順番も決まっています。まず自動車の種別で、軽自動車か登録車かが分かれます。次に用途と自家用・事業用の別で、自家用乗用車の表を使ってよいかが決まります。そこから初度登録年月で表の列、総排気量で表の行が決まり、年額が確定します。

車検証の4項目から自動車税の年額を特定する判断フロー。自動車の種別で軽自動車か登録車かが分かれ、用途と自家用・事業用の別で自家用乗用車の表を使うかが決まり、初度登録年月で表の列、総排気量で表の行が決まる。最後に13年超の重課と新車登録翌年度の軽課で調整する
4項目を上から順に見れば、表のどこを読むかが一意に決まります。重課と軽課は、表を引き終わってから当てはめる調整です。

つまずきやすいのは3番目です。初度登録年月は、自分がその車を買った時期ではありません。中古車を今年買った場合でも、判定に使われるのは前の持ち主のときに最初に登録された年月です。同じ車種の同じグレードが2台並んでいても、初度登録年月が2019年9月と10月に分かれていれば、毎年の税額が違います。

自家用乗用車の年税額(東京都主税局の公表値)

東京都主税局は、自家用乗用車の年税額を総排気量の区分ごとに公表しています。列が2つあるのは、後述する2019年10月の引下げがあるためです。

総排気量(自家用乗用車) 令和元年9月30日以前に初回新規登録 令和元年10月1日以後に初回新規登録
電気自動車 29,500円 25,000円
1リットル以下 29,500円 25,000円
1リットル超〜1.5リットル以下 34,500円 30,500円
1.5リットル超〜2リットル以下 39,500円 36,000円
2リットル超〜2.5リットル以下 45,000円 43,500円
2.5リットル超〜3リットル以下 51,000円 50,000円
3リットル超〜3.5リットル以下 58,000円 57,000円
3.5リットル超〜4リットル以下 66,500円 65,500円
4リットル超〜4.5リットル以下 76,500円 75,500円
4.5リットル超〜6リットル以下 88,000円 87,000円
6リットル超 111,000円 110,000円

電気自動車に独立した行があるのは、内燃機関を持たず総排気量が存在しないためです。車検証の「総排気量又は定格出力」の欄には、排気量ではなく出力が記載されます。排気量の区分に当てはめようとして迷う必要はありません。

この表は東京都の公表値です。自動車税は都道府県が課す税で、通知も都道府県から届きます。他県にお住まいの場合は、金額を鵜呑みにせず、お住まいの都道府県が出している税額表で同じ行を確認してください。電気自動車を含む維持費の全体像は電気自動車の維持費にまとめています。

同じ排気量でも、初回登録の時期で額が違う

総務省は、2019年10月1日以後に新規登録を受ける自家用乗用車について税率が引き下げられたと公表しています。引下げ額は排気量の区分によって違い、小さい車ほど大きく下がりました。

自家用乗用車の年税額を初回新規登録の時期で比べた棒グラフ。1リットル以下は29,500円から25,000円へ4,500円、1.5リットル以下は34,500円から30,500円へ4,000円、2リットル以下は39,500円から36,000円へ3,500円、2.5リットル以下は45,000円から43,500円へ1,500円、3リットル以下は51,000円から50,000円へ1,000円下がっている
引下げ幅は排気量が小さいほど大きく、2.5リットルを超えると一律1,000円です。出典:東京都主税局の税額表と総務省の引下げ額。確認日2026-09-09。

引下げ額は1リットル以下で4,500円、1.5リットル以下で4,000円、2リットル以下で3,500円と続き、2.5リットル以下では1,500円、それより大きい区分では一律1,000円になります。1リットル以下と6リットル超で、下がった額が4.5倍違います。同じ「引下げ」でも、小型車ほど効いた改正でした。

対象になったのは自家用の乗用車だけです。兵庫県は、令和元年9月30日以前に登録を受けた自動車、営業用の自動車、乗用車以外の自動車について税率が変わらないと記載しています。軽トラックや貨物車を持っている人が「2019年から安くなったはず」と考えると合いません。

初回新規登録から13年を超えると上がる

東京都主税局は、初回新規登録後にディーゼル自動車は11年、ガソリン自動車とLPG自動車は13年を超えるものについて、概ね15%の重課を行うとしています。バス・トラックは概ね10%です。ディーゼルだけ2年早いのが特徴で、燃料の種類も車検証の券面に記載があります。

宮城県は、重課後の年税額を区分ごとに公表しています。13年を超える車は必ず令和元年9月30日以前の登録なので、比較の対象は引下げ前の額です。

総排気量(自家用乗用車) 通常の年税額 概ね15%重課後の年税額
1リットル以下 29,500円 33,900円
1.5リットル以下 34,500円 39,600円
2リットル以下 39,500円 45,400円
2.5リットル以下 45,000円 51,700円

2リットル以下の車で、年に5,900円増えます。13年を超えた車に乗り続けるかどうかを考えるとき、この差は毎年発生し続ける固定費です。あわせて車検費用の内訳で扱っている自動車重量税にも経年による加算があるため、負担が増える時期は重なります。

対象外の車もあります。茨城県は、重課の対象から外れるものとして一般乗合用バス、被けん引車、電気自動車・天然ガス自動車、ガソリンハイブリッド自動車、メタノール自動車を挙げています。ハイブリッド車は13年を超えても重課されません。長く乗る前提で選ぶ場合、ここは効いてきます。

新車で登録した翌年度だけ下がる車がある

反対方向の調整がグリーン化特例の軽課です。東京都主税局は、電気自動車(燃料電池自動車を含む)、天然ガス自動車、プラグインハイブリッド自動車について概ね75%軽減とし、初回新規登録した翌年度分に適用するとしています。茨城県も、令和7年度に初度登録した対象車が令和8年度分で75%軽減されると記載しています。

宮城県が公表している軽課後の年税額は次のとおりです。

総排気量(自家用乗用車) 通常の年税額 概ね75%軽減後の年税額
1リットル以下 25,000円 6,500円
1.5リットル以下 30,500円 8,000円
2リットル以下 36,000円 9,000円
2.5リットル以下 43,500円 11,000円

注意したいのは期間です。軽課は翌年度の1年だけで、その次の年度からは通常の額に戻ります。購入の判断材料として使うなら、割り引かれるのは生涯で1回分だと考えておくほうが安全です。

宮城県「自動車税のグリーン化(重課・軽課)について」のページ
重課後・軽課後の年税額を確かめた出典ページです。ディーゼル11年超・ガソリン13年超という経過年数と、区分ごとの重課後・軽課後の額を、このページで確認しました。 確認日:2026-09-09。 出典:宮城県「自動車税のグリーン化(重課・軽課)について」

2026年4月1日に、名前が変わり取得時の税が消えた

2026年に2つのことが同時に起きました。ひとつは名称です。徳島県は、令和8年4月1日から「自動車税種別割」の名称が「自動車税」に変更されたとし、あわせて「この改正は名称のみの変更であり、毎年4月1日午前0時現在の登録上の所有者に課税される制度や税率等に変更はありません」と記載しています。兵庫県は、軽自動車税種別割も同様に「軽自動車税」へ名称変更されたとしています。

もうひとつが環境性能割の廃止です。東京都主税局は、自動車税環境性能割が令和8年3月31日をもって廃止となったと記載しています。廃止前は、取得のために通常要する価額を課税標準とし、取得価額が50万円以下のときは課税されない仕組みでした。

2026年3月31日までと2026年4月1日以後を3つの軸で比べた表。取得したときにかかる税は自動車税環境性能割と軽自動車税環境性能割から「なし」へ、毎年かかる税の名称は自動車税種別割と軽自動車税種別割から自動車税と軽自動車税へ変わり、課税の基準日と税率は変更なし
変わったのは名称と、取得時の税の有無だけです。毎年の額の決まり方は動いていません。出典:東京都主税局・徳島県・兵庫県。確認日2026-09-09。

この2つを混同すると話が合わなくなります。無くなったのは買ったときに一度だけかかる税で、毎年かかる税は名前が短くなっただけです。数年前に書かれた解説を読むときは、「種別割」という語が残っているかどうかで、いつ時点の記述なのかをある程度見分けられます。

軽自動車は、市区町村が課す

軽自動車の場合、通知は都道府県ではなく市区町村から届きます。松江市が公表している令和8年度の税率は次のとおりです。

区分(三輪・四輪以上の軽自動車) 標準税率 経年重課税率
三輪(660cc以下) 3,900円 4,600円
四輪以上 乗用・営業用 6,900円 8,200円
四輪以上 乗用・自家用 10,800円 12,900円
四輪以上 貨物・営業用 3,800円 4,500円
四輪以上 貨物・自家用 5,000円 6,000円

経年重課の対象は、最初の新規検査から13年を経過した三輪および四輪以上の軽自動車です。松江市は令和8年度について、平成25年3月31日までに初度検査を受けた車両が該当するとしています。ここでも対象外の区分があり、動力源または内燃機関の燃料が電気・天然ガス・メタノール・混合メタノール・ガソリン電気併用の軽自動車と、被けん引車は除かれます。

自家用の軽乗用車で10,800円ですから、登録車のいちばん小さい区分(25,000円)と比べても半分以下です。軽自動車を選ぶ理由として税額を挙げる人が多いのは、この差が毎年続くためです。

納めるのは5月。年度の途中で買ったときは月割

課税の基準日は4月1日です。東京都主税局は、4月1日現在に自動車の所有者として車検証に登録されている人が納税義務者であるとし、5月上旬に送付する納税通知書で5月末日までに納めるとしています。令和8年度については、納税通知書を5月1日に発送したと案内しています。

年度の途中で新規登録した場合は、登録の月の翌月から年度末までの月数で計算します。反対に年度の途中で抹消登録した場合は、4月から抹消の月までの月数で計算します。4月1日時点で所有していなければ、その年度の通知は届きません。3月に納車される予定だった車が4月にずれ込むと、初年度に納める額が1か月分変わるのはこのためです。

なお、年度の途中で車を手放したときの取扱いは自治体の案内を確認してください。この記事では、東京都主税局が記載している月割の考え方だけを扱っています。

この記事で確認できなかったこと

  • 2.5リットルを超える区分の重課後・軽課後の年税額。宮城県のページには2.5リットル以下までの行しか掲載されていませんでした
  • 都道府県ごとの税率の違い。本文の税額表は東京都、重課・軽課の額は宮城県、軽自動車は松江市の公表値です。全都道府県・全市区町村を横断して確認したものではありません
  • 令和9年度以降のグリーン化特例の適用有無。今回参照した各ページには、令和8年度分の記載までしかありませんでした

これらは推計で埋めず、空欄のまま残しています。金額が必要な場合は、お住まいの都道府県または市区町村が公表している税額表を直接確認してください。

自分の車の額を出す順番

やることは4つです。車検証を出し、自動車の種別で登録車か軽自動車かを確かめ、用途と自家用・事業用の別を見て、総排気量と初度登録年月を読む。この4つで表の1マスが決まります。

そのうえで、初度登録年月から13年(ディーゼルは11年)が過ぎていないか、新車で登録した翌年度にあたる対象車ではないかを当てはめれば、実際に通知される額に近づきます。調べる順番を間違えなければ、自動車税は自分で確定できる数少ない維持費です。走り方でも住む場所でも変わらず、車を選んだ時点で決まっている費用だからこそ、次の1台を考えるときの材料になります。