この記事は、マツダ株式会社が 2026/10/29に公表した発表を一次情報にしています。 価格・発売日・仕様は発表の表記をそのまま記録しています。
出典:マツダ、2026年9月および4~9月の生産・販売状況について(確認日 2026/10/29)
マツダは2026年10月29日、2026年9月および2026年4~9月の生産・販売状況を公表しました。9月単月の合計は、グローバル生産が99,118台(前年比-7.9%)、国内販売が15,053台(+10.4%)、輸出が47,966台(-13.1%)、グローバル販売が109,226台(+11.3%)です。作った台数と日本から出した台数が前年同月を下回り、売れた台数は前年同月を上回った月として記載されています。
この資料でまず押さえておきたいのは、台数の欄が3つの期間に分かれていることです。9月単月、2026年4~9月、2026年1~9月の3つで、9月分の公表には年度の上半期にあたる4~9月の欄が含まれています。どの欄から取った数字なのかを決めずに読むと、同じ区分について正反対の結論を書けてしまいます。
この記事は、公表資料に載っている台数・前年比・区分の名称・注記だけを転記して並べ直したものです。台数が動いた理由、資料に名前の出ていない車種の実績、在庫や納期の状況、今後の生産や販売の計画は資料に書かれていないため、当サイトでも書きません。資料には前年の台数そのものを示す欄がないので、前年比から前年の実数をさかのぼって求めることもしていません。
4つの区分を3つの期間で見ると、前年との向きが変わる
| 区分 | 2026年9月 | 前年比 | 2026年4~9月 | 前年比 | 2026年1~9月 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| グローバル生産 | 99,118台 | -7.9% | 590,081台 | +6.3% | 895,763台 | +5.0% |
| 国内販売 | 15,053台 | +10.4% | 72,324台 | +6.1% | 115,831台 | -1.4% |
| 輸出 | 47,966台 | -13.1% | 309,023台 | +6.2% | 477,565台 | +8.7% |
| グローバル販売 | 109,226台 | +11.3% | 616,776台 | +1.2% | 919,198台 | -2.8% |
9月単月で前年同月を上回ったのは国内販売(+10.4%)とグローバル販売(+11.3%)、下回ったのはグローバル生産(-7.9%)と輸出(-13.1%)です。ところが2026年4~9月の欄に目を移すと、4つの区分がそろって前年同期を上回っています。さらに2026年1~9月の欄では、国内販売(-1.4%)とグローバル販売(-2.8%)が前年同期を下回ります。
つまり「マツダの国内販売は前年を上回った」も「前年を下回った」も、この1つの資料から書けてしまいます。前者は9月単月と4~9月の欄、後者は1~9月の欄の話です。台数を控えるときは、数字と前年比だけでなく、どの期間の欄から取ったのかまで一緒に記録する必要があります。期間を省いて引用された数字は、あとから出典へ戻っても同じ値を見つけられないことがあります。
3つの期間は横に並んでいるだけで、別々の集計ではありません。9月単月は4~9月の中に含まれ、4~9月は1~9月の中に含まれます。足し合わせれば同じ台数を二重三重に数えることになります。逆に、累計から単月を引いて「4~8月」のような期間を作ることも当サイトではしません。引き算の結果は資料に載っていない数字で、公表元が示した値ではなくなるからです。
生産は、国内が単月で前年割れ、累計では前年超え
| 区分 | 2026年9月 | 前年比 | 2026年4~9月 | 前年比 | 2026年1~9月 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国内生産 | 59,110台 | -13.6% | 366,954台 | +7.7% | 567,826台 | +8.6% |
| 海外生産 | 40,008台 | +1.9% | 223,127台 | +3.9% | 327,937台 | -0.6% |
| 合計(グローバル生産) | 99,118台 | -7.9% | 590,081台 | +6.3% | 895,763台 | +5.0% |
国内生産は9月が59,110台で前年同月比-13.6%、4~9月が366,954台で+7.7%、1~9月が567,826台で+8.6%です。3つの期間のうち単月だけが前年を下回っています。海外生産は9月が40,008台で+1.9%、4~9月が223,127台で+3.9%、1~9月が327,937台で-0.6%と、こちらは暦年の累計だけが前年を下回ります。国内と海外で、前年割れになっている欄が入れ替わっている形です。
9月の国内生産が二桁の減少になった事情は、資料に書かれていません。工場の稼働や部品の供給、連休の位置など、もっともらしい説明はいくつも思いつきますが、どれも資料の記載ではないため当サイトでは書きません。この資料から確認できるのは、どの期間の欄がどちらを向いているかまでです。
生産の欄には、資料の注記が3つ関わります。注記1は、国内・海外生産および輸出が乗用車のみを対象にすること。注記2は、海外生産がマツダブランド車のラインオフベースで、CKDを除くこと。注記3は、グローバル生産が国内生産と海外生産の合計であることです。ラインオフベースは生産ラインから車両が出た時点で数える方式を指し、CKDは完成車ではなく部品の状態で送って現地で組み立てる方式を指す言い方です。海外生産の台数に含まれない作り方があると資料自身が断っているため、この欄を「マツダが海外で関わっている生産のすべて」として読むと注記の範囲を超えます。
輸出は、欧州とオセアニアが単月で大きく減った
| 地域 | 2026年9月 | 前年比 | 2026年4~9月 | 前年比 | 2026年1~9月 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北米 | 23,614台 | +9.8% | 152,803台 | +11.1% | 235,223台 | +11.0% |
| 欧州 | 6,338台 | -50.9% | 58,467台 | +0.1% | 98,607台 | +11.5% |
| オセアニア | 4,531台 | -36.6% | 27,172台 | -9.2% | 41,170台 | -4.2% |
| その他 | 13,483台 | -1.3% | 70,581台 | +8.5% | 102,565台 | +6.9% |
| 合計 | 47,966台 | -13.1% | 309,023台 | +6.2% | 477,565台 | +8.7% |
9月の輸出は、北米が23,614台(+9.8%)で前年同月を上回り、欧州が6,338台(-50.9%)、オセアニアが4,531台(-36.6%)、その他が13,483台(-1.3%)と3つの区分が前年同月を下回りました。合計は47,966台(-13.1%)です。欧州の落ち込みが最も大きく、前年同月比は半分近い水準として記載されています。
ところが期間を広げると、同じ欧州が4~9月で58,467台(+0.1%)、1~9月で98,607台(+11.5%)と、どちらも前年を下回っていません。単月で大きく減った地域が、累計では前年並みか前年超えとして並んでいます。1か月ぶんの数字だけで輸出の傾向を語れないことが、この1行にそのまま出ています。船積みの時期のずれなど説明らしきものは思いつきますが、資料に記載がないため書きません。
オセアニアは、3つの期間がそろって前年を下回っている地域です。9月が-36.6%、4~9月が-9.2%、1~9月が-4.2%で、期間が短いほど減り方が大きく記載されています。北米は逆に、3つの期間すべてで前年を上回っています。地域の区切りは北米・欧州・オセアニア・その他の4つで、国ごとの明細はこの資料に載っていません。
グローバル販売は、米国と欧州が単月で二桁増
| 区分 | 2026年9月 | 前年比 | 2026年4~9月 | 前年比 | 2026年1~9月 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国内販売 | 15,053台 | +10.4% | 72,324台 | +6.1% | 115,831台 | -1.4% |
| 米国 | 34,519台 | +31.9% | 215,801台 | +3.1% | 310,273台 | -2.9% |
| 中国 | 5,015台 | +7.0% | 34,045台 | +6.3% | 46,904台 | -2.9% |
| 欧州 | 20,400台 | +23.9% | 85,492台 | +16.1% | 135,065台 | +14.2% |
| その他 | 34,239台 | -7.9% | 209,114台 | -7.5% | 311,125台 | -8.9% |
| 海外販売 合計 | 94,173台 | +11.4% | 544,452台 | +0.6% | 803,367台 | -3.0% |
| グローバル販売 合計 | 109,226台 | +11.3% | 616,776台 | +1.2% | 919,198台 | -2.8% |
9月のグローバル販売は109,226台(+11.3%)で、内訳は国内販売15,053台(+10.4%)、米国34,519台(+31.9%)、中国5,015台(+7.0%)、欧州20,400台(+23.9%)、その他34,239台(-7.9%)です。海外販売の合計は94,173台(+11.4%)と記載されています。単月では米国と欧州が二桁の伸び、その他が前年割れという並びです。
ここで取り違えやすいのが、輸出の「欧州」と販売の「欧州」が別の集計だという点です。9月の輸出の欧州は6,338台で前年同月を下回り、販売の欧州は20,400台で前年同月を上回っています。輸出は日本から出した台数で、注記1により乗用車のみが対象です。販売はその地域で売れた台数で、現地で作った車も含みます。地域の区切り方も、輸出が北米・欧州・オセアニア・その他、販売が米国・中国・欧州・その他と違っていて、北米と米国も同じ範囲ではありません。
販売の欄でも期間による向きの違いが出ています。米国は9月が+31.9%、4~9月が+3.1%、1~9月が-2.9%、中国は9月が+7.0%、4~9月が+6.3%、1~9月が-2.9%です。どちらも単月と年度の累計では前年を上回り、暦年の累計では前年を下回っています。欧州だけは3つの期間すべてで前年を上回っています。
国内販売は、同じ合計を2通りの区分で割っている
| 区分 | 2026年9月 | 前年比 | 2026年4~9月 | 前年比 | 2026年1~9月 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 乗用車 | 14,182台 | +12.0% | 67,738台 | +6.7% | 108,704台 | -1.1% |
| 商用車 | 871台 | -10.6% | 4,586台 | -2.8% | 7,127台 | -5.8% |
| 登録車 | 11,568台 | +9.6% | 57,445台 | +9.5% | 90,460台 | -0.7% |
| 軽自動車 | 3,485台 | +13.3% | 14,879台 | -5.3% | 25,371台 | -3.9% |
| 合計 | 15,053台 | +10.4% | 72,324台 | +6.1% | 115,831台 | -1.4% |
国内販売の欄は、15,053台という同じ合計を2通りの切り方で示しています。1つは乗用車14,182台(+12.0%)と商用車871台(-10.6%)、もう1つは登録車11,568台(+9.6%)と軽自動車3,485台(+13.3%)です。4つの数字を全部足すと合計の倍になります。表を機械的に読んで合算しないよう、どちらの切り方の行なのかを見てから数字を取る必要があります。
軽自動車は、期間で向きがはっきり分かれる区分です。9月単月は3,485台で+13.3%ですが、4~9月は14,879台で-5.3%、1~9月は25,371台で-3.9%と、どちらの累計も前年を下回っています。登録車は9月が11,568台(+9.6%)、4~9月が57,445台(+9.5%)で、単月と年度の累計がほぼ同じ水準の伸びとして並び、1~9月だけが90,460台(-0.7%)で前年割れです。
商用車は、3つの期間すべてで前年を下回っています。9月が871台(-10.6%)、4~9月が4,586台(-2.8%)、1~9月が7,127台(-5.8%)です。台数そのものが小さいため、合計の動きは乗用車の欄に左右されます。乗用車は9月が14,182台(+12.0%)、4~9月が67,738台(+6.7%)、1~9月が108,704台(-1.1%)で、合計の向きと一致しています。
主要車種は区分ごとに3車種、期間で顔ぶれが入れ替わる
| 区分 | 期間 | 1番目 | 2番目 | 3番目 |
|---|---|---|---|---|
| 国内生産 | 2026年9月 | CX-5 32,693台(+19.3%) | MAZDA3 10,710台(-4.1%) | CX-30 4,972台(-49.7%) |
| 国内生産 | 2026年4~9月 | CX-5 182,406台(+18.5%) | MAZDA3 56,819台(+16.8%) | CX-90 31,776台(+13.9%) |
| 海外生産 | 2026年9月 | CX-50 12,898台(+18.0%) | CX-30 9,270台(+11.2%) | EZ-60/CX-6e 6,779台(+93.2%) |
| 海外生産 | 2026年4~9月 | CX-50 72,425台(+11.0%) | CX-30 50,323台(-2.2%) | MAZDA2 23,912台(-7.5%) |
| 国内販売 | 2026年9月 | CX-5 4,389台(+85.9%) | MAZDA2 1,764台(-13.7%) | CX-30 1,533台(+27.9%) |
| 国内販売 | 2026年4~9月 | CX-5 20,095台(+101.0%) | MAZDA2 12,143台(+7.2%) | MX-5 5,727台(+2.5%) |
| 輸出 | 2026年9月 | CX-5 26,947台(+9.8%) | MAZDA3 9,215台(-2.8%) | CX-90 4,396台(-8.2%) |
| 輸出 | 2026年4~9月 | CX-5 161,070台(+13.6%) | MAZDA3 52,464台(+24.8%) | CX-90 32,392台(+15.8%) |
| グローバル販売 | 2026年9月 | CX-5 33,047台(+30.0%) | CX-30 17,210台(-5.2%) | MAZDA3 11,564台(+7.8%) |
| グローバル販売 | 2026年4~9月 | CX-5 181,090台(+9.5%) | CX-30 99,046台(-1.1%) | CX-50 72,550台(+10.6%) |
資料は区分ごとに主要車種を3車種だけ挙げ、単月と4~9月を分けて示しています。並ぶ顔ぶれは期間でも入れ替わります。国内生産では9月の3番目にCX-30(4,972台・-49.7%)が入り、4~9月ではCX-90(31,776台・+13.9%)に替わります。海外生産では9月がEZ-60/CX-6e(6,779台・+93.2%)、4~9月はMAZDA2(23,912台・-7.5%)です。国内販売では9月がCX-30(1,533台・+27.9%)、4~9月はMX-5(5,727台・+2.5%)です。名前が挙がったかどうかは、期間の取り方にも左右されます。
CX-5は、国内生産・国内販売・輸出・グローバル販売の4つの区分で1番目に並んでいます。9月の台数は国内生産が32,693台、国内販売が4,389台、輸出が26,947台、グローバル販売が33,047台です。同じ車種でも、作った台数、国内の店頭で売れた台数、日本から出した台数、世界で売れた台数は別々の集計で、どれも足し引きできません。海外生産の3車種にはCX-5の名前がありません。
前年比の大きさと台数の大きさを結びつけないようにも注意が必要です。海外生産のEZ-60/CX-6eは6,779台で+93.2%、同じ区分のCX-50は12,898台で+18.0%です。前年比が大きいほうが台数も多い、とは限りません。前年の台数が小さければ、少し増えただけで比率は大きく出ます。資料に前年の実数が載っていないため、何台増えたのかはこの資料からは求められません。国内販売のCX-5が9月に+85.9%、4~9月に+101.0%となっている点も、同じ読み方をします。CX-5のグレード構成と価格はマツダ CX-5のグレードと価格に、公式の商品ページを一次情報として整理しています。
ここで確認できるのは、メーカー1社の月次の実績です。車種別の販売台数ランキングとは集計の作り方も母数も違います。ランキングの数字を読むときに何を確かめるべきかは新車販売台数ランキングの見方に整理しています。月次の実績から、ある車種の納期や中古車の相場を導くこともできません。どちらもこの資料には記載がありません。
資料の注記と、この資料から分からないこと
注記は4つです。国内・海外生産および輸出が乗用車のみであること、海外生産がマツダブランド車のラインオフベース(CKDを除く)であること、グローバル生産が国内生産と海外生産の合計であること、そして記載情報は発表日時点のデータであり、発表日以降の修正は未反映であることです。
4つ目は引用するときに効いてきます。後から修正される可能性が資料そのものに書かれています。この記事に並べた台数も、2026年10月29日時点の値として扱ってください。あとで数字が変わっていた場合、それは誤りではなく、公表元が修正したということです。
この資料に記載がない項目も、はっきりさせておきます。台数が動いた理由、資料に名前の出ていない車種の実績、グレードや仕様ごとの内訳、国ごとの販売台数、在庫や納期の状況、今後の生産計画です。地域別の内訳は輸出と販売でそれぞれ4つの区分までで、それ以上細かい明細は載っていません。発表資料のどこまでが公表された内容で、どこから先が書かれていないのかを切り分ける読み方はプレスリリースの読み方にまとめています。
出典と、この記事を更新する条件
この記事は、マツダが2026年10月29日に公表した「マツダ、2026年9月および4~9月の生産・販売状況について」を一次情報にしています。台数、前年比、区分の名称、主要車種の並び、注記は、いずれも公表資料の表記のままです。資料に無い数値を他の月や他社の資料から持ち込むことはしていません。期間ごとに欄を並べ直した部分と、どの欄から取った数字かを示す整理は当サイトによるものです。公式ページを確認した日は2026年11月3日です。
月次の実績は毎月公表されるため、この記事の数値を後の月の値で書き換えることはしません。公表元が数値を修正した場合、または注記の内容が変わっていたことを確認した場合に、この記事を更新して編集日を改めます。出典ページは90日ごとに見直します。
前の月の実績はマツダ 2026年8月の生産・販売状況に、同じ月に公表された他社の実績はホンダ 2026年9月度の四輪車実績とSUBARU 2026年9月度と年度上期の実績に整理しています。他社ぶんをまとめて見るときは生産・販売台数、マツダの発表はマツダから辿れます。